あらすじ
東日本大震災はいまだ終わっていない。むしろ「巨大災害の世紀」が幕を開けたのだ。太平洋沖で起きるM8クラスの「余震」、首都圏直撃の恐れもある「直下型地震」、富士山も含めた「活火山の噴火」、300年に1度の三連動地震による「西日本大震災」――地球科学の観点から、これら4つはいつ起こっても不思議ではない。「天災は忘れたころにやってくる」は珠玉の名言。しかし現実には、次の大地震は忘れる前にやってきてしまう。「自分だけは大丈夫」に根拠はない。自分の身は自分で守るしかない時代に、これだけは知らないと危うい自然災害の基礎知識と最新情報を京大人気教授がわかりやすく解説。地震と津波、火山噴火はもとより、エルニーニョ現象やゲリラ豪雨など、「異常気象」と呼ばれる現象のメカニズムと個人がとるべき対策も網羅した。安全を約束された場所は、この国にはない。「知識は力なり」。私たちができることは何かを知っておこう。
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Posted by ブクログ
火山学者の著者の本は,今まで何冊か読んでよかったけど,これは比較的面白みに欠ける。地震・火山・異常気象と手広く書きすぎて薄まってしまった感じがある。とはいえ重要な情報がまとまっている本。
東日本大震災以来,日本は地殻変動が活発になっていて,東海・東南海・南海の連動地震や,富士山の噴火が懸念されている。戦後日本の高度成長期は,たまたま大きな地震がなかった時期で,これからはそれは望めない。知識をもって備えをして,減災に努めなくてはならない。
Posted by ブクログ
地震・雷・竜巻・噴火・異常気象など、自然災害に関することが網羅されていました。
エルニーニョ現象のメカニズムとか、火山灰の性質とか、知っているようで知らないことが面白かったです。
Posted by ブクログ
ロンドンで読んだ一冊。自然科学も一冊と思って持って行った。
鎌田先生は、アウトリーチ活動で有名。地震の前は、火山の本をたくさん書いている。
今回、勉強になった点。
(1)偏西風の気圧配置によって異常気象が起こる。(p138)
気安く、地球温暖化とは説明していない。
(2)地球温暖化について専門家のコンセンサツが得られていない段階で、国際間の性急な取り決めを行うことは将来の国益に反するのではないかと私は危惧しています。(p151)
鎌田先生の目からみて、まだコンセンサツはないんだ。なるほど。
(3)温暖化によって台風がどうなるかについて定説はない。(p158)
まだまだ、わからないことばかり。わかったような報道に騙されてはいけないな。