あらすじ
英国ビジネス・ブック・アワード受賞作が日本上陸!
欧米で話題沸騰の新時代のリーダーシップ論!!
現在の企業文化は行動(doing)モードに支配され、存在(being)モードが希薄になって
いる。理性的で分析的な思考を重視するあまり、感情、感覚、直感といった本来人間に備わっている重要な能力が軽視されている。問題解決に向けた行動ばかりを繰り返し、存在の重要性を見過ごしている。
従来のリーダーシップのパラダイムの下では、感情は弱さの表れであり、非合理で予測不
可能なものとして排斥される傾向にある。こうした前提を再考するところからリーダーシップを語るべきではないか――本書の目的はリーダーシップの新しいパラダイムを提示することにある。
本書は企業の経営者や管理職はもちろん、これまで「ビジネス書」とは距離を置いてきた
読者の心にも残る内容になっている。本書が幅広い読者を獲得することを願う。
(一橋大学ビジネススクール教授 楠木建 監訳者まえがきより)
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Posted by ブクログ
ビジネス書やリーダーに関する本をいくつか読んできたが、この本はよくあるリーダー論の本とは異なり、仕事に限らず生きる上で身体の感覚やマインドフルネスの考え方を大事にしよう、というところを一貫して教えてくれる本だった
日々いち早く多くのことをこなして自分の理性や脳で判断し続けるだけでなく、日々のペースを落として、自分や相手の感情まで含めて感じるものを大事にして人とのつながりを感じることで、より多くの情報を汲み取って判断できるようにするのが大事であり、それによって絶え間ないプレッシャーや常に時間がないと感じるような感覚から解放される
瞑想やマインドフルネスについて多くのところで書かれているため、人によっては瞑想の本と感じるかもしれないが、仕事の目的が周りの人や社会への貢献だと考える自身としては比較的腑に落としつつ読むことができた
→とはいえリーダーについて、ということよりも、人生における考え方、思考法、精神論的な話が主ではある
金銭や物質的利益をいくら手に入れても、目的意識や意義を理解した上で自分が誰かに貢献していると実感しながら生きる満足感には及ばない
→仕事と目的が合致しているか定期的にチェックしよう
以下、自分用メモ
私たちは、問題を生み出した時と同じ考え方では問題を解決することはできない•••アインシュタイン
癒し手としてのリーダーは、悲しみを認めない限り喜びは感じられないと理解している
恐怖を受け入れない限り真の強さは理解できないとわかっている
感情を無条件に受け入れない限り高いレベルの知性と知見は手に入らないと理解している
物事を頭で処理しているとき、解き明かすことに懸命になり、多くのことを見落としている
重要なことは、かすかな変化も含めてすべてのシグナルとメッセージに心を開くこと
マインドフルネス…感覚に意識を向ける、自分の内面と外の世界に同時に注意を向ける(手の甲をつねってみたり、呼吸をする上で感じること、周りの音など)
私たちの多くは、厄介な感情をしまい込んで生きる術を幼少期に学んでしまっている
人間には、恐怖、怒り、喜び、悲しみという4つの主要な感情がある
感情とのつながりを取り戻すことで、思いやりと共感を持って自分自身の心にも他者の心にも寄り添える
心の弱さは人のありのままの状態、それから逃げることは本質から逃げることでもある、受け入れた上で他者の悲しみへの共感もできる
心と身体が一体化すると感覚が鋭くなる、かすかな兆候を捉えられるようになり直感力が高まる