【感想・ネタバレ】仕舞屋侍〈新装版〉のレビュー

あらすじ

かつて御小人目付として剣と隠密探査の達人だった九十九九十郎(つくもくじゅうろう)。
だが後輩がお役目で命を落としたことを機に職を辞し、いまは町屋でもめ事の内済屋を営んでいる。
齢を経たからできる練れた交渉。見えてくる人の心の綾。
だが、その九十郎も驚くことがある。
ある日家に帰るとひとりの童女が「お帰りなさいませ」と膝をついた。
父母を亡くし、賄いとして雇って欲しいという。
童女は、断っても出て行かず、会津で料理人をしていた父に仕込まれた料理で九十郎を唸らせる。
そんなある日、九十郎は、不忍池の畔で追剥ぎに襲われて、斬り殺された山同心の妻・お照から依頼を受ける。
お照は、夫がたびたび夢に現れては無念だと訴えるのだと述べ、三十両を添えて、涙ながらに事件の真相解明を懇請するが…

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Posted by ブクログ

夜叉萬シリーズのファンで、その他の辻堂魁の本『吟味方与力人情控』なども好きなので、この新装版を読んでみた。
正直なところ導入部からしばらくは、これを選んで失敗だったかと思った。

かつては隠密仕事をしていた九十九九十郎は理由あって今は世間の揉め事をおさめることを生業としている。
最初は皿を割ったの割らないのといった揉め事が中心で、このまま話が終わったらどうしようかと思った。

ところが九十九の家に、突然女の子が働かせてくださいと出てくるあたりから面白くなる。
もう、ここからは一気に読みたくなった。 この七という女の子が家の事はなんでもこなし、子供なのに機転が利く。
もちろん、同時進行で起こる事件の展開もなかなか面白かった。

結局のところ、読み終わった時にはシリーズの次作を読みたいと思ったのだった。

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2025年02月17日

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