あらすじ
名探偵は、いつも遅れて現れる――!?
ユーモアミステリの永久定番〈鯉ケ窪学園〉シリーズに新たなバディ登場!
理事長の娘・朝比奈麗華は大のミステリ好き。密室盗難事件、プールサイド昏倒事件…etc、
今日も学園で起きる事件を解決しようと現場に出向く。
相棒の探偵部員・石橋くんは、昼行灯のような捜査ぶりだが、あるとき突然推理が冴えわたりはじめ……。
『放課後はミステリーとともに』『君に読ませたいミステリがあるんだ』の〈鯉ケ窪学園〉シリーズが20周年を迎えた東川篤哉の、真骨頂にして新境地!
爆笑必至の本格ユーモアミステリ。
目次
第一話 名探偵、密室に現る
第二話 殺人が未遂だった話
第三話 生徒会役員室の攻防
第四話 天使はプールサイドに浮かぶ
第五話 茶室に消えた少女
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
すごく面白かった!
ネーミングセンスもすごく良いし、次々発生する事件を守くん、別人格の渡くんと、朝比奈さんとで解決していく…次の展開はどうなるのかなってワクワクする本でした☺️
続きも出たら嬉しいです(*´ω`*)
Posted by ブクログ
私立『鯉ヶ窪学園高等部』を舞台にしたシリーズの一冊です。と言っても、舞台を共有しているだけで、内容自体は独立した連作集になっているので、本作から読みはじめても問題ないと思います(作品によっては前作を読んでおいたほうがいいものもあるので、すくなくとも本作に関して言えば、ですが)
ミステリ研究会に所属する二年生の石橋守が、早朝、置いてあった教科書を取りに部室に入ると、何者かが泥棒に入った形跡を見つける。密室での盗難事件の犯人として疑われてしまった守が、助けを求めて、理事長に〈直訴〉をしに行くと、そこにいたのは理事長の娘の朝比奈麗華だった。ミステリが大好きな麗華は、守をワトソン代わりにして、事件を調査するのだが――、
というのが第一話の導入。理事長の娘で傍若無人なお嬢様の麗華と気弱でマイペース、そのわりに口がちょっと悪くて鈍感な守が、探偵役と助手役を務める連作シリーズなのですが、途中でこの役割に変化があり、やがてこの変化をきっかけにふたりの関係にも変化が訪れるのが魅力的な作品です。身近な日常の謎から本当の大事件まで扱う事件も様々で、謎の真相も丁寧に紐解かれていきます。親しみやすさと驚きに満ちた青春ラブコメミステリを読みたいひとにおすすめしたい一冊です。
Posted by ブクログ
東側先生の作品!
鯉ヶ窪学園の話だったので。
あっちの、学園シリーズのやつ好きだったので、主人公が違うのは分かってたけど、ステージが一緒だし、どんなもんなのかなーと。
話の流れ的に探偵部が出たり、近場の喫茶店?お好み焼き屋さん?が出たり、宇宙人好きの先生でたり、ファンには楽しい話も٩( ´ω` )و
話自体も、さすが東川篤哉先生のキャラクターたちって感じの動き方やし、1つミステリー感ある感じの話もあったし、今回も楽しかったますんฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ
Posted by ブクログ
二重人格の影の部分が難事件を解決という新しい形のバディもの。軽く読み進めることができる。チェンジさせるタイミングに苦慮するところが笑える。最後の話はう~~んなるほど。
Posted by ブクログ
鯉ヶ窪学園理事長の娘・朝比奈麗華は大のミステリ好き。ひょんな事から探偵部員の石橋守と共に学園で怒った事件の謎を解く事に。
守には亡くなった双子の兄・渡がいて、守が頬を叩かれる事によってその兄が表に出てくる…
麗華の秘密の相棒がまさかの別人格だとは思いませんでした。そして、守と真逆の性格で名探偵。麗華とのコンビは痛快でお気に入りでした。まだ守には渡の存在は明かされてはいないけれど、いずれは判ってしまうのかなぁ?
シリーズ化希望です。
Posted by ブクログ
東川篤哉さんのファンは、謎部分はほどほどで良くて、彼独特の文章に対して中毒なんだよね♪読者を選ぶ作家、それが東川篤哉です!
ところで。これ初版何部なんだろ。一般の人(ファン以外の人)には売れるんかな。心配だな。
Posted by ブクログ
昨年刊行された、東川篤哉さんの鯉ケ窪学園シリーズ最新刊である。このシリーズ、舞台が同じ学園という以外に共通点はなく、本作から読んでも特に支障はない。
毎回コンビが変わるが、今回は学園理事長の娘・朝比奈麗華と、探偵部員の石橋君という組み合わせ。要するに石橋君が麗華に振り回されるのだが、いつもは頼りない石橋君が、あるきっかけで鋭い推理力を発揮し始める。
第一話「名探偵、密室に現る」。ミステリ研の部室から原稿が盗まれたという。現場の状況は密室らしいのだが…。密室トリックとしてはクラシックというか初歩的というか、逆に新鮮かもしれない。石橋君初登場がこれでいいのか?
第二話「殺人が未遂だった話」。アイドルのライブ帰りだった学園の生徒が刺される事件が発生。第一話から一転、急に重い事件になるが、事件の構図というか背景もそれなりに複雑だった。この場合、こうするのが最善なのかなあ。
本作の一押し、第三話「生徒会役員室の攻防」。生徒会も逆らえない理事長の娘・麗華。生徒会室を私物化していた麗華だが、この真相は気の毒すぎて苦笑してしまう。もうここは使えないねえ。それにしても、やばいだろこの学園…。
第四話「天使はプールサイドに浮かぶ」。頭を殴打された警備員が、失神直前に見たものとは。第三話もそうだが、手作り感満載なのがポイントが高い。自分はこういう経験がないが、高校生らしい青春の1ページと言えなくもない?
第五話「茶室に消えた少女」。麗華の机を荒らそうとしていた犯人を追い、茶道部の茶室まで来ると、犯人は忽然と消えた…。少々アンフェアだが、本作共通の設定をうまく利用しているとは言える。しかし、麗華の決意はどうなる?
詳しくは触れないが、こういう設定はドラマ等で見たことがあるし、目新しくはない。再登場がありそうななさそうな終わり方だが、映像化向きかもしれない。
Posted by ブクログ
恋ヶ窪学園シリーズ第2弾。学園長の娘と同学年の石橋がある事をキッカケに二重人格者を出してしまうが、それで事件が解決するという、設定が面白い。次回作も楽しみにしています(^.^)
Posted by ブクログ
〔鯉ケ窪学園高等部〕事件がよく起こる怖い学校。作品によって「ケ」になったり「ヶ」になったりしているような気がするのは同じに見えて実は違う学校という叙述トリックなのか? あるいは作中小説世界の学校なのか?
〔朝比奈麗華〕鯉ケ窪学園理事長の娘。皆に敬遠され隠れボッチ? どこぞの麗子さん同様バカ呼ばわりされつつ謎に挑む。
〔石橋守〕気弱そうな二年生。
〔石橋渡〕石橋君にビンタをかまして眼鏡が外れると出てくる人格。推理力あり。石橋を叩いて渡。
〔マリア〕朝比奈家のメイド。
〔多摩蘭坂24〕人気アイドルグループ。多摩地区では。他の追随を許さぬ圧倒的な素人臭さが武器。
〔鳥つく〕鳥とつくねを出す飲み屋。トリックに使われたわけではない。
〔御前会議〕桜井あずさが麗華を廃除したくなる生徒会役員会議。
〔日傘〕凶器の一種。
〔感想〕わりと月並みな設定とも言えるんでひとひねりあって実は渡くんは歩くんが演じてただけというオチかなあ思ってた。
■鯉ヶ窪学園についての簡単な単語集
【相川詩織】芸能クラスに通う芸能人。
【赤坂通/あかさか・とおる】探偵部部員。「放課後」のとき霧ケ峰の前に腐った真鯉の姿で登場。中身はこれといった特徴のない男子高校生で二年のとき転校してきたが無難そうな文芸部に入ろうとしたものの叙述トリックにより騙されて探偵部に入部させられた。
【朝比奈卓/あさひな・すぐる】朝比奈麗華の父。鯉ケ窪学園の足が臭そうでスケベそうな理事長。
【朝比奈麗華/あさひな・れいか】理事長である朝比奈卓の娘。謎好き、密室好き。
【足立駿介/あだち・しゅんすけ】男子陸上部員。種目は走り幅跳び。自分を褒める自称が多い。三年生が抜けた後の新部長に誰がなるかもめたときに部長に立候補して無投票で就任した。候補だった大平と小仏は部を去った。殺したいほど憎んでいるヤツはいないがぶん殴ってやりたいていどに憎んでいる者は男子部員二十一人中に二十人ほどいる。体育祭で「僕」からバトンを受けるアンカーだったがカッコつけて走り派手に転んだ。
【荒木田聡史/あらきだ・さとし】校内では有名な、昭和の香り漂う不良。絶滅危惧種と呼ばれている。涼と奈緒ちゃんにフクロにされた。いつも隠れてタバコをすっている。涼に「ドラセナ」マスター特製ベーコンまみれのハンバーガーをおごってくれた。1330円。そして「ドラセナ」マスター特製鰻レタスバーガーをおごることになった。
【有沢美香/ありさわ・みか】大島の同級生で異常なまでの愛情を彼に寄せている。
【安西】龍ヶ崎家の家政婦さん。
【アンジェリカ】恋ケ窪教会のシスター。
【安藤タケル】人気俳優。父親も有名俳優。
【安楽亭ハラミ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。オチケン。関西弁一年女子。本名は土屋倫子(つちや・りんこ)。
【E館】二度も事件が起こった校舎。逃亡するのに向いている。
【井川まどか/いがわ・まどか】雑木林で刺された女子生徒。石橋守と同じクラスの生徒。
【井口修吾/いぐち・しゅうご】風紀委員長。茶髪でロン毛、耳にはピアス。シャツの裾をズボンから出している。二年生。
【池上冬子/いけがみ・ふゆこ】地学教師。知的な美女。男子生徒にファン多し。冗談の通じなさそうな女。学校では白衣。かつて「峠のドリフト女王」と呼ばれた。らしい。得意技は後ろ回し蹴り。UFO愛高し。探偵役になることもある。
【石崎浩見/いしざき・ひろみ】生物教師。三十歳。好きな打者はヤクルトの大杉。探偵部の顧問候補として狙われているので探偵役となることもある。涼が困ったときには電話一本で召喚できる。この人がいるせいで涼は自分の頭で考えようとしなくなった。水崎アンナの書いた小説に同姓同名で同じ職業の人物が登場する。変わり者と称される。
【石橋守/いしばし・まもる】ミステリ研究会所属の、登場時二年生。色白、長めの髪、黒縁の眼鏡。学園一のヘタレ男と言われている。叩いて眼鏡が外れると性格が豹変する。
【石橋渡/いしばし・わたる】守の双子の兄。故人。
【和泉亜希子/いずみ・あきこ】水崎アンナの書いた小説で教頭。堂々たる肉体を誇る眼鏡美人。
【磯島】教師。ミステリ研究会顧問。
【市川雅人/いちかわ・まさと】水崎アンナが書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校の陸上部員。皆が友人と思われたらイヤだと思っている。どうやら鯉ヶ窪学園の足立駿介君に近いタイプかと。
【浦本響子/うらもと・きょうこ】水崎アンナが書いた小説中の音楽教師。絞殺死体として登場。
【うるる】涼の前に現れたもう一人のエアコン娘。宿命のライバルとなるか? 二年四組。小柄なツインテール美少女。鯉ヶ窪学園ミステリ研究会。
【映画部】映画を作ろうとする部であって映画を研究する部ではない。
【江川】警備員。
【エックス山】正式名称は西鯉ヶ窪緑地。なぜエックス山と呼ばれるようになったかは地元の人でも知らない国分寺七不思議のひとつ。
【江藤憲次/えとう・けんじ】野球部新キャプテンで捕手。二年生。
【大金うるる】→うるる
【大越正吾/おおこし・しょうご】水崎アンナが書いた小説の登場人物。陸上部員。
【大島敦史/おおしま・あつし】三年生有数のモテ男。
【大塚修司/おおつか・しゅうじ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。映画研究会二年。ふてぶてしそうな巨漢。
【大平】陸上部から野球部に移籍。
【岡崎正志/おかざき・まさし】陸上部の一年生部員。スラリとした長身。宮下綾乃先輩に恋している。
【岡野祐樹】水崎アンナの書いた小説の登場人物。弱小バスケ部の主将。
【小笠原玲華/おがさわら・れいか】鯉ヶ窪学園芸能科一年。新進の女優。長い手足に小さな顔でストレートヘアーに知的なまなざし。本名は吉田さん。キャベツいっぱいのお好み焼きをおごってくれた。1550円。探偵役。
【岡野千夏/おかの・ちなつ】茶髪でヤンキー口調の女子生徒。
【オギワラ・ユウジ】水崎アンナが書いた小説中の被害者である滝口美穂が口走った言葉。滝口美穂が勤める飲食店のオーナーが荻原悠二といい彼女に言い寄っていたらしいが?
【お礼参り】鯉ヶ窪学園名物、生徒による先生に対するお礼参り。三月一日が解禁日。まあ、「冷やし中華始めました」みたいなもの。先生たちはかなりピリピリする。
【片瀬和哉/かたせ・かずや】水崎アンナの書いた小説の登場人物。数学教師。ボサボサアタマにヨレヨレスーツで女子に不人気。
【加藤翔太/かとう・しょうた】映画部の二年。色白のメガネ男子。
【加藤美奈/かとう・みな】隣のクラスの女子生徒で校舎から落ちてきて野田を押しつぶした。中学生の頃は演劇部のスターでイジメっ子だった。
【門倉新之助/かどくら・しんのすけ】奈緒ちゃんの居候先のおじいさんで命を狙われているらしい。資産家。七十五歳。
【門倉照也/てるや】俊之と典子の息子。新之助の孫。成人している。アホな三代目を絵に描いたような人。
【門倉俊之/としゆき】新之助の息子。
【門倉典子/のりこ】俊之の妻。
【門脇/かどわき】陸上部の顧問。足立が死んだとぬか喜びさせられる。
【カバ屋】お好み焼き屋。カバに似たおばさんが広島風お好み焼きを焼いてくれる店。抜け出して買い食いするスリルが人気。
【神山研吾/かみやま・けんご】水崎アンナの書いた小説の登場人物、二年C組生徒。長身長髪。
【烏山千歳/からすやま・ちとせ】そんな名前の駅があるらしい。女刑事。祖師ケ谷警部と組まされているようだ。若くて美人。『君に読ませたい~』で水崎アンナが書いた小説にも登場。石崎の後輩。
【川田】陸上部二年。
【川田】恋ケ窪教会の神父。
【河端/かわはた】野球部のエース。軟体動物のようなモーションから打ってくださいといわんばかりの半速球を投げる。
【如月真弓/きさらぎ・まゆみ】茶道部部長。三年。長身。
【北原詩織/きたはら・しおり】水崎アンナの書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校文芸部部長。水咲アンナとは中学の同級生。丸顔で童顔ベリーショート。市川雅人君の友人ではない。
【木戸勝/きど・まさる】水崎アンナの書いた小説の登場人物。陸上部。縦に長いバナナのようなフォルム。
【霧ケ峰涼/きりがみね・りょう】『放課後はミステリーとともに』の主人公。右投げ右打ち本格派の十六歳。エアコンのような名前の名探偵になるつもりだがなかなかのアホである。というか、どちらかといえばワトソン役。エアコンと言われたらキレる。広島カープの大ファン。ベーコン好き。
【桐原さとみ】芸能クラスの芸能人。学校では野暮ったい眼鏡をかけた娘。
【鯨山高校】鯉ヶ窪学園とは互いに唯一と認め合うライバル校。きわめて低い水準で。
【久保毅】堂々たる体格と繊細な筆遣いの美術教師。
【倉橋】サッカー部のストライカーでイケメンの先輩。
【倉橋絵里/くらはし・えり】生徒会書記。二年生。
【倉本美奈子/くらもと・みなこ】音楽の若い女性教師。
【栗原由香/くりはら・ゆか】水崎アンナの書いた小説の登場人物。水泳部。
【警備体制】ゆるゆるの警備体制がこの学園の伝統的校風。それでこそこっそり抜け出してカバ屋で買食いするスリルを味わえる。
【劇団・遊撃手】そこそこ知られた劇団。西本千里(にしもと・ちさと)が看板女優。
【恋ケ窪】都市の中の田舎。
【鯉ケ窪学園高等部】舞台になる高校。恋ケ窪にある。ランクはいまいちだが生意気にも芸能クラスを持っているので芸能人が多く通う。校是は「自主・自立・できれば隣人とも仲良くしましょう」。しじゅう事件が起こっている治安の悪い学校だがミステリ界隈ではそう珍しくはない。
【鯉高祭】文化祭。地元の有名校早稲田実業と重ならない日付を選んで開催される。
【児島】陸上部二年。
【小仏】陸上部から野球部に移籍。
【小松崎律子】三十路の音楽教師。
【近藤】野球部のエース。
【近藤美紗/こんどう・みさ】テニス部一年。大島とつきあっている。
【斎藤】先輩。「屈辱」で共に怪しい男を追う。
【佐伯優子/さえき・ゆうこ】映画部部長。黒髪ロングのたぶん三年生。「監督」ないしは「巨匠」と呼ばないといけない。真の狙いは映画を撮影する自分のメイキング映像を撮影すること。
【酒井千里/さかい・ちさと】水崎アンナの書いた小説の登場人物。控えめなうりざね顔。文化系プロレス部員。
【桜井】野球部不動の四番打者。
【桜井あずさ】生徒会長。多摩川部長の友人。中学の頃多摩川をフッたことがあるらしい。家は貿易会社を営んでいて父は現在市会議員なんだとか。朝比奈麗華をぶん殴ってやりたいと思ったりしている。かもしれない。
【佐久間忠雄/さくま・ただお】恋ケ窪教会の隣家。庭の楓の木をめぐって争いがある。
【殺戮の館】映画。監督は後にカルト映画の巨匠と言われるようになる河内龍太郎(かわち・りゅうたろう)。ミステリマニアの間で議論を巻き起こす問題作。二時間半。この著者の作品に名前はよく出てくる。涼は退屈した。
【真田仁美/さなだ・ひとみ】美人校医。
【佐野弘樹/さの・ひろき】水崎アンナの書いた小説の登場人物。一年D組生徒。
【佐山】映画部部員。頭を斧で割られた姿で登場した。
【澤村和哉/さわむら・かずや】鯉ケ窪学園の警備員。
【私鉄沿線刑事】私鉄沿線の駅名のような名前の二人の刑事。祖師ヶ谷大蔵警部と烏山千歳刑事。ちょいちょい登場。
【柴田幸三/しばた・こうぞう】武闘派体育教師の筆頭。通称「シバセン」。
【島村祐介】歴史教師。放送部顧問。かつて学校に入り込んだ盗撮犯に本多和彦とともに暴行を働いたことがある。
【城ノ内】鯉ヶ窪学園警備室の室長。
【杉原周作/すぎはら・しゅうさく】水崎アンナの書いた小説の登場人物。送球部員。二年生ながら主将。送球部は伝統はあるが実績はない。雨上がりの夜殴打され気を失う。殴りたかった者は多くいそうなヤツ。
【鈴木洋輔/すずき・ようすけ】マジック研究会。芸名はマリック鈴木。
【須田山/すだやま】水崎アンナの書いた小説の登場人物。教頭っぽいベッコウ縁眼鏡をかけた龍ケ崎高校の教頭。
【須藤和也/すどう・かずや】同じクラスの男子。陸上部二年。
【青酸カリ】鮮度が大事。
【芹沢由希子/せりざわ・ゆきこ】鯉ケ窪学園の世界史教師。龍ヶ崎家に居候している。真知子の姪。美人でスタイルがいい。
【送球】ハンドボールのこと。
【祖師ヶ谷大蔵/そしがや・たいぞう】国分寺署の警部。そんな名前の駅があるらしい。『君に読ませたい~』の水崎アンナが書いた小説にも登場。
【第二文芸部】部長は水崎アンナ。作家としてプロデビューを目指す部活。部員は彼女だけ。
【高岡悠樹/たかおか・ゆうき】生徒会副会長。
【高沢博也/たかざわ・ひろや】シバセンにお礼参りしたかもしれない男子生徒。
【高島/たかしま】体育祭のリレーで「僕」の前の走者。
【高橋雪乃/たかはし・ゆきの】気象観測部二年。以前大島とつきあっていた。
【高村克実/たかむら・かつみ】ミステリ研究会二年。伝説の傑作『鯉々屋敷の惨劇』を書いた。凍らせた錦鯉が凶器だったらしい。
【滝口美穂/たきぐち・みほ】水崎アンナが書いた小説の登場人物。エックス山でナイフに刺されて倒れていた。「オギワラ・ユウジ」と口走った。飲食店勤務の二十五歳。
【武田康太/たけだ・こうた】ミステリ研究会副部長。三年。
【武田義久/たけだ・よしひさ】テニス部三年。
【田島美羽/たじま・みう】二年生。茶髪のベリーショート。
【田所健二】保健室で殺されていた男。二十四歳。フリーカメラマン。実質的には盗撮魔。わが校の制服を着ていた。
【田中純也/たなか・じゅんや】マジック研究会部員。芸名はマギー田中。
【棚田祐介/たなだ・ゆうすけ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。文芸部部長。
【多摩川流司/たまがわ・りゅうじ】探偵部部長。三年生。鉄板のよく似合う男。記憶力はそれほどでもないが全校生徒の約半数の顔と名前を覚えている。要するに女子全員。先端恐怖症。変人揃いの鯉ヶ窪高校の中でもトップクラスの変人で野放しにすると何かしでかす可能性が高い。
【多摩蘭坂24】人気のあるアイドルグループ。多摩地区では。他の追随を許さぬ圧倒的な素人臭さが武器。
【太郎松】保健室のそばにある首吊り自殺するのにちょうどよさそうな貧相な松。昔太郎さんが首を吊ったらしいが次郎さんだという説もあり。生徒会は太郎さんだと認定した。
【探偵部】鯉ケ窪学園高等部にある部活動のひとつ。探偵として活動することを目的とするのであって探偵小説愛好者たちの憩いの場ではない。部員数不明。顧問なし、部室なし。後に石崎が顧問となる。鯉ケ窪学園の名物、あるいは迷惑、粗大ゴミとも噂される。メンバーは部長が多摩川流司、副部長が霧ケ峰涼、平部員が八ツ橋京介、赤坂通、山下佳代子(放送部所属)。など。部員数は三人以上十三人以下と言われている。
【土屋一彦/つちや・かずひこ】一年生。
【土山博之/つちやま・ひろゆき】野球部三年。元キャプテン。朝、部員の誰よりも早くグラウドに来るのが自慢。名物男らしい。
【鶴間浩三】教頭。いつも残業してる。
【富永麻衣/とみなが・まい】元マジック研究会部員。
【富永理絵/とみなが・りえ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。水泳部主将で三年生。後頭部を殴られ死亡。
【ドラセナ】石崎の馴染みで涼も行きつけの喫茶店。マスターはモカチーノを知らない。頼んだらだいたいのものは(必死で)つくってくれる。
【虎ノ穴高校】鯉ヶ窪学園のライバル校のひとつ。
【奈緒ちゃん】高林奈緒子。クラス委員。鞄の中に江戸川乱歩の『ニ銭銅貨』を忍ばせている渋い女子高生。探偵役。テニス部の村上先輩とつきあっている。
【中川志穂】二年生。黒髪のオカッパ頭。
【長嶋】野球部のセンター。
【中園卓也/なかぞの・たくや】写真部二年。高橋雪乃にジトッとした愛情を抱いており、大島敦史にジメッとした嫌悪感を抱いている。と大島は言った。
【成島圭一/なるしま・けいいち】水崎アンナの書いた小説の登場人物。演劇部部長。長身、端正な顔で女子生徒の人気高し。
【西野エリカ】芸能クラスに通う俳優。
【西原恭子/にしはら・きょうこ】エックス山の畑のど真ん中で首を絞められて倒れていた女。池上冬子先生の学生時代の同級生。
【西原繁之/しげゆき】恭子の夫。
【西原昭二/しょうじ】恭子の父親。
【西原大輔/だいすけ】恭子の腹違いの弟。小学六年生。レッドソックスの帽子をかぶっていた。
【西原剛史/たけし】恭子の腹違いの弟。鯉ヶ窪学園一年。
【西本千里】「劇団・遊撃手」の看板女優。何者かに襲われた。
【根津広明/ねづ・ひろあき】バスケットボール部員部長。背が高く実力もあり、女子に人気もある。
【野口啓次郎/のぐち・けいじろう】野球部監督。選手としてはそこそこ活躍したらしい。
【野田栄子/のだ・えいこ】国語の教育実習生。美人。
【橋元省吾/はしもと・しょうご】龍ヶ崎賢三の甥で飛龍館高校における秘書。
【花井理沙/はない・りさ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校陸上部。市川雅人君の友人ではない。
【早川吉乃/はやかわ・よしの】水崎アンナが書いた小説の登場人物。演劇部。二年生。
【葉山真由/はやま・まゆ】古文教師。小柄で愛嬌があり正義感が強い。怒らせると怖い。峰岸春佳の担任。
【ハンズ】ここで買い物があるなら先生が授業放棄して自習になっても仕方がないと思える店。いろいろ売っているがハンズといえばパーティーグッズらしい。
【ピース亭国分寺店】伝統的店構えと頑固親父のこだわりが売り物のガラガラ空きのラーメン店。
【ビクター】龍ヶ崎家の愛犬。黒ラブ。
【兵藤賢太郎】赤坂の担任。すべての輪郭を定規で引いたような四角い顔。三十五歳独身。
【平及木進/ひらおよぎ・すすむ】水泳部部長。得意種目はバタフライ。
【飛龍館高校】鯉とええ勝負の高校。ちょっと上。互いにあそこにだけは負けたくない。
【藤川美佐】芸能クラスに通う芸能人。人気アイドル。保健室で死体が発見されたのと前後して行方不明になった。
【藤瀬正一/ふじせ・しょういち】芸能カメラマン。猫が苦手。安藤タケルをパパラッチしようとしている。
【藤田】用務員。
【部室棟】別名「無法地帯」。
【不良の敬語】これほど教師を不快にするものはない。
【僕】水崎アンナの書いた小説を読まされる悲劇に見舞われた新入生。ボクっ娘だったあの人物かもしれない。
【星野真澄/ほしの・ますみ】映画部二年。隣のクラスの友人。
【堀内辰之助】用務員さん。スリルとサスペンスに満ちた夏の夜回りと冬の鍋が懐かしい。その用務員室は探偵部の部室代わり。
【本格もの】定義は曖昧な感じ。要するに探偵が出て、謎が論理によって解ければよし。ただし、論理は必ずしも正しくなくても探偵(役)が(一見)筋道を立てて謎を解いたという様子が見えさえすればよし。
【本多和彦】数学教師。熱血漢。学生の頃体操に打ち込んでいたという均整のとれた肉体。かつて学校に入り込んだ盗撮犯に島村祐介とともに暴行を働いたことがある。
【正木俊彦/まさき・としひこ】水崎アンナが書いた小説の登場人物。滝口美穂の知人。金融機関勤務。鯉ヶ窪学園卒業生。
【マジック研究会】
【増井浩太郎/ますい・こうたろう】水崎アンナの書いた小説の登場人物。化学教師。演劇部顧問。
【増村】映画部一年。
【松本弘江/まつもと・ひろえ】門倉家の家政婦。
【マリア】朝比奈家の使用人。メイド服。
【丸井隆文/まるい・たかふみ】生徒会顧問。
【水崎アンナ】「第二文芸部」部長。三年。
【水咲アンナ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。「第二文芸部」部長。探偵役。
【ミステリ研究会】正式には鯉ヶ窪学園ミステリ研究会、通称鯉ミス。ミステリの創作と評論に明け暮れている部活動。
【水原真由美/みずはら・まゆみ】劇団員。安藤タケルとは高校の同級生。
【溝口直樹/みぞぐち・なおき】水崎アンナの書いた小説の登場人物。小柄で童顔、声も甲高くて女性的。写真部一年。
【密室】多摩川の持論では、密室を作った犯人の行動による分類というものが有効ではないかと思われ、最初に死体を発見した者、最初にドアを開けた者、最初に死体に近寄った者、これは密室だと宣言した者が犯人だ。そうだ。また密室自体あまりリアルではないものなのでもし現実に密室が登場したらそれを解くためには奇想天外、不謹慎かつ突拍子もない方法を思いつく必要があるらしい。…本来「密室」が解けても犯人がわかるわけではないと思うが「本格もの」においてはほとんど同義となっている。実際には(密室があったとしても)そこに密室があるのならなんらかの方法でできるのだろうから特に解く必要はなく犯人が誰かさえ(論理的に)わかればよいはずやしわかるはず。
【峰岸春佳/みねぎし・はるか】図書委員長。おかっぱ眼鏡。二年生。
【箕輪雅彦/みのわ・まさひこ】水崎アンナの書いた小説中の国語教師。
【宮下綾乃/みやした・あやの】クラスメートで陸上部員。黒髪ロングに驚くほど長い脚。
【宮田】八時半に用事があった。
【モカチーノ】複雑なコーヒー。
【本山薫/もとやま・かおる】テニス部一年女子。近藤美紗に百合的愛情を抱いている。
【森伸二/もり・しんじ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校帰宅部。市川雅人君の友人ではない。
【森野美沙/もりの・みさ】美術部部長。黒髪ロングに長身で手足長くクールな瞳にキラキラの星。
【八木広明/やぎ・ひろあき】化学の教育実習生。
【野球部】弱い。でも部室も専用グラウンドも持っている。どこぞの探偵部とは大違いだ。
【安岡雄二/やすおか・ゆうじ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。カメラを持って学校に忍び込んだ三十三歳の小太り男。居酒屋のアルバイト。
【八ツ橋京介/やつはし・きょうすけ】探偵部のNo.2。副部長は霧ケ峰涼だが。関西弁キャラ。
【山浦和也/やまうら・かずや】隣のクラスの生徒会役員。
【山下佳代子】放送部所属の探偵部員。かわいい声にファン多し? 好きな捕手は古田。
【山野雅人/やまの・まさと】ミステリ研究会二年。
【ユキ姐】不良たちが怯える何者からしい。
【吉永仁美/よしなが・ひとみ】ミステリ研究会部員。三年。
【吉野礼子】龍ヶ崎家の家政婦さんの若い方。スポーツ選手を思わせる体格。
【陸上部】レベルが低い。
【龍ヶ崎賢三】飛龍館高校理事長一家。桜井あずさとは家族ぐるみのつきあい。
【龍ヶ崎真知子】賢三の妻。車椅子生活。
【龍ケ崎高校】水崎アンナの書いた小説に出てくる高校。鯉ヶ窪学園の永遠のライバル。リアルでは鯨山高校がそれに位置していたかと。
【脇坂栄治/わきさか・えいじ】飛龍館高校野球部監督。就任五年。お腹の出た中年男。最近とみに注意力が散漫になってきた。
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鯉ヶ窪学園シリーズ。石橋守君を叩いたら渡くん人格が出てくるとは何とばかばかしい。わがままが許される理事長の娘も東川作品ぽい。叩かれてばかりで気の毒だけど、このシリーズ続いてほしい。
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ミステリだと思って読んでみたら青春ラブコメでした。
理事長の娘ということで傍若無人ばかりしている朝比奈麗華と、鈍感で優しい石橋守+αが、学園でおこる事件を解決していく学園探偵小説。
学園モノなんだからどうせ人間関係のアレコレでしょと読み始めたら、まさかの殺人事件が勃発。こんなデカい事件を学生が解決できるの? と思ったけど、そういえば金田一やコナンくんもやってたね。
朝比奈と石橋も彼らとおなじように事件をすっきり解決してしまう。でも解決するのは探偵小説の大好きな朝比奈ではなく、優しいだけが取り柄の石橋守でもない第三者。それが石橋守の別人格である石橋渡である。
渡は幼いころになくなった守の兄で、守を叩くなどの衝撃を与えることで人格交代する。性格は悪いが頭脳明晰で、ちょっとした違和感でもちゃんと拾って推理につなげてくれる。
学園内ではありえないほどの権力を持っている朝比奈(すべての生徒、教師が「朝比奈だからしかたない」となんでも許してくれる)が聞き込みをして、そこで得た情報をもとに渡が推理をするという協力プレイで事件を解決していく。
ちょっと強引だなと思うような結末もあったけど、物語自体はテンポよく進んでいくから最後まで失速することなく読める。
また恋愛要素がアクセントになっているのもいい。はじめはそういうのいらないからと思っていたけど、壁ドンしちゃったりする小恥ずかしい少女漫画みたいな恋愛が、作風といいぐあいにマッチしていて自然と受け入れられた。いや、むしろそれが楽しみにさえなっていた。
というのも、この本はいわゆる「なろう系」のような文章が特徴なのだ。いままでいろんな作品を「ラノベ然とした本」と評してきたが、この本はなんど読んでも「なろう系」。ネット小説のニオイがぷんぷんする。(……と思ってたらやっぱりネット小説だった)
じつは苦手な分野だったりする。無駄に体言止めで終わる文章が多かったり、必要のない一文があったり、やたらとお気持ち表明が入ってたり。物語のテンポはいいのに、文章のテンポが悪くていちいちひっかかる。でも最後にはこの独特なテンポが作風なのかなと納得できたし、最終的には楽しめたので良し。
文章が稚拙でも内容が面白ければいい作品なんだろうね。
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学園理事長の娘である朝比奈麗華は、名探偵願望のある高校2年生。同級生の石橋守とふとしたきっかけから知り合い、二人で学園に起こる事件の謎に挑もうとする。ところが石橋君には秘密があり、それ故当初の探偵と助手の役割が逆転し…
本書は、所謂「鯉ヶ窪シリーズ」の新しいバディものとして位置づけられるのだが、他の作品未読でも困らないので単発作品としてもよいと思う。ミステリとしてはやや簡易なものが多く、青春ストーリーとしての側面が強いように感じた。特に第五話は、物語の方向性を左右するトリックの方が重要なため、事件そのもののトリック、消失の謎に関してはだいぶ無茶なように思える。
今後もこの続編が生まれる可能性は大いにあるが、この点だけは解消してほしい。
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高飛車なお嬢様と冴えない男子のコンビかと思いきや、冴えない男子はある特定の行為によって冴え渡る推理力を露わにする。
テンポ良く話が進んで読みやすい。
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学園ミステリー、ラノベらしく短編5話を単行本化したみたいでした。
東川さんらしく楽しいミステリー、謎解きはの設定に少し似てますが面白かったです。
サイン本だったので購入しました。