【感想・ネタバレ】殺人は容易だのレビュー

あらすじ

植民地帰りの元警官ルークは、列車内で同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。彼女の住む村で、密かに殺人が行なわれている、彼女はその犯人を突き止めたので警視庁に訴えに行くというのだ。くだらぬ妄想だと聞きながしたルークであったが、翌日なんとその老婦人が車に轢き殺されたというのだ……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

すばらしい! 映像などで筋を予め知らない久々のクリスティだったこともあるかもしれないが、次はどうなるどうなると一気に読み進めた。女史特有のミスディレクションの妙。材料はきちんと提示してある。

素人探偵の薄弱な推理のまま終わるはずはないと思いながらも残りのページ数はわずか。どう解決するんだろうと思っていたら、最後は加速度がつくようにピースがはまっていきました。

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2013年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公は、元警官だという。
全体を読んでみると、元警官らしいところにあまり気がつかなかった。
元警官らしさが少しないのは、アガサクリスティが警官の経験がないためだろうか。
あるいは、親しい人で警官がいないのだろうか。

少し読み進むうちに、犯人がある女性ではないかと心配になっていった。
まりにも、犯人は男性だと決めつけていることからだ。

また、アガサクリスティの小説では、思わぬ人が犯人のことがあるので、
この人ではないかと思い、めぼしをつけながら読み進んだ。

殺人は容易だという題目だが、物語が始まってから起こった2件の殺人は、
主人公の知らない間に起こっている。
現場検証にも行っていない。

主人公の目前で起こった殺人は1件だけ。
最後の殺人は食い止めれた。

殺人は容易ではないことが分った。

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2011年08月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ドラマが放映されることを知り、それなら、とドラマの前に原作を読みました。これからドラマ視聴します。

ポアロやマープルも出てきません。
素人探偵であるからこその思い込み推理で、読者の私も一緒にあーでもないこーでもないと考えさせられる。
ブリジェットとの会話でその思い込みに気づき、犯人にいよいよ迫る…かと思いきや、読者は気づきます。クリスティーがここで終わらせるはずはないと…。そいつが危険よぉー!!早く助けてー!!

犯人の動機にぞっとしました。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ポンコツ探偵シリーズだから、主人公と彼女が殺されるんじゃないかと終始ハラハラした。犯人が「男」とは言ってないだろ!と思ってたので終盤はドヤ顔しながら読んだ。ゼロ時間に続くサイコパス系犯人で動機も同じだから驚いた。

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2024年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後の最後にひっくり返されるとは思ってなかった。
かつて愛したゴードンのために手伝っているのかと思いきや、犯人がまさかホノリアだっただなんて!
いや、全然予想してなかった。

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2024年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 ミステリーにおいて物語の導入はとても大事な要素で、冒頭から惹き込まれると終盤まで一気に魅せられて怒涛の様に読み終えてしまう。そして、クリスティは冒頭の構成がとても上手で、終盤まで圧倒的なインパクトで読者に驚きを与える。
 今作では警察を引退している主人公ルークが、ロンドンに帰郷する列車の中で、とある老婦人と一緒になる。彼女は地元で連続殺人が起きており、それをロンドンの警察まで伝えにいく途中だと告げる。ルークは全く信じていなかったが、後日、その老婦人が車に轢かれて亡くなった事を知り、また、別の日には老婦人が次の被害者になり得ると心配していた医者が死亡した事を知る。ルークは事実を確かめる為に舞台となるウィッチウッドに向かう。
 サスペンス要素も多く、しかししっかりとミステリーとして読む事が出来る。クリスティの大量殺人は少ないが、彼女が大量殺人モノを描いたらこうなるというお手本の様な作品だ(そして誰もいなくなったは全く別のテーマだと思っている)。現代ではサイコパスや狂人等サスペンスやホラーによった作品も多いが、読み易さとバランス感は今作が頭抜けて面白いと思う。
 登場人物達は当然ながら怪しい人ばかりで、ルークはまるでおどろおどろしいウィッチウッドに生贄に向かった様な印象だ。今作でヒロインの役回りであるブリジェットについても、冒頭から信用せずに疑ってかかってしまう程、どんよりとした雰囲気をもつ作品だ。

 ルークは探偵役として行動力はとても高いが推理力は乏しい。読者と同じ目線という作品も多いが、どうやら僕は探偵が読者を置き去りにして、"ワトソン"が読者に寄り添うスタイルの方が好きなようだ。今作ではルークがほとんど全ての人物を疑ってかかる為、犯人に迫っていくスリリングなやり取りは感じられず、更には終盤にブリジェットがいきなり推理を覚醒させて、少し大雑把な印象だった。それであっても物語の始まり方、終盤のどんでん返し含めとても面白い作品だ。作中、様々な殺人事件があるわけだが、クリスティは作中よく、殺害方法の型の話をするが、今回、殺害方法が実は共通性がある事に感心してしまった。ピンカートンの事故から物語はスタートするが、実は彼女の死も共通性をきちんと持った殺人の一つだった。(バトルはおいしい所を調整する役目だった(笑))
 
 残念ながら、翻訳が機会的に思えてしまう部分があり、定型文の様なやり取りに見えた部分がある。余り翻訳を気にした事はないが、こういった影響があると学んだ。原文であれば更に面白いのであろう。
 

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

植民地から帰ってきたルーク・フィッツウィリアム。ロンドンに向かう汽車の中で出会ったウイッチウッド村のミス・ピンカートン。ウイッチウッド村で誰も気がつかないうちに連続殺人が起きており次に狙われるのはハンブルビー医師と気がついたとかたるミス・ピンカートン。翌日、ミス・ピンカートンが轢き殺されたと知るルーク。そして殺害されたハンブルビー医師。ウイッチウッド村へ向かうルーク。ホイットフィールド卿の秘書で婚約者のブリジェットの従兄弟として村に滞在するルーク。ブリジェットとの捜査。殺害された人々が関わるのは?被害者の一人エミリーがお手伝いをしていたミス・ウェインフリートの話。元ホイットフィールド卿と婚約していたミス・ウェインフリート。ホイットフィールド卿を怒らせた運転手の死から犯人を推理するルーク。バトル警視の登場。

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2015年06月06日

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ネタバレ

殺人は容易だ。誰にも疑われない人物ならば。

ルークがたまたま同席した老婦人は、ロンドンの警視庁に連続殺人を訴えに行くと言った。その老婦人が事故で亡くなったと聞いたルークは、殺人犯に口封じされた可能性を考え、老婦人の村に調査に乗り込む。

クリスティーのアイテムが散りばめられた作品。事件の犯人を察する老婦人、人間関係の濃密な村、勝気な女性、新旧の価値観の対立、戦後の変化、もちろん殺人を犯しそうにない意外な犯人も。面白いけど、どこか別の作品で読んだ気がしてきてしまう。特に犯人に関しては、意外といえばあの人かな、と思ったら当たってしまう。他のクリスティー作品にもこのポジション(しっかりして一目置かれている独身女性)が犯人の作品があるので。

クリスティー作品の見本のような作品ではあるけど、タイトル『殺人は容易だ』があまりにもカッコよく、そしてタイトルが効いているので読んで満足。

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2021年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

赤毛の女が赤い帽子をかぶるはずがない、
女なら自明の理だ…というロジックが印象に残った。

私、茶髪の女性に茶色い帽子贈っちゃったことがあってさ。
この本読むと心が痛いぜ。

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2017年08月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

偶然同じ列車に乗り合わせた老婦人が示唆した 村で行われている「殺人」にまつわる話。

探偵役が普通の男性なので、いつものごとく?美人な魅力ある女性と狂人、謎の怪しい男とメロドラマっぽくなってはいますが 安定の面白さです。
クリスティマニアとしては、終盤にバトル警視が出てくる所にニヤッとするかも。

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2012年10月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クリスティー女史のノンシリーズもの。

元警察官ルークは列車内で殺人犯を突き止め警視庁に訴えに行く老婦人と出逢う。妄想だと聞き流すが翌日の朝刊で老婦人が轢き殺される記事を目にする。

タイトルとあらすじに過度な期待を寄せましたが正直消化不良でした。

1番の原因は主人公ルークの立ち位置です。ポワロやマープルは小説内でイキイキしているのに対して、ルークは女史の作品では珍しく影がちらつき「操られてます感」満載です。当たり障りのない性格がさらに拍車をかけます。
さらにさらに露骨なミス・リードを連発。伏線を張られても、女史の作品に耐性のある方なら早い段階で怪しみます。鋭い方なら気付きます。

女史の作品とは相性が良かっただけに少し残念です。

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2012年08月19日

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