あらすじ
軍人になることを夢見る姉妹は、大砲一門とともに闇夜へ駆け出した。
王国の武器商の跡取りとして生まれ育ったエリザベスは、ひょんな事から軍人としての道を歩む事を決意する。しかし彼女は軍隊へ入隊を拒まれつづけ、父からは家を継ぐ気が無いと判断され、ついに勘当を言い渡されてしまう。
最後の手段としてエリザベスは、妹エレンとともに軍人になるため、家出を決意したのだった。
その矢先、焦げの臭いとともに彼女らに近づく騎兵の姿が──
原作はWEB小説大賞受賞作!
砲兵令嬢の号砲、今まさに異世界に轟かん!
感情タグBEST3
斬新な設定
単なるファンタジーもの ミリタリー物ではなく、令嬢たちが大砲を扱うという 斬新な設定に感銘を受けた。少女たちの腕力で当時の思い法を扱うことができるのだろうか という基本的な疑問を脇にどけると、なかなかに面白いストーリー展開である。次巻以降どのように展開してゆくか楽しみである。
うーん
まず、本文中の絵がかなり雑。
キャラデザイン自体は悪くないが、崩れる場面が非常に多い。
次いで冒頭の状況説明。
極めてわざとらしく、主人公の置かれた状況を語っているのに違和感。
最大の問題は砲の考証。
小銃のタイプが「ホイールロック式」から「フリントロック式」へシフトした後とのことなので、時代設定は17-18世紀頃のヨーロッパあたりだろう。
大砲も前装式滑腔砲と思われ、散弾状の弾はぶどう弾かキャニスター弾だろう。
ところが、その割には最初の戦闘での砲弾の飛び方・描写がおかしい。
(そもそもこの最初の戦闘時、どのような弾がどのように飛んだのか明確に描かれていないが)
砲を扱う物語として、これは致命的だと思う。
マニアックにリアルにする必要はないが、さりげなくリアルにしないと単なる空想モノとなってしまう。
小銃で現実の方式を出しているなら、砲の方にも、いやタイトルからして砲の方こそリアルに描いて欲しかった。