感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
罪火というタイトルが良いですね。
花火大会という大きなキーワードがあるので
そっちに引っ張られて
もう一方の「火」の方は語られてるはずなのに
上手く蓋がされているというか。
校長が意味ありげに「手紙に書かれた二文字」と
言った時に「ああっ!」ってなるという。
でも、それも含めて最後はたくさんある伏線が
サクサク回収されてて気持ちよかったですね。
Posted by ブクログ
面白かったー!
どんでん返しがあるんだけど、なんとなく途中でそうなるんだろうなーって思ってた。
でも読み進めていくうちに、その伏線のことすっかり忘れちゃうくらい入り込んじゃってた。
吉田修一の「悪人」が好きな人は好きだと思う。
Posted by ブクログ
読んでいる最中は「星3つかなー」と考えていたが、ラストの読者に対する作者のどんでん返しが印象に残り、星4つに格上げ。
心が痛いというか、やや凄惨な内容もあるため、読んでいて楽しくない部分もあるが、救いなくエンディングを迎えそうな中で、少しの救いをもたらしたラストは読み応えがあった。
Posted by ブクログ
「VOM」という言葉は時々雑誌等で見かけた事がある。偽善的な行為ではないか、と思わなくもない。読み始めた当初は特にそう感じた。被害者のためといいつつ、結局は加害者側と仲介者の自己満足の行為でしかないのではないか。
<ネタバレ>
「罪火」を読み進めていくうち、いつしか加害者が自分の罪への反省を深めていく姿に、徐々にではあるが、この罪人が「ひと」らしい姿に映っていく。そしてラストは...。読んでいる側すら救われる様な思いだった。加害者が自分の罪を真に自覚し、後悔するのは、自分に未来があると心の底から思った時であった。加害者に罪を償わせるという行為がなければ、加害者自身も救われないし、自暴自棄な状態では罪を自覚する事すらないのだな、と。また、赦すという行為で断ち切らなければ、いつまでも復讐・恨みの連鎖は終わらない。
しかし、現実社会では、こういう風には進まないし、被害者側からすれば、何をしても赦せないと思う。
せめてフィクションの世界では、こういう救いのあるラストで良かった。