あらすじ
話し合いができれば戦争は起きないはずだ。軍隊がなければ平和になる。……本当にそうでしょうか?「(…)人類はひとつだ、皆がちゃんと話し合えば分かり合えるはずで、そうすれば戦争など起きない、という考え方もあります。「話せば分かる」という発想ですね。これが広まれば世界が平和になりそうなものです。そう信じたい、願いたい気持ちもよく分かります。しかし、残念ながら現実にはなかなかそうなりません。」(まえがきより)そもそも安全保障とは、リスクをゼロにするような理想論ではなく、現実的なリスクを把握、管理し、対処することです。国際関係や防衛の問題のリアルな読みとき方を知ることは、戦争のない世界を目指すための土台となります。
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Posted by ブクログ
2026年、12冊目です。
著者は、都岡路人さん。
ウクライナ戦争や中東紛争が始まってから、ときおりテレビで解説をされているのを拝見していました。
中高生をターゲット読者としている書籍です。
確かに、難解な言葉の組み合わせでの説明や解説はありませんが、戦争が世界に生じているという現実を踏まえて必要と思われる視点、視座は省かれること無く押さえられている。
どの視点でも構わないので、自らの思考を進めて欲しいというのが著者の狙いであるため、それは十分できていると感じました。
「安全保障」という言葉は、ここ数年耳にする機会が増えました。
連想するのは周辺国の軍事力に対抗するために自衛隊の軍事力強化です。
この状況は、アメリカがもはや超大国ではなくなっていることを明らかにしています。それでもその軍事力は凄まじく大っぴらに相手を威嚇する人達がいることも現実世界で起こっている。安全保障の中には、軍事力以外の概念が複数存在することを本書で改めて確認しました。経済や価値観などがそれにあたります。
軽々に、正悪を論じられないほど現実世界の複雑さを想像することができる内容であり、これから国際的な立場で活躍していく人へ気づきを与える一冊になり得ると感じました。
Posted by ブクログ
著書のあとがきにあるように戦争と平和について「基本となる明確な視座」を提供してくれる良書。もうお花畑思考で平和を唱えていられる時代は終わってしまった。現実を見据え、戦略的に考え、論理的に行動しなくては平和は維持できない。
若者向けですが、大人でも全然興味を持って読めました。
Posted by ブクログ
安全保障とは、リスクをゼロにするのではなく、把握してコントールできる状態にすることである。
ちくまプリマー新書がどんなものか知りたくて手に取ったが、非常に濃い内容であった。本書の内容は、様々な場面で活用出来ると思う。
Posted by ブクログ
このところの
ロシアのウクライナ侵攻、
イスラエルのガザ攻撃から、
どうしても
平和とは?
平和を維持するには?
と思わざるをえない。
戦争にならないように
するには?
先の戦争の反省から
新憲法によって平和主義、
国際協調を国是とする、
我が国がウクライナのように
ならない為には、
どうしたらいいのか?
「平和」「戦争反対」「反軍」と
声高に叫んでも、方法にならない。
冷静に、この世界を
見つめて行動する必要がある。
そんなことを
しっかり理解できる本です。
プリマー新書なので
平易で分かりやすく、
学生だけでなく、社会人も
おすすめです。
Posted by ブクログ
あとがきで「中高生にも手に取ってもらいたいと考え…」とあるように、ですます調でわかりやすく書かれている。
個人、国家、国際の三つの要素から説明が始まり、安全保障についても、なにから、なにを、いかにして、誰を守るのか?と基礎的な事項をきわめて明晰に解説している。
国や安全保障についての基礎的な知識がなくても、勉強のできる中学生なら読めそうだし、勉強のできない高校生でも読めそう。自分は基礎的な知識のない大人なので勉強になった。
Posted by ブクログ
わかりやすく、面白かった。
安全保障をどのような視点で考えたらいいか、日本の立ち位置を世界全体で見てどのように考えたらいいか、などがわかりやすく書かれている。
抑止論の考え方も面白い。核ミサイル保有の是非が言われるけど、ただ持てば、ないし持たなければ、で済む話でもない。何を、何から、いかにして守るのか、が安全保障なんだと。
日本がどのような戦略を持っているかについてもちゃんと知っておかないとなと思う。
最後のコラムも面白いので、最後まで読んでほしい。
Posted by ブクログ
ともすれば難解な記述になりがちな、国際秩序のための国際政治を理解するための一冊。
入門書としてありがたい。
さっそく付録の読書ガイドに紹介されている3冊を読むことにした。
Posted by ブクログ
防衛白書の最新版を高校生向けに書くとこんな感じになるのかな、という内容。著者と政府・防衛省のスタンスは完全に重なっているような感じ。それはそれで参考になるし、第8章から第10章にかけての、「抑止」に関する様々な議論は面白かった。ただ、ロシアや中国の問題を指摘する一方でアメリカの問題についての指摘は薄く、在日米軍や日米地位協定を巡る問題についても言及されない。それはまた別問題でこの本で伝えたいことではない、と言われればそれまでだが、高校生向けの入門書であるからには、そこにも触れた方がよかったのではないかと思う。