【感想・ネタバレ】励み場のレビュー

あらすじ

智恵は、勘定所で普請役を務める夫・信郎と、下谷稲荷裏でつましくも幸せに暮らしていた。信郎は若くして石澤郡の山花陣屋元締め手代まで登りつめたが、真の武家になるため、三年前に夫婦で江戸に出てきたのだ。そんなある日、三度目の離縁をし、十行半の女になった姉の多喜が江戸上がりしてきた。一方、その頃、信郎は旗本の勘定から直々に命を受け、上本条付にひとり出向いていたが……。己の「励み場」とは何か?家族とは何か?──直木賞作家が描き切った渾身の長篇小説。(解説・池内紀)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

するっと読めて特に文体の形を感じない、水のような自然さ。
しかもキャラクターの心理をたんと掘り下げてる『時代物』。
なので、青山文平はすごいと思うの。うっかり今日一日で読破してしまいました。前に読んだ『かけおちる』よりも、ちゃんとした終わり方が美しい一作。

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2022年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

青山文平は平成の藤沢周平と呼ばれているらしい。藤沢周平の訃報に接したとき、もうい読めないのかと思った時のことを思い出しつつ、青山文平と出会ってよかったとつくづく思った。この作品は私にとり三冊目であるが、静けさの中に固い芯があり、艶があるというのか、そんな物語である。「名子」の背景の説明や智慧、多津にまつわる因縁が少しわかりづらく、わざとそうしているのかもしれぬが、藤沢周平よりずっと入り組んでいる気がする。

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2023年02月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

名子、元武士の名主の家来たった者で、江戸時代の半ば頃は一般の農民より低い戸籍もない人だった。お互い想い合っているのに相手の為にと思って逆になっていた夫婦が お互いを分かり合える!

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2021年12月10日

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