あらすじ
おれは世界の傷を癒すために、ここにいるんだ
北の大国ザスーンの皇帝となったアレクセイの企てに対抗し、<青の読み手>ノアのもとに、秘術の使い手たちが集まる。ノアは異変が起きているという隣国に行き、魔王バルバヤーガを呼びだすが、魔界に引きこまれてしまう。バルバヤーガは、世界のすべてを滅ぼす石版のこと、その封印方法についてノアに漏らす。
一方、ラベンヌ王国の女王セシルは政敵の罠にかかり、謹慎の身となる。そこへ助けにきたのは、ひとの言葉をしゃべる白ネズミ・パルメザンであった。
陰謀のうずまくなか、アレクセイは、ラベンヌへ攻め入り王城へ魔弾を撃ちこむ。ノアはアレクセイと対決し、古代の大導師サロモンと裏切者レト、サロモンの書、その真実が明らかになる。
選ばれし者だけが読める魔法の本、サロモンの書をめぐるファンタジー最終巻。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ちゃんと終わるんだろうか?!と心配していたシリーズが見事に完結しました。
最近流行りの伏線回収のオンパレード
ここでこの人が!あの時のあれがこれ!の爽快感が半端なく、「伏線回収」とはこういう事だぞ!って何度も叫びたくなりました。
壮大な話をほんとに見事に納めたなぁと…「滅ぼすためではなく救うため」というフレーズも刺さりました。それぞれを思い合う気持ちにうるうるしてしまう場面もしばしば。
ほんとうに児童書と侮ってはいけません。
最高のファンタジーでした。
Posted by ブクログ
最近好きで「作家読み」している小森香折さんの「青の読み手」シリーズの最終巻。
児童向けファンタジーが沢山あるなかでも、比較的年齢の低い子でも読める感じを目指している風で文章は平易、あっさりした読み口だけど、サンドラたち大人キャラの一筋縄でいかない感じなど、独特のえぐみ?のようなものがあって、個人的にはそこが好きです。
このシリーズはこれで終わりですが、まだ読んでいない過去作もあるし、新作も楽しみにしています。
Posted by ブクログ
楽しみにしていた最終巻。初巻に比べて、あっという間に終わった感じのするラスト。ストーリーの中心で動いている人物に、それぞれ思惑があり、ストーリーの結末への願いもまた、それぞれだった気がする。
中心となったラベンヌ王国のセシル王女と、ノアの絆の因縁の理由やロゼの登場が、唐突に思えたけれど、ラストのどんでん返しもびっくりでした。登場人物の中では、主人公のノアよりサンドラとシドがすきかな。