あらすじ
キングと呼ばれるDomのレオンと、クイーンと呼ばれるSubのフィリス。
幼少時代から人気と実力で張り合い続けた学院時代を経て、二人とも若くしてそれぞれ騎士団団長へと抜擢される。顔を合わせればライバル心を隠せない二人だが、周囲は見た目も力量も似合いのカップルとしてくっつかないのかと気もそぞろ。そこにある事件が起こり、二人共同での探索を命じられるが…!?
互いに惹かれているも譲らないDom/Sub喧嘩ップルの恋の行方はどうなる!?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
面白かった!!
Dom/SubものなんだけどSubであるクィーンことフィリスの強いさが良いです。
初めて出会った時のレオンのプロポーズを股○を蹴り一蹴しそれからはお互いライバルとしてDom/Subでありながらも対等に接しと。
そしてレオンもフィリスに対して対等であろうとする姿勢がカッコよく。
学生の時に起きた事件を経て出会いから10年が流れ、お互いに騎士団長として仕事をし、フィリスの持つ予知能力においてのレオンの存在が影響している事がわかってきて、そこでそれをも含むある事件が起きフィリスの危機にレオンが助けに現れた時にはグッと来ました。
これにより2人の想いが通じ合い(レオンの必死がとにかく良い!)ようやくパートナーとして結ばれる事になれて本当に良かったと。
喧嘩ップルがレオンはフィリスの尻に敷かれながらも甘々な関係になっていくんだろうなと。
お値段損なし
ベテラン作家様、流石だな~って思える本。
Dom/Subは個人的に犬の躾に思えて苦手なんだけど、いやな感じじゃなくて良かった。
しっかりした受け様が好みなので、それも良し。
20年間の時が流れる時系列を、ポイントを抑えてサクサク展開してくるし、
無駄なキャラはいないし、予測を立てても、そうくるか、ってなるので、
(同作家他作品の業火の時も思ったな)
最後まで楽しめる。
四六判高いよね。。と思うけど、きちんと内容のあるボリューム感なので満足のいく一冊だった。
最後までライバルで対等な二人
二人が7歳のとき、学院にいた十代のとき、騎士団に入った27歳のときと話が進みます。
最初に世界観の説明があったので、読んでいて戸惑わずに済みました。
二人の背景、思考を説明するために少し説明文が多いなと感じましたが、二人の葛藤やくっつくまでの道のりを盛り上げるのに必要だったのだと思います。
プレイは自虐的なものはなく、キングのクイーンに対する愛情が感じられて良かったです。最後の事件は終わり方がこちらの予想を裏切っており、豪快でおもしろかったです。
どちらが上、下でなく対等なライバルとして、最後は良きパートナーとして、幸せになってほしいです。読みごたえはあります。
Posted by ブクログ
☆4.0
設定も作り込まれてるし、主人公達の張り合いつつ認め合い協力しながら事件を解決していくところが良かった。
キャラが良かったのでもう3回くらい2人のエロを見たかったところ。バディものという側面が強い。
うーん
基本的には面白かったのですが。攻めもだいたい良かったのですが、受けがちょっとコンセプトからすると微妙かなぁと思いました。
現場で、サブの能力でしか役立っていないような…。得意の銃を何で持ち歩いてないの?とか気になります。結局お姫さまポジかなぁという感じで、強い受け好きとしては物足りなかったです。
Posted by ブクログ
最近流行りのDom/Sub小説。初めて読んだ。アメリカの伝統的男女観とSMプレイを上手く混ぜたようなオメガバースの変種的設定で、SMプレイの匂いがありつつも、本筋はジェンダー論を感じさせるシリアスな事件が次々と起きる話で、キラキラした恋愛物というよりは、男性キャラクターをもちいて描いた女性学の物語といった印象を受けた。
男女の性別に加えて「支配・被支配の性別」がある世界という思考実験めいた設定を使えばどうしたってこうなる。
なので、SubのフィリスがDomの男たちと対等に渡り合おうと努力しつづける姿などは、男社会でもがく女たちの苦闘そのままであり、心底応援したくなったし、お相手のDomから「お前は俺のライバルだ」と言われて喜ぶ場面などもいたく共感してしまった。
ストーリーについては、まだ恋人同士になっていない時点でやむなく濡れ場に突入した後に意識し合いつつあれこれ進展する後半がスピード感があって楽しかった。プレイの方も、ラブとケアにあふれたプレイだったので、マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』にはドン引きする人でも安心して楽しめる内容であり少しホッとした。