あらすじ
演劇界の異才による傑作群像劇!
東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」で働く人々は皆どこかヘン。しかしもっとおかしいのは毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子に座る女だった。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見を捨てた女、完璧に見えるバイトリーダーに、他人の人生を壊してしまった男…。
「黙ってれば、自分の意見を持たなければ、嫌な思いもしませんから」
――バックヤードで繰り広げられる言葉の応酬と傷つけ合い。めんどうな12人の人間が曝け出した感情の先に希望は灯るのか。
演劇界の異才による傑作群像劇。
文庫版では著者自らによる「あとがき」を収録!
※この作品は過去に単行本として配信されていた『今、出来る、精一杯。』 の文庫版となります。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本編の話ではないのだけれど、
一人っ子で、他人の気持ちを考えるように言われ続けてきたこと。
自分よりも他人の気持ちを考えて生きることが正義だと思っていること。
自分にはこうやってひとつの作品に仕上げる技術はないけれど。
こういう何とも言えない“しんどさ”の集まりが人間関係を形作っているのはわかる。
自分はいなしてしまうのがクセなので、正面からぶつかるような不器用さがまぶしい。
作品としては、字組みも大きく読みやすい。
ページ数も多くないのでサクッと読める分量。
Posted by ブクログ
真夜中の読書会 おしゃべりな図書室で再生回数が最も多かった111回でご紹介されていた一冊。
「無理して愛想よくしてしまいどっと疲れてしまうリスナーさんへ、人と気軽に話せるようになる、自分のペースをつかむことが出来るような本」ということでご紹介されていました。助言を期待して手に取りましたが、かけ離れていました。
ママズキッチンというスーパーマーケットを舞台にした12人の群像劇で6人の女性視点で物語が進みます。登場人物はみな身勝手で、生きるのに精いっぱい。どこまでも人間くさい一冊でした。
舞台だと熱量がすごいのだろうな~。