【感想・ネタバレ】写楽まぼろし 蔦屋重三郎と東洲斎写楽のレビュー

あらすじ

「吉原細見」や歌麿の大首絵の版元として大成功した重三郎だったが、歌麿の裏切りで苦境に立つ。代わって起用した老人・写楽の絵は大評判になったが、老人は病で死んでしまう……。蔦重と写楽の真実に迫る長編歴史小説。《解説・砂原浩太朗》

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Posted by ブクログ

現在放送中の大河ドラマに関連して、蔦重と写楽の物語を読んでみた。

こちらの写楽は通説とは違って、大胆なキャラクター設定で驚かされた。
ただ、写楽の10ヶ月という短い制作期間、後期の技術の低下、落款の変化という謎に応える内容になっていて、興味深く読めた。

大河ドラマでは蔦重と強い絆で結ばれているのは歌麿だが、この作品では割とアッサリしている。歌麿が蔦屋から離れるのも理由ははっきりと描かれず、お金なのかなと思われるのみ。ドラマではどのように描かれるのか楽しみだ。

一方、蔦重の妻についてはきちんとした文献がないらしく、名前も分からないらしいだけに、こちらもドラマとは全く違う設定になっている。
他にも鱗形屋や西村屋との、ドラマとは違ったドロドロ関係があった。
ただ妻に関しては切なくて可哀想で、時代とは言え堪らなかった。

蔦重の商才を描くというよりは、蔦重の半生が描かれた作品で、彼の人となりや人間関係を興味深く読んだ。
歌舞伎役者の中村仲蔵が親類だとは、史実なのだろうか。
調べてみよう。

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2025年07月31日

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