あらすじ
16人の優れたマーケッターが明かすヒットの舞台裏&マーケティングの考え方
【著書累計35万部】 自身もトップマーケッターであり、上場企業経営者でもある木下勝寿がトップマーケッター16人を徹底インタビュー!
これ一冊でECマーケティング成功の法則がわかる!
第1章 マーケット分析からヒットした商品・サービス
・1-1「トレンド×自社の強み×明確なコンセプト」で大ヒットしたYOLU
・1-2逆算からの参入と「Web×テレビCM」の広告戦略で拡大
・1-3メディア事業で顧客獲得→狙いを定めた領域選定で成功
第2章 インフルエンサー発でヒットした商品・サービス
・2-1 後発ブランドにもかかわらずプロテイン市場に割って入ったVALX
・2-2 指名料55万円・世界一の美容師が1000人のインフルエンサーマーケティングをやってわかったこと
・2-3 料理系超有名YouTuberの一言から始まった3億円売れた[おせち]
第3章 プロセスエコノミー発でヒットした商品・サービス
・3-1 全国800件以上の工場を回った男が作る、世界に通用する日本のファッションブランド
・3-2 YouTubeの起業リアリティーショーから生まれたヒット商品は、どのように「定番商品」になったのか?
第4章 マーケットハック型のヒット商品・サービス
・4-1 ラジオ・テレビ通販の会社が売上80億円から700億円に急成長できた理由
・4-2 「競合よりも相対的に優位に見せる」でモールを制する緻密な戦略
第5章 急成長ECプラットフォーム
・5-1 原体験に基づく強固な意志とマーケティング戦略で認知拡大に成功した「食べチョク」
・5-2 オンライン診療プラットフォーム「SOKUYAKU」の驚くべき成長戦略
第6章 経営改革でヒットした商品・サービス
・6-1 老舗金物工具の卸問屋がB to CとB to Bのeコマース事業の二刀流で上場に向かう
・6-2 低迷していた業績をV字回復した老舗通販企業の経営改革
第7章 D2C・ECの未来 ~将来のヒットのために~
・7-1 AIにステマ、送料無料問題……D2C業界の未来予測
・7-2 日本のマーケティングを民主化した稀代のマーケターが考えるマーケティングの現在地とAIの可能性
第8章 トップマーケッターたちの抱える課題を考える
・8-1 マーケッターの育成方法
・8-2 一番重要なリーダーの仕事は何か
・8-3 事業拡大に対する考え方
・8-4 マネジメントクラスの採用に関する考え方
・8-5 特許を持つ技術を大ヒットに繋げる方法
・8-6 再現性のある売れる商品の作り方
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
木下最近うまくいったのが売れている理由を文章にして書くという方法です。例えば
YOLUが店頭に並んでいる写真を見せて、「これ売れてます。なぜ?」といった質問をすると、大体の人が「夜間美容というコンセプトが受けたから」とか「しっとりという言葉が響いたから」とか箇条書きのように言ってきますが、これを全部口語体で書かせるんです。
伊藤あ~~なるほどですね!
木下 店頭に並んでいる設定なので、「僕は歩いてきました。商品に貼られているぴょこっと飛び出ているシールに目が止まりました。ここに夜間美寄って書いてありました。その下に目を移すとアットコスメロコミランキング1位”と書いてあって・・・・・・」という感じで文章を書いていく。いわゆる自分のセルフィンサイトのカスタマージャーニー(自身が自らの行動や思考を深く掘り下げ、製品やサービスとの関わり方を理解しようとするプロセス)を言語化するということですね。これを繰り返していくと、感覚が身についてきます。
伊藤 それをメンバーの方々とやって効果が出ているんですね。
木下もちろんうまくいく人といかない人がいます。私の経験上、左脳タイプ(理論
派)の人はこれでうまくいくけど、右脳タイプ(感覚派)はうまくいかない。左脳タイプの人は物事を見て箇条書きで考えてしまいがちなので、これを文章にすると「人間の心ってこう動いているよな」っていう実感と共に身についていくんですね。右脳タイブの人はこれがなんで売れているかを元々の感性で見抜けるので、全部書き出してしまうと逆に優先順位がつかなくなってわからなくなってしまうんです。
伊藤なるほど。右脳タイプはそうなってしまうんですね。
経営者の立場としては「頑張りさえすれば成果が出やすい状態をいかに作るか」がポイントになってくると考えています。その仕組みを作っていれば、人は頑張るし成果も出る。
野口 それ以外のコミュニケーションは必要ないということですね。
木下いえ、優先順位の問題で、マネジメントは大きく分けると仕事の管理と人の育成で、多くの管理職は人の管理ばかりをやりたがるんですよ。でも大事なのは仕事の管理の方で、これをやり尽くした上で人に働きかけるべきです。だから私から言わせてもらえば、「頑張りさえすれば成果が出る仕組み」を作る前に人に頑張りを求めてしまう管理職は手を抜いていると言わざるを得ない。この仕組み作りを必死にやっているとなかなか一人ひとりへのアプローチの時間は捻出しづらいということはあります。
いわゆる大企業は、「頑張りさえすれば成果が出る仕組み」が構築できているから大企業なんですね。そこに社員として入り、管理職になった人の場合は、すでに仕組みはできているので人の育成をすればいい。でもベンチャーやスタートアップのような成長企業の場合は、「頑張りさえすれば成果が出る仕組み」作りをまず先にやらないといけなくて、それができないまま人に働きかけてしまうと、「頑張ったところで成果が出ない環境で頑張ってもなぁ・・・・」と思われてしまうんです。
木下と思っていますが、私たちもいっぱい失敗しているんですよ。絶対売れると思いながら滑り倒したっていうのもたくさんあって。で、やっぱり、発売前の段階でお客さんにアンケートをして確認するというのを徹底的にやっていますね。
尾崎そのアンケートってどうやってやられているんですか?
木下 まず商品の企画の段階でコンセプトを固めて、単純なチラシみたいなものを作るんですね。本当に手書きに近いレベルで効果効能や価格情報を載せて、一般の人にネット上でアンケートを取るんです。こんな商品があったらほしいですか?と聞いて、ほしいと思った人に「この商品が0円ですけど買いますか」とアンケートで聞いていく。そこでよくあるのが「ほしいです」って言う人に「この値段ですけど買いますか」って聞くと「買いません」となるケースです。ニーズがあるから売れるわけではなく、価格受容性という壁があるので、ほしいと思った人の中で実際に買いたいと思った人がどれぐらいいるかを見極めることが大切です。
尾崎なるほど。
木下 ただ一方で、もしそういうアンケートを自分が取られたら、商品を頑張って作っているんだろうというアンケート実施者への思いが働いて、最後の項目に「買うor 買わない」という選択肢があって、選択に迷ったらとりあえず「買う」に丸をつけてしまうでしょ?
尾崎ああ、たしかにそうですね。
木下ということは、そこの言憑性はかなり低いんです。なのでパーセンテージの数字で判断するんじゃなくて、うちのアンケートでは買いたいと思った理由を自由記述で書いてもらいます。その自由記述を読んでいきながら、この人は本当に買うかどうかを全部見極めるんです。
尾﨑それって自由記述を見ればほぼ確実に買ってもらえるだろうなっていうのがわかってくるんですか?
木下なんとなくなんですけど、わかってきます。大きな括りとして、買いたいと思った理由を「自分理由」と「商品理由」に分けるんですね。「自分理由」は私は何々だからこの商品がほしいという自分起点、「商品理由」は、この商品はこうこうこうだから
ほしいという商品起点になっていて、本当に買うかどうかの信憑性があるのは「自分理由」なんですよ。
尾﨑 ああ〜たしかに!
木下「この商品は他のものよりここが優れているからほしい」というのは、実際には比較検討されても選ばれなかったりするんですけど、「私はこれに悩んでいて、その悩みにぴったりの商品だからほしい」と思った人は買ってくれる。そこだけを抜き出していって全体のパーセンテージがどれくらいかを見るんです。
尾﨑面白い!なるほど。
木下それでいくと比較的当たりやすい。
木下もうすでに発売してるんですけど発売していないかのようにして、こんな商品を考えてるんですけどってアンケートを取るんですね。そしたら売れている商品と売れてない商品に数字の差が出てくるんですよ。そこでパーセンテージがこうだった場合は売れる可能性が高いとなる。
尾﨑すごい。めちゃくちゃ学びです。うちの場合はアンケートを取るって言っても、自分事化させるような回答が得られるアンケートの取り方はしていなくて、フィードバックを細かく落とし込むような自由記述とかってあんまりやってなかったので取り入れたいです。
木下ぜひやってください。我々もそれをやってみて、たぶんいけるんだろうなと思いながら商品を作っています。本当にテストをいっぱいするんですよ。売れている商品と売れてない商品でアンケートを取ってみたら、アンケートの結果は全く同じだったとかっていうのもいっぱいあって、その積み重ねから自由記述という設問をアンケートに入れることにたどり着きました。
尾﨑いくつか同じようなパーセンテージの高い商品があったとしたら全部出してみるんですか?
木下何種類か出してみますね。
尾崎やっぱりそうなんですね。そこからABテストなどの検証をしてCPOの安いものから投資していくんですか?
木下そうです。それで今度は「商品ができました!」って色々広告も出してPDCA
回しながらやっていくんですけど、売れる商品はいきなり売れるし、売れない商品はどれだけ頑張ってもなかなか売れないというのがわかってきて、今はいきなり売れる商品とどれだけ頑張っても売れない商品の違いが何なのかっていうのをデータを取りながらやっています。これをずっとやっていくと、いつか百発百中になるんじゃないかと肩じてやっている感じですね。
尾﨑すごい。見習います。時間をかけても訴求の仕方を変えても、売れないものは売れないのはなんでなんですかね。