【感想・ネタバレ】頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集のレビュー

あらすじ

みんな死ぬよ 誰も帰れない――。ホラー映画撮影スタッフを襲う悪夢のような事件。元アイドルのバスツアー参加者たちが語る戦慄の一夜。保育士と母親の連絡日記から浮かび上がる歪んだ日常。小学生時代の不穏な事件に隠された薄気味悪い符合。恐れと禍いの最高到達点。どこまでも不気味で、どうしようもなく愉しい、暗黒奇譚集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集だけども、ひとつひとつのお話の読み応えがあるので、満足感が大きい。
怪談を怪談として終わりってだけではなく、ホラーにして楽しませてくれる良作でした。

最後の自作解説にはかなりギョッとして、澤村伊智氏はこんな人なの…!?と驚かされました。
最後の最後に本当の自作解説がありホッとしました。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編。ホラー映画を撮る時のホラー。バスツアー。話を繋ぎ合わせる。どれが真実?保育士と母親のノート。表題作。ドラえもん。桃太郎。どれもホラーだけど、悲しさと愛がある。最後の解説も良し。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1番面白くて1番ヒヤヒヤしたのが
まさかの「自作解説」だった!!!
本編よりもさらに面白いのびっくり!!!

作品としては、なんというか
ひっそりと後味の悪い作品達だなぁという印象。
どれもなんとも解決していないような終わり方なので、うわぁーーーこのままエンドなのーー!?
と思いながら短編達を読んでいた。

特に圭太郎くんがミステリでいう名探偵ぽくて
個人的に興味深かった!

この方、映画『来る。』の原作者さんなんだね!
また別の作品も読んでみたいなぁと
改めて(あの後書も創作と分かったので!笑)
思ったのでした。


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2025年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表題作が特に好きだが、どの作品も面白みを感じるポイントがあって全体通して楽しめた。
『自作解説』には大いに騙された!全編通してなんだか毒が多いな?と感じていたこともあり、危うくそんな人だったとは!と最後まで読まずに投げ出すところだった。著者の作品を読むのが初めてだったら完全に騙されて離脱してたかも。

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2025年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。4.3くらい。

「禍 または2010年代の恐怖映画」
映画の編集目線でホラー映画に取り込まれていくところが面白い。脚本に引っ張られるというか、本家に取り込まれるというか。
でも最後は結局全滅エンドなのが、なんかな。

「ゾンビと間違える」
冒頭の間違えたいってなんだ?と思ったけど、ゾンビなら殺してもオーケーという世界観。えぐい。国家単位でやったのがナチスだけど、この作品だと社会全体、個人の考えとしてもそれが根付いてしまってるのがえぐい。

「縊 または或るバスツアーにまつわる五つの怪談」
怪談話が繋がって一つの真相が見えてくるのが面白い。最初の人の話でなんか変な会話あったけど、臭さのせいかよ!という面白さ。
マネージャーもヤバい奴だとわかったし。
結局アイドルは死んで魂がさ迷って、別の魂またはナニカがアイドルに入った?

「頭の大きな毛のないコウモリ」
保育園での連絡ノート。途中、膨大な調査資料的文章が書かれて、これはヤバいなと思った。
結局親子で吸血鬼になったオチ。
面白い。

「貍 または怪談という名の作り話」
まさかのドラえもんに繋がるとは思わなかった。なんでN君とは思った。のび太だったのか。
みんな死に方がえげつない。
表題がタヌキの漢字なのにヤマネコと読ませるのもそういうわけか。

「くるまのうた」
ローカルな話で面白かった。でもうたが怖いというより、このうたを都市伝説にするぞ!という人間の気概のほうが怖い。

「鬼 または終わりの始まりの物語」
「あなたの人生の物語」を意識して作られたらしく、なるほどなと思う。
誰が誰に語りかけているのか不思議だったけど、なるほど桃太郎。
怪談を読んでたらSFになってて面白かった。

「自作解説」
こんなにわかりやすい嫌な文章が書いてある!と面白く読んだ。
本物の自作解説も嬉しい、助かる。作者本人が書いた時、なに考えていたのかわかるの楽しい。
本編の自作解説自体も面白かったけど、最後はかろうじて解説めいた体裁の文章で終わってるのが個人的には惜しい。でも読者としては、こうなったよ、というオチがわかるので助かるし面白かった。



このなかで好きなのはバスツアーかな。視点が変わることで、真相がわかって面白かった。

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2025年07月25日

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ネタバレ

短編集なんですけど、この作家さんの世界観がこれでもかと濃縮されててすっごいゾワゾワ気持ち悪い怖さがあった。褒めてます。
題名の「頭の大きな毛のないコウモリ」が好み。結局ホラーは訳がわからないまま終わるのが一番面白い。

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2025年07月15日

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ネタバレ

面白かった。
頭の大きな毛のないコウモリと鬼 がよかった。
岸田先輩、いい人だと思ったのに。
コウモリは、2匹信号機にぶら下がっていたのがよかった。

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2025年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

比嘉姉妹シリーズは発売日当日に読むほど大好きです。
他の作品も一通り読んでいますが、やっぱり私は比嘉姉妹シリーズが好きです。
作者の方のXもいつも見ていて、自作解説が作者ご本人が嫌いそうなタイプの人間像だなと感じたのですぐにそれとわかりました(知ったような感想をすみません)
この短編集の中だと、鬼の話と自作解説のオチが好きでした
異形の物と人間が友好的(?)な交流をする話があるとなんだかワクワクしてしまいます。

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

溢とくるまのうたは別の媒体で読んだ事がありました。
やはりこの二篇が好きです。日常の中からだんだんと不可思議な出来事に気づいていき不穏になっていくのが好きなので。
貍は、読んでいて例えた元ネタの漫画ないしアニメに関して、う〜んとなる部分もありましたが、最後の ──ここんとこ大長編はお涙頂戴が露骨やから に関しては、そうだよ、そうなんだよな。とかなり共感しました。
鬼、は圭太郎が帰ってしまうまでは、とても良かったです。願いを叶えて終わりになっても、まだ圭太郎として居続けたかったという思いと、その繋がりを生み出した、昌とのマカロンを挟んでのやり取りがあったからこそ、しんみりと切ない気持ちになりました。だけどそこからは蛇足かなぁと急に流れが変わり、政治批判に持っていったなぁと(小説家が政治批判をするなという訳ではありません)
切ない気持ちが急に冷めてしまいました。
自作解説は、コメント欄やSNSに来た意見に対しての回答が読んでいて自分のことでは無いのに、この著者の解説は読者に向けているにしては傲慢だし言い方も攻撃的だ、と腹を立ててしまったので、それが本著者の狙いならばまんまと私は引っかかってしまった訳です。
全体的に、現代の社会問題やネタを取り入れながらホラーに落とし込むのが上手かつ読みやすかったです。

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2025年05月07日

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