あらすじ
誰もが認める美貌の持ち主、桂木涼子。名門進学高校に通い、一流大学医学部合格の太鼓判を押されていた。そんな彼女がある日、“悪魔の実験”を始める。それは母・祥子に気づかれぬよう、劇薬タリウムを飲ませることだった。盛られるタリウムは刻々と致死量に近づき、祥子の体は激烈に蝕まれていく……。涼子の狂気は、なぜ最愛の母親に向かわねばならなかったのか? 文壇の鬼才が現代人の心の闇を描ききったミステリーの新機軸!
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Posted by ブクログ
親の教育がなってない。良かれと思って殺してるんだよね、一種宗教にはまったみたいな感じ?しかし、だいたいこういう人達は自分は死なないんだよね。嫌なら自分が消えりゃいいのに。1人でね。
なかなかに今風で良かったが、こういう人達が増えない事を祈ります。元に戻せない事はしちゃいけないんだぜ。
なぜ人を殺しちゃいけないのか?その質問こそが答えだ。殺して良けりゃそんな疑問もわかない。
Posted by ブクログ
結局主人公の狙いは何だったのかしらん。
愛する母を苦しみのない世界で暮らせるようにするため?
好奇心を満足させるための実験?
なんだか実験したいがために、いろいろと言い訳をしてるんじゃないかしらんと思った。
Posted by ブクログ
名門進学校で一流大学医学部合格の太鼓判を押されている桂木涼子が、
ある日始めた“悪魔の実験”。
それは人知れず母・祥子に劇薬タリウムを飲ませることだった。
盛られるタリウムは刻々と致死量に近づき、
祥子の体は激烈に蝕まれていく…。
涼子の狂気は、なぜ最愛の母親に向かわねばならなかったのか?
現代人の心の闇を描くミステリーの新機軸。
数年前に静岡県で起きた女子高生によるタリウムを使った
殺人未遂事件を思い出した(確かその時も対象は母親だったはず)
と思ったらやはりこの事件がベースで書かれていたものでした。
まず少女の死に対する意識が周りの人間とは違うということ。
あらすじには「心の闇」と書いていたけれど、
実際にこういう考えたをする人間もいるんじゃないかなぁと
思った。
Posted by ブクログ
久々の新堂節だったなぁ。ハッピーエンドとかではないので、楽しく読書する人は読まないほうが良いと思う。
ってゆうか動物とか昆虫とかを題材に出すのが新堂さんの中で流行っているのだろうか。
子供に対する教育ってこんなに難しいものなのかしら。ちょっとした出来事の積み重ねで、あそこまで捻じ曲がるものなのかなぁ。まぁ少女の考えが理解出来なかったってことは、ある意味正常なのかもしれない。
結論、お母さんかわいそすぎ
Posted by ブクログ
おもしろくて、どんどん読みすすめたけど、
読み終わった後でどうということもなかった。
少女の心理も、もっと深いものかと思ったけど、なんだかなぁ。
全体的に深そうで浅かった。
Posted by ブクログ
表紙に惹かれて読みました。
一気に読めるぐらい内容がスっと入ってきました。
とある少女がお母さんにタリウムを少しづつ飲ませていき、実験を行った。という事件。最後の最後まで後味が悪いが世界観は素晴らしい。もう1回読みたいと聞かれたら、また読みたいと思う。ただ好き嫌いが別れるかなぁ...と思った
Posted by ブクログ
虫とか好きな変わり者の少女が、愛犬を安楽死させたことを恨んで母親を毒殺しようとタリウムを与え続けるお話。精神的に問題あることを表現しているのだろうか、カタカナで書かれた動物との会話シーンが定期的に現れて読みづらいもの、全般的すいすい読めたかな。望み通り母親を殺すことができるのかでお話の最後まで突き進むところが物足りなかったかも。
Posted by ブクログ
高校生の娘が、最愛の母親に、少しずつ劇薬のタリウムを飲ませる「悪魔の実験」
頭の中で、動物たちがする会話が、心の葛藤を表してるんだけど、ちょっと読みづらかったかな。
Posted by ブクログ
完全に中二病な少女のお話だった。幼い頃に可愛がっていた愛犬リトルを安楽死させた母親の影響で死に対する解釈が異常で、動物を安楽死することが良い事だと思ってるぶっ飛んだ子!怖い!
大好きな母親に毒を盛って殺そうとするなんて精神病みすぎでしょう。怖い怖い。
こういうお話を読むと本当人間が一番怖いし、善悪がわかっていない事も怖いね。
Posted by ブクログ
つまんなくはないんだけど、
陰惨な病気の描写と心象風景の割には、動機が消化しきれず。
え、ええ?
って感じに突き進み、最後のページで「え、まさか終わり?」
という感想。
ふーむ。
でも、あそこまでブログで書いちゃうってのはなしでしょう。
なーんかグロさも理由も中途半端で、ちょっと肩すかし。
Posted by ブクログ
内容は
昆虫と会話できる少女が、独自のルールで、
動物を殺してしまったりする。
メインは、母親の毒殺ブログ。
どうして、少女がそういう思考になったのかが
徐々にわかるような構成だけども、無理あるかなー
Posted by ブクログ
伊豆の女子高校生が母親をタリウムで毒殺しようとした事件がモチーフ。
主人公の涼子には、幼い頃に可愛がっていた愛犬のリトルがいた。
リトルは病気を患って、安楽死によって苦しまなくていいように殺すも
救えなかった経験から、生物に歪んだ愛情を持つようになる。
愛情の矛先は、自分の唯一の理解者である母親へと向かっていき
じわじわと母親をタリウム中毒にさせて、弱らせていく描写には
思わず目を背けたくなりました。
涼子の中では病気で安楽死させることと、健康な人を毒殺することが
同一の事として扱われているのが、気持ち悪かった。
妄想の中の動物達の会話がカタカナ表記ですが
長い割に句読点がないから、その部分は読みにくかったです。
Posted by ブクログ
動機に関するワンアイデアに終始してしまったのが残念。
主人公の少女の造形が、いかにも中年男性の妄想めいていて面白かったです。
さくっと読めてそれなりに面白く、お薦めはしやすいです。
ちょっと刺激の強い作品を読みたいときにどうぞ。
この作者らしくグロ描写は満点なので、読む時は注意が必要。
Posted by ブクログ
桂木涼子は名門進学校で将来も有望視されている才女であるが、母親の祥子に対してある実験を行おうと試みる。
それは一グラムが致死量となる劇薬タリウムを母親に毎晩の晩酌の焼酎に混ぜて飲ませ観察をするというものだった。
物語は既にタリウムに体を蝕まれた祥子が病院に運び込まれたという、涼子が偽りのハンドルネームで開設するブログの記事から始まる。
そしてそこまでの過程が虫を愛で、動物観察を行い"変わった"少女としていじめにも遭う涼子と次第にタリウムによって体に変調をきたす母親祥子の様子とを追いながら描かれていく。
実在の事件に着想を得たフィクションであるが、ドキュメンタリー性としての部分よりは涼子の持つ死生観や考えをどう思うかを考えさせる作品でもある。
祥子がタリウム中毒で弱っていく描写も痛々しくはあるが、目を逸らしたいけど気になってしまうような筆致で読ませてくれる。
ここまで自己中心的で極端な行動に至ってしまうと同意は全く出来ないし考えも肯定しがたいが、かといって涼子が物語中に語る主張に対し、全てに明確な反論ができるかなと思ってしまった作品。