あらすじ
「昭和100年」の今、焼け跡から立ち直った昭和を振り返る一冊。毎日出版文化賞受賞作品。新版は解説と索引を新たに付す。
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Posted by ブクログ
大事件の前には、かならずいくつかの小事件がある。
歴史の転換は、突如始まるものではない。
226事件が、のちの政府首脳の判断に落とした影。
陸軍内部のメンツだったり、予算どりだったり、内部事情を国家的大判断の優先的検討事項にしてしまったり。
信賞必罰が徹底されず、大損害を出した司令官が、威勢のいいことを言うことで(中身は伴わないまま)出世したり。
のモンハンで火力不足は十分認知されていたはずなのに、それがあいまいなまま、より大きな戦争に突入していく…
なんとなくの流れで、ずるずると悪い方へ悪い方へ、流れてしまった1939-1945年。マスコミも煽っていて、はじめは(40年代前半は)戦争だ、日本の勝利だ、と国民皆が思っていたという。。。それが、兵力火力の依拠するところもないから、文字通り坂道を転がり落ちるように悪い方へと。
誰かが止められなかったのか。
政策決定の渦中だと、ある意味内輪の議論に覆われるのかもしれない。せめて自分は中立的なものの見方をしたいと思う。
昭和天皇の、玉音放送前、8/9午後の御前会議の言葉に、図らずも朝の通勤電車で涙があふれてしまった。
閣議メンバー以下は、決められない。そんな状態の中で、天皇陛下が、各々の立場に寄り添いつつも、最後は日本という国を、子々孫々にのこすべき、という立場からの決断。ある意味無私。
…これ以上国民を塗炭の苦しみに陥れ、文化を破壊し、世界人類の不幸を招くのは、私の欲していないところである。私の任務は祖先から受け継いだ日本という国を子孫につたえることである。今となっては、一人でも多くの国民に生き残ってもらって、その人たちに将来ふたたび立上ってもらうほか道はない。
もちろん、忠勇なる軍隊を武装解除し、また、昨日まで忠勤を励んでくれたものを戦争犯罪人として処罰するのは、情において忍び難いものがある。しかし、今日はしのびがたきをしのばねばならぬときと思う…私は涙をのんで外相に賛成する。」
Posted by ブクログ
戦後から現代にかけてぼんやりと把握してる程度の知識を改めたいと思い、本書を読みました。原則事実ベースではあるものの著者の主観で書かれているため"その時代の感情”を知ることができました。
読み始めはその当時の軍人も政治家も誰もが、自分の命がかかっている場面でさえ、天皇の身柄がどうなってしまうのかに全神経を集中させていることが正直不思議だったのですが、最後のこぼればなしの章で伏線回収されました。公式に発表されてることではないようなので著者の予想の域をでないのですが、確かな根拠を元に書かれていたので、説得力がありました。学校では習わなかった歴史観を一気に注入して衝撃を受けているため、まだ自分の中で整理がしきれていないのですが、世の中のことを学び続けて行く上で、この本の歴史観を軸にしたいと思っています。