【感想・ネタバレ】2030―2040年 日本の土地と住宅のレビュー

あらすじ

東京23区の新築マンションの平均価格が1億円を超えた!
人口は減少しているのに、なぜ都市部の住宅が高騰しているのか。もはや富豪しか都市部に住めないのか。
そんな現役世代の不安を払拭したいと、著者は立ち上がった。
再開発とタワマンの「罪」を炙り出し、
2030年、2040年に中古マンションと中古戸建が
大量に流通する駅前の土地はどこかを独自に分析。
エリア別ランキング表を作成した。
現役世代にエールを送り、国の都市政策を一喝する。

第1章 この10年の地価高騰を読み解く
第2章 今、なぜ、家が手に入りにくいのか?
第3章 高コスト化する再開発
第4章 中古マンション編:住宅の流通量が増加する駅
第5章 中古戸建編:住宅の流通量が増加する駅

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

ここ最近の住宅高騰の理由や、これからの展望を知りたくて。

以下、メモ。

■現在の住宅高騰の理由
・夫婦共働きの一般化により、都心近・駅近の物件に需要が集中。
・首都圏はすでに都市化しきっていて余地がなく、高コストの再開発事業(タワマン)の高額物件ばかりになってしまっている。
・とはいえ諸外国に比べるとお値打ちだし、外国人が購入するしばりもないので、投資用に買われているのも一因。

■現状
・地価上昇エリアは、全国では都市再生緊急整備区域。首都圏では都心までの移動時間が1時間以内、駅から徒歩圏内(800m圏内)
・「手が出ない住宅(高額)」と「手を出したくない住宅(災害危険エリア、耐震性に課題)」が増加。
・マンションは修繕や建替え時の合意形成が大変、区分所有で住民数が桁違いのタワマンは中長期的にヤバい。(著者がこれまでの著書でも散々言っている通り)

■近い将来予測
・(データ作成の前提)主要4駅に30分圏内、都市計画マスタープラン
・これから相続が大量発生するので流通量は増える見込み。2030年代は戸建て、2040年代はマンション。
・一方で、すでに顕在化しているが空き家問題が下手すると加速する。要対策。
・エリアごとの解説や歴史が興味深い。関東大震災のときに田園調布など郊外住宅地が被害が少なくて人が大移動した、とか。(先祖の昔話と同じ。当時もっといい所に行っておいてくれれば…)

■対策(行政だな…)
・アフォーダブル住宅政策
・過度な共有化・区分所有化の抑制
・建物の終末期を考慮した計画を
・「都市再生」から「生活圏再生」に。Xminute cityの考え方が面白い。
→あとがきで著者の師匠が提唱していたこと「小規模で分散した自律生活圏と多重ネットワークを持つ街こそが災害に強い」

0
2025年02月17日

「暮らし・健康・美容」ランキング