あらすじ
時は明治。全くΩらしくない普通の男、暁生はαと婚約してもすぐ破棄され、人生五回目の見合いに臨んでいた。相手は七歳も年下の医学生・和成。研究一筋の変わり者で明らかに暁生には興味がない。だが結納金がなければ家が破産してしまうことを知り、暁生は和成に取引を持ちかけた。彼が研究する怪しい薬の被験者になるから、名前だけの妻にしてくれと。子作りもせず、つがいにもならない共犯関係気楽だったが、和成は予想外に優しくて……。伊東七つ生先生の口絵・挿絵も収録。
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大好きな作家さんだったので、あらすじやキャラの特性をよく調べもせず読み始めた。
あらすじをどう読み違えたのか思い込みか、年上攻めだと思っていたが、本カプは年下×年上。
けれど攻めは敬語を使わず、逆に受けは敬語なので、年下攻め感があまり無くてよかった。
受けは、オメガである事、男に組み敷かれる性である事を屈辱に思っているタイプ。
男相手に受け身になる事に抵抗があるタイプのオメガ受けが苦手なので、序盤からすこし読む気が削がれた。
オメガの妻も子供も要らない攻めに、女郎屋に売られたくなくて人体実験の被検体に使っていいから結婚してほしい受け――と、好きでもバース性で惹かれた訳でもないが、双方にメリットが見出せたから結婚をする。
好き同士じゃない結婚だったけど、受けの方が先に恋をするのは良かった。
一緒に過ごしていくうちに、恋愛感情が関係しているのか自分のフェロモンも濃くなり、攻めのフェロモンも濃く感じる。でも攻めはオメガのフェロモンを感じにくくする薬を作って、「お前のフェロモンを感じなくなった」と嬉しそうにする。拒絶されたみたいでショックを受ける受け。
オメガとして生まれたことや見られることを拒んでいたのに、矛盾してきてるのがいいですね。
後半に出てくるオメガの幸彦が、ベータ女と所帯を持ったのも納得できない。そこは男アルファとくっついてほしかった。
オメガバースアンチかと思った。
オメガバースを使って男オメガを実際の女の境遇に当て嵌め、女は学問がどうの子供がどうの……とフェミ思考(女尊男卑推奨思考)を植え付けようという思惑がヒシヒシと伝わってくるのが残念だった
海野幸先生の本は、全部ではないがほとんど読んでます。ほぼ当たりしかなかったので、今回のは少しショック。