あらすじ
大レースの本命馬が失踪、その調教師の死体も発見されて英国中が大騒ぎとなる「名馬シルヴァー・ブレイズ」。そのほか、ホームズが探偵になろうと決心した若き日の事件「グロリア・スコット号」、兄マイクロフトが初めて登場する「ギリシャ語通訳」、宿敵モリアーティ教授と対決する「最後の事件」まで、雑誌掲載で大人気を得た12編を収録した第2短編集。
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Posted by ブクログ
『名馬シルヴァー・ブレイズ』
『ボール箱』
『黄色い顔』
『株式仲買店員』
『グロリア・スコット』
『マスグレイヴ家の儀式書』
『ライゲイトの大地主』
『背中の曲がった男』
『入院患者』
『ギリシャ語通訳』
『海軍条約文書』
『最後の事件』
Posted by ブクログ
ホームズは短編の方が好きかも。ここに有名な滝のシーンが出てくるとは思わなかった。モリアーティはどの事件の裏にいたんだろう。今までのお話にも関わってたのかな
Posted by ブクログ
・ホームズとワトソンの絆を感じさせるエピソードが多くてじんわりする巻。『ノーベリ』のくだりもホームズがワトスンに寄せる信頼が見えるし、二人で公園を散歩して「気心の知れた同士、ほとんど口をきくこともなかった」のもとても良い空気だ。ホームズがワトソンとの会話で、「ぼくらの捜査」「ぼくらの考え」と「ぼくら」を使うのもいい!そして『最後の事件』でお互いがお互いのことを指して言う「真の友」「親友」には涙がこぼれる。
・ドイル先生は、善なる者が悪なる者を手にかけるのがお嫌いなようで、心臓発作や転んで石に頭をぶつけるなど、悪人が自分で勝手に死んでしまう設定が多いように思う。
・当巻は短編集。以下、各話のタイトルと、二人の生活に着目したポイントをメモしておく。
「名馬シルヴァー・プレイス」
p15 有名なディアストーカーとインヴァネスコート姿のホームズ挿絵
「ボール箱」
p59 相棒が考えていることを当てるなんてできるわけがないだろう、とワトスンに言われていたことを根に持って(?)、不意打ちでやってみせるホームズ。効果抜群に驚くワトスン。あら可愛い
「黄色い顔」
p98 語られるホームズの日常生活。重量級のボクサーでかなうものがない腕の持ち主だが、目的のない肉体労働をエネルギーの浪費と考える。ただしいざというときのために体調を万全に整え、食事も質素。おもしろみのない生活への不満で、たまにコカインを注射するのが唯一の悪習
p128 『ノーベリ』
「株式仲買店員」
「グロリア・スコット号」
「マスグレイヴ家の儀式書」
p205 奇人っぷりを表す名シーンのオンパレード。葉巻を石炭バケツの中にしまい、パイプ煙草をペルシャ・スリッパの中に入れ、未返信の手紙をマントルピースの真ん中にジャックナイフで刺す。部屋の壁に拳銃で弾を撃ち込んでV.R.と描く
p208 部屋の散らかりようを見かねたワトスンがホームズに片付けをうながす。立ち上がったホームズは片付けると見せかけて、過去の事件の資料をワトスンに見せ、まんまと事件の話へ気を引くことに成功する!語り始めるホームズ、「このまま散らかしっぱなしでかい?」このホームズのドヤ顔を見よ!
「ライゲイトの大地主」
p255 ホームズの神経発作演技シーン。ホームズは変装の名人だが、発作の演技の名人でもあった
p272 ホームズ「あんなふうにきみの心を痛ませたのは、すまなかったね」ワトスンを気遣うホームズ
「背中の曲がった男」
「入院患者」
p313 夜の二人の散歩シーン。挿絵で腕を組んで歩いているので目が点になるが、註釈に"この時代は仲の良い男性同士が腕を組んで歩くのはおかしくないこと"とあり、納得。(余談だが、この新訳シリーズは註釈が充実しており、当時の事情に明るくない者としてはとても助かっている)
「ギリシャ語通訳」
p346 ホームズの兄、マイクロフト登場!ホームズより才能は上だが、行動力がないとのこと。一切口をきいてはいけないディオゲネスクラブもこの話で登場
「海軍条約文書」
p382 "もちろん、ホームズは自分の仕事をこよなく愛していて、助力を求められるといつでも気持ち良く力を貸してやることを、わたしはよく知っていた"
p404 バラを手に取って語るホームズ。バラは人生にとって余計なものであり、余計なものであるからこそ神のなせる業でもある。「だからぼくらは花から多くの希望を与えられるわけです」
「最後の事件」
p452 ホームズのモリアーティ評が語られる。犯罪界のナポレオン。(犯罪の)巣の中心にじっとしている蜘蛛。自分ではほとんど何もせず、実際には手下が手をくだす
p476 モリアーティと共に、ライヘンバッハの滝壺へと姿を消したホームズ。ホームズがワトソンにあてた最後の手紙に書いた「真の友へ」、この顛末を書いたワトスンがホームズを呼称する「親友」に涙がこぼれる