あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
平凡な自分にモヤモヤとした気持ちを抱えていた中学2年生のひとみは、交通事故に遭い、気づいた時にはクラス1の美少女で人気者のしずかになっていた。そしてしずかはクラス1の嫌われ者押川さんに、押川さんはひとみになっていて……。接点がなかったクラスメイト3名が入れ替わることで、他人の苦労や葛藤を知り、相手も自分も“ありのまま”を肯定できるようになる物語。第12回ポプラズッコケ文学新人賞大賞受賞作!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
中学二年生の女生徒三人が入れ替わるお話。
人の目が気になって本音が言えない、ひとみ。主人公。
クラス一の美少女で人気者のしずか。
クラスの嫌われ者で変わり者の押川さん。
事故をきっかけに、ひとみはしずかに、しずかは押川さんに、押川さんはひとみに、心が入れ替わってしまった。生死の狭間に現れた天使としずか、押川さんと話していて、実はそれぞれがそれぞれになりたかったということが分かった。ひとみは確かに人気者のしずかちゃんになりたかったけど、押川さんが自分になりたかったってどういうこと?と疑問に思いながらも、入れ替わり生活がスタートした。
三人の入れ替わりってまたややこしいなと思いながらも、読んでいて全くストレスがないことに驚きました。設定はややこしいけれど、その分それぞれのキャラの立ち位置が分かりやすかったので困難さを感じなかったのだろうと思いました。
人気者のしずかちゃん、でもそれゆえにいつでもどこでも誰かと一緒にいて、気遣いが欠かせないという裏面がある。
嫌われ者の押川さん、話しかけても反応がなくボーッとしているゴーイングマイウェイな人。人に気を遣うようなことはない孤高の人、だけれど外からは見えない、押川さんの世界はもっと広くて深かった。
ひとみは中間値という印象。
この三人の立ち位置が分かりやすかったです。だからこそ、それぞれがそれぞれの苦労を知って自分に戻るありきたりな話なのかなあと頭の片隅で先を見越しながら読んでいましたが、途中で入れ替わりを変える展開におおっ?!と思いました。
最後まで読み切った後の感想は、少女漫画を文章で読んでいるような気分になったということです。私は少女漫画が大好きなので、とてもとても、楽しめました。主要登場人物の性格は分かりやすいほどステレオタイプだけれど、それを丁寧に紐解いて関係性を構築していってくれたこと、周りにいる人たちも分かりやすいタイプばかりでしたが、入れ替わることでその裏面を見ることができる、単純に優しい人ばかりというわけでもない。人間関係を優しく丁寧に描いていて、分かりやすくて一見ありきたりに思えるお話という入り口ながら、中身は読んでいて優しい気持ちになれる、皆頑張って!と応援したくなるお話でした。
いいお話だったなあとほっこりできました。
一点、気になったことといえば、押川さんの病気が唐突過ぎたなあという点です。入れ替わった時にほんの少しでも、身体の異変や不調を感じる場面があってもいいんじゃないか、というかそうなるもんじゃないか?と思いました。
Posted by ブクログ
もしかしたら誰にでも一度は考えたことがあるような、あるいは直視できずに気づかないふりをしているような考えが、そりゃ有り得ないことが起こっているのだから、だよねということなんでしょうけども、特に序盤はひとみの心の声として溢れていますね。そこが良かった。物語が進むと、ひとみたちは互いの身体で行動することで、考え方も変わっていきますね。ひとみの心の声も次第に落ち着いていきます。後半の展開は唐突に感じましたが、おもちゃ箱をひっくり返した感じ、と解釈して楽しく読みました。
Posted by ブクログ
交通事故をきっかけに、中学生のひとみが、クラスの人気者しずかちゃん、
クラスの嫌われ者押川さんと入れ替わったという話。
交通事故にあったり、天使に出会ったり、入れ替わりが起こったりと、
最初からすごい展開ばかりでしたが、最後まで期待を裏切らない話でした。
ひとみ達は入れ替わりを通じて見ているだけでは分からない気持ちを知ることができたと思います。
Posted by ブクログ
人の中身が入れ替わるなんて現実ではありえないことだから、ワクワクしながら本を読んでいました。自分とキャラが違う子が自分になったときのドキドキ感が伝わってきて面白かったです。
Posted by ブクログ
サラサラヘアーで人気者のしずかちゃん、
クラス一の嫌われ者の押川さん、
目立ちたくないための行動ばかりのひとみが、
事故をきっかけに入れ替わった!
1週間のお試しって天使は言うけれど…。
少女の友情と成長の物語。
*
これは、入れ替わり物語というよりも、変化の物語だ。
「入れ替わり」の利点は、
相手の立場や考えていることに気がつくことにある。
もちろんこの物語でも、考えてもみなかった人気者の窮屈さや、
反応の薄いクラスの嫌われ者の事情など、
入れ替わることで彼女たちは
自分だけの視点ではわからなかった他人への視点を得る。
それ以上にひとみ自身が
他人から見た自分を見つめ直し、
変化しようと前へ進むところが素敵だと思った。
変わりたいと思っても、なかなか変われない。
かんたんに変わるきっかけを彼女たちは得るが、
私自身がこの物語と出会ったのは、
変化への一歩を踏み出すためなのかもなと思った。