【感想・ネタバレ】下垣内教授の江戸のレビュー

あらすじ

ほんとうに人を斬ったのか──幕末から戦前までを駆け抜けた、日本美術家の生涯。近代美術のすごみが横たわる圧巻の長篇時代小説!

東京美術学校の発足に携わり、帝国博物館でも要職を務めるなど、「日本美術」の目利きと称された下垣内邦雄が、関東大震災、金融恐慌、世界恐慌に襲われたあとの1931年、歴史の大きなうねりの中で亡くなった。思い起こされるのは、ある新聞記者による4年前の単独取材だった。美術に関する意図とおりの質問のあと、下垣内教授は自らの半生について語り始める。「俺は人を斬ろうとしたことがあるんだよ」。凡百の出世物語とは似ても似つかぬ、幕末活劇とはまったくちがう話に、記者はかっさらわれたのだった……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 斬新ではないが新しい。
 幕末史を、このような角度で切り取るという視点が。豪農・農兵隊・小作といった人たちの存在は知らなかった。が、それを極めてリアルに感じることができた。
 ストーリーの展開は、もしかするとありきたりかも知れない。「絵師」の描写に、多くの読者は気付くところがあっただろう。その意味で、謎解きはあまり期待しない方が良い。
 しかし、それでも自立した江戸から明治の人が、この作品の中に存在していることに心から驚きを覚える。

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2026年02月10日

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