あらすじ
いつの時代も、高貴な方々の結婚は難しい
美貌と聡明さで知られる梨本宮伊都子(いつこ)妃。愛娘・方子(まさこ)を皇太子妃にと望むが叶わず、朝鮮の王世子・李垠(イウン)との縁談を思いつく。娘の幸せを願い、この結婚を成功させるべく伊都子は奔走するが……。明治から昭和にかけて波瀾の生涯を送った女性皇族の視点で、華麗な世界と高貴な者の知られざる内面を描く歴史小説。
解説・浅見雅男。
単行本 2021年11月 文藝春秋刊
文庫版 2024年12月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「李の花は散っても」の後見つけたので手に取った。梨本宮伊都子妃が娘たちの縁談に奔走する話。
「李の花は散っても」では方子と李王の結婚に際して伊都子が悲しそうだったと描写されていたが、この本ではむしろ積極的に二人の縁談を推し進めていた。
伊都子妃がどんな風に考えていたのか真実はわからないが、本作を読んでリアルだと感じた。たくさんの資料から人物像を作り上げていく林真理子先生やっぱりすごいなーと思う。
Posted by ブクログ
圧倒的な読みやすさでグイグイ読み進んだ!
もともと、紀尾井町にある李王家邸(現在の紀尾井クラシックハウス)が気になり、李王家のこと、方子様のことが知りたくて読む。
ああ、こういう流れだったのね、と怒涛の流れが面白かったー!
Posted by ブクログ
なんとなく疑問に思っていた、それでいて特に調べることもしなかった、戦前の李王家の立ち位置のようなものが理解できた。無論、小説上の脚色もあるだろうが。
梨本宮伊都子妃の日記を主な資料に、娘・方子と李王家の王世子・李ウンとの縁談とその行末や伊都子妃絡みの様々な縁談が描かれている。伊都子妃目線で語られる皇族や華族、李王家の華やかながらも暗くドロドロとした世界は非常に興味深い。
時代に翻弄される、やんごとなき人々の波瀾万丈な人生の物語でありながら、話は静かに淡々と流れていく。この不思議な空気感も、やんごとない世界独特のものなのか、と高貴な人々に思いを馳せた。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
「皇后は闘うことにした」が面白かったのでこちらも読んでみた。当時の皇族・華族のしきたり、生活様式、考え方という知らない世界を覗く楽しさがある。
Posted by ブクログ
伊都子妃殿下。できる女性だったのか?
色々買い物など購入できたのは国民の税金
と知ってて買い物していた女性なのか?
疑問。家にこだわり過ぎていた感じが
見られるが社会に出て働いていたらと
もう少し違った考えの女性になっていたと
思ってしまう。