【感想・ネタバレ】皇后は闘うことにしたのレビュー

あらすじ

結婚は「始まり」に過ぎない。今も昔も――

「好きでもない女と結婚するのは絶対に嫌だ」「自分たちは宮家に生まれて、あれこれ苦労した」「あの女王さまでは、子どもをお産みになることは出来ないでしょう」――。

さまざまな立場に葛藤する皇族を描いた5つの短編には、読む者を圧倒する”心の内”が綴られる。これまで描かれたことのない、衝撃の短編集。



妹の友人に恋焦がれ、ようやく結婚目前まで漕ぎつけた久邇宮朝融王は、彼女にまつわる“ある噂”を耳にし、強引に婚約を破談にした。その後、別の宮家の子女と結婚したものの……(「綸言汗の如し」)

徳川家の若き未亡人・実枝子は、喧嘩の絶えなかった夫・慶久が妾との間に遺した子に愛情を注げず苦悶していた。思い起こせば、あの頃は本当に幸せだったのに。(「徳川慶喜家の嫁」)

まもなく結婚の沙汰が下るのではないかというある日、久邇宮家の息子たちは声を潜めて話していた。「内親王はご免こうむりたい」――(「兄弟の花嫁たち」)

九条家の子女・節子は15歳の時に嫁いだ。のちの大正天皇の后(貞明皇后)である。夫は妻を顧みないにもかかわらず子ばかりが生まれ、節子は悲しみに歯を食いしばる。(「皇后は闘うことにした」)

貞明皇后の秘蔵っ子・秩父宮に嫁いだ勢津子もまた、皇后によって選び抜かれた秘蔵の嫁だった。だが、2人の間に子はできず、秩父宮も病を得てしまう。(「母より」)

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Posted by ブクログ

目に見えない大きなモノに対して、意見を通すのって、民間だろうが学問だろうが、高貴な世界だろうが、大変なんですね。

林真理子先生は大学理事として、武運をお祈り申し上げます。

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2025年03月15日

Posted by ブクログ

人の名前を覚えるのに時間かかったけど内容は面白い。ゴシップ嫌いの人は苦手かもしれないけど皇室のゴシップ短編集楽しく読めました。

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

「李王家の縁談」も面白かったけど そのスピンオフ 短編集の こちらも面白かった。
皇室 皇族の内輪を知ることはなんとなくタブーみたいな感じ。でも もちろん小説ではあるけど 高貴ない方であっても 聖人君子ばかりではなく わがままや 妬みや 策略や 人間くさい所が出てきてそれも面白かった

前田邸や庭園美術館に行った事あるけど もっときちんと時代背景をわかってたら 見方も違ったかも。

ただ 文中に「ご体裁がよろしくない 内親王」とか「美貌のプリンスと呼ばれた 王」とか出て来ると気になって いちいち 画像検索をしていたので 中々先に進まなかったらです。

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2025年03月15日

Posted by ブクログ

改めて日本における皇族とは、と考えるきっかけになるエンタメ本。あっと言う間に読み終わり、皇族の話を色々読んでみたいと思いました。

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

高貴な方々にもそれぞれ事情があるものだ…というのと同時に、今も世間は宮家に対して何だかんだと評するが、多分昔もこんなふうに色んな情報からゴシップじみた話が出てたんだろなぁ。年中行事並みにありふれたことなのかも。

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2025年02月18日

Posted by ブクログ

前作『李王家の縁談』のスピンオフとして書かれた短編集ということ。
徳川の時代が終わり、明治維新後にはたくさんの宮家が創設された。
有力武士だった家には爵位が与えられ、昭和の第二次世界大戦敗戦後に財閥や華族、宮家が解体されるまでは、特別な時代だった。
皇族、あるいは宮家の男児たちにも、皇統を託される上でいろいろあっただろうけれど、后(きさき)たちの思いと葛藤はまた格別のものがあっただろう。

『綸言汗の如し』
・久邇宮邦彦(くにのみや くによし)
・朝融(あさあきら)久邇宮邦彦の第一王子
・良子(ながこ)久邇宮邦彦の第一王女。後の、昭和天皇の妃
いったん勅許が降りた婚約を破棄するのはタブーだったが・・・
『徳川慶喜家の嫁』
・実枝子は、有栖川宮威仁の娘。徳川慶喜の長男・慶久(よしひさ)と結婚して、喜久子(きくこ)(のち高松宮宣仁妃)と慶光(よしみつ)を産む。
『兄弟の花嫁たち』
・久邇宮朝彦(くにのみや あさひこ)親王の、第一王子は邦彦(くによし)
第八王子・鳩彦(やすひこ)、第九王子・稔彦(なるひこ)
高貴な人たちの縁談は、皆、親たちがそれぞれの家の事情で決める。
好きな女と結婚することなどできない。
『皇后は闘うことにした』
・九条道孝の娘・節子(さだこ)は、15歳で皇太子嘉仁(よしひと/後の大正天皇)の后となる。「美しくもなく華もないがとにかく健康、すぐに子をあげるだろう、それが一番大切」と下田歌子が新聞に書いた。
『母より』
・秩父宮妃勢津子(せつこ)は、公家でも宮家でもない、会津藩主家出身の外交官・松平恒雄(まつだいら つねお)の娘。
皇太后(節子)自ら是非にと選び、皇族としての心得も全て皇太后が直に教えた。皇太后から勢津子に宛てた手紙には、いつも暗に、早く子を成すようにと書かれ、最後には「母より」と結ばれていた。

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2025年02月14日

Posted by ブクログ

このシリーズ?の前作である「李王家の縁談」が面白かったので、読みました。

今回も皇族たちの人間味あふれる物語が面白かったです。
登場人物たちは実在の皇族なので、どんなお顔が気になるとググってお顔を拝見し、頭のなかでその人物たちを想像しながら読むというのが楽しかったです。

いまの皇室はとても神秘的ですが、知らないことも多くありますがきっと今の皇室の方も私たちと同じ人間なので、私たちとあまり変わらない部分も多いんだろうな、と感じました。

印象に残ったのは最後の「母より」の章の最後のページ。
「皇太后の愛する息子を死なせてしまうこと」が一番共感というか、勢津子の気持ちが痛いほど分かりましたね。

とにかく今回も楽しく読みました!

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2025年01月21日

Posted by ブクログ

皇室、華族小説といえば林さん。明治維新以降の天皇家や、華族たちの物語に興味があるため、李王家の縁談も読みました。本作はそのスピンオフ的な意味合いで書き始めた短編がきっかけらしく、李王家の縁談と同様に、楽しめました。読みつつ、人名をGoogle検索したりしながら…笑。サラリと読めて、いい感じの本です。

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2024年12月22日

Posted by ブクログ

皇族に嫁いだ女たち。
短編だからというわけではなく、
林さんの小説は、面白いのだけれど「え、ここで終わるの?」と思わされることが多く
相性というか、余韻の捉え方が違うのだろうなぁ。

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2025年03月07日

Posted by ブクログ

皇族の方々をこんなに遠慮なしに人間臭く書いていいのかしらと思う…でも、だからこその面白さ
時代もあるだろう、妻以外の人との子どもがたくさんいたり、親子が一緒に暮らせなかったりとなんだかなぁと思うところがたくさん
名前が読めない覚えられないで、読むのに少々苦労してしまった

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

地位のある方の生き方の苦しさがよくわかる。天皇陛下、雅子さま、愛子さまが心穏やかにお過ごしになれますように。

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2025年02月16日

Posted by ブクログ

皇族の世界をほんの少しだが垣間見た。
お世継ぎを産むことが最大の使命。
家を守る、血筋を守るというのは大変だな。
正室、側室と一夫多妻の時代、女性たちは幸せだったのか??
Wikipediaで人物を検索しながら読み進めた。
この楽しみ方は今までになく、日本の皇室、華族が辿ってきた歴史を知ることができて私は大満足。
改めて今の時代、普通の人として生きられていることがありがたいと思えた。

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2025年01月05日

Posted by ブクログ

面白かったけど、皇族に疎いので
誰がなにやら。
本当に昔の男というか、皇族というか、世間というのはどうしようもないなとおもってしまう。

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2025年01月04日

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