【感想・ネタバレ】蝦夷地別件 上のレビュー

あらすじ

アイヌ民族最後の蜂起を描く超大作の第1巻

18世紀末、蝦夷と呼ばれるアイヌ民族は和人の横暴に喘いでいた。蝦夷地での交易権を松前藩から買い取った商人たちによる苛烈な搾取、問答無用の暴力、日常茶飯に繰り返される女たちへの陵辱。アイヌの怒りと悲しみは沸点に達しようとしていた。北の大地から和人を追い払うための戦いを決意した国後の脇長人ツキノエが、密かに手配した鉄砲300挺。120年前に決起した英雄シャクシャインも、和人に負けない武器を持っていたら、戦いに勝利していたはずだった。鉄砲調達の算段は、択捉で出会ったロシア人船長との間でまとまった。しかし、その裏側には、ロシアの地で祖国奪還のために奔走するポーランド貴族マホウスキの策略があった。ロシアの南下政策を阻止すべく、極東に関心を向けさせるための紛争の創出。300挺の鉄砲がその引き金となるはずだった。
一方、和人のあいだでも、老中・松平定信のもと蝦夷地を直轄地にしようと目論む幕府と、権益を死守しようとする松前藩の思惑が入り乱れていた。それぞれの思いを巻き込んで蝦夷地に渦巻く歴史のうねり。アイヌ民族最後の蜂起「国後・目梨の乱」を壮大なスケールで描きだす超大作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

蝦夷地を松前藩に任せてはおけない。ロシアは北から日本を狙っている。松前藩にロシアを迎え撃つ力は無い。そう考えた幕府は、蝦夷地を幕府直轄地としてとりあげようと画策する。
それには理由が必要だ。そんなことから、本小説は書かれている。幕府を中心として、蝦夷地から琉球まで日本人がひとつになって紅毛人のなだれ込みを防がなくてはならない。と。
この波に蝦夷が巻き込まれ、脇長人ツキノエとその孫ハルナフリが苦悩していく。
全3巻

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2016年04月10日

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