【感想・ネタバレ】スケープゴートのレビュー

あらすじ

ジョンはフランス史を教える英国人の歴史学者。空虚な人生に絶望していた彼は、旅先のフランスで自分と瓜ふたつの男ジャン・ドゥ・ギに出会う。相手に引っ張られるままに飲んだ翌朝、ジョンが目覚めるとジャンの姿はなく、車や持ち物のすべてが消えていた。呆然とするジョンは、彼を主人と信じて疑わない運転手に促されるまま、ジャンの家に連れていかれる。ジャンは伯爵だが所有するガラス工場は経営が危うく、家族間はぎくしゃくしていた。手探りでジャンになりすますジョンだったが、事態は思わぬ方向に……。名手による予測不能なサスペンス。/解説=杉江松恋

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ページ数が多く文字もぎっしりなので、読み終えるのになかなかの時間を要する。だがその分、この世界に長く浸ることができる。
ジャンに代わり城に滞在するジョンは、なぜか身内にも正体を見破られない。ツッコミどころのはずなのに、読んでいくうちにいつの間にか読者もそれを受け入れていく。
部外者だからこそできること、わかることもあれば、逆もまたしかり。どんなに心を通わせても、結局自分は赤の他人でしかない。
ジョン及びドゥ・ギ一族の人々の行く末、その最大の謎が常に存在しているのでページを捲るモチベーションになる。

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2025年06月05日

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