【感想・ネタバレ】喫茶とまり木で待ち合わせのレビュー

あらすじ

ヒューマンドラマの名手・沖田円が贈る最高傑作!

自分の生き方にふと迷ったら、
ささやかな人生たちが交差する「喫茶とまり木」へ
疲れた羽を休めに来ませんか?

それは街の片隅にある静かな喫茶店。
決して繁盛しているとは言えないが、毎日、様々な想いを抱えた客が訪れる。
仕事と家庭の両立ができず離婚した後も、母親になれなかった自分に苦悩する30代女性。
男子であることに縛られ、趣味のアクセサリー作りを誰にも話せない高校生。
安定は手に入れたものの、平凡で退屈な生き方から外れることに憧れる20代事務員女子。
そして、ある特殊な依頼によって大切なことに気づかされる便利屋の男……。

それぞれの人生を温かな眼差しで紡ぐ沖田円渾身の連作短編、待望の文庫化!!

それは、とめどなく切なく優しく温かい……。
不器用な心を救う――今、あなたに届けたい物語。

【沖田 円さんから読者の皆様へのメッセージ】
どこにでもいる人たちの、どこにでもある物語を書こうと思いました。
自分が人生で体験しないだろうことを味わえるのは読書の醍醐味のひとつだと考えていますが、今作はあえて自分に身近な「そこら辺にいそうな人」たちを物語の主軸に置いてみました。
本作に主人公はたぶんいません。
喫茶とまり木にやって来た5人は、他の物語ならば名前も付かないモブかもしれません。
でも彼らにだって悩みがあり、躓きがあり、人生にちょっとしたドラマだってある。
今作は、そんな人たちのささやかな物語となりました。
皆様のそばにいつの間にかいるような、古い友達みたいな本になればいいなと思っています。
ほんのちょっとだけ明日が来るのが楽しみになりますように。
(作家・沖田 円)

【全国の書店員さんも大絶賛!! 共感と感動の声続々!!】
笑ったり泣いたり、心が温かくなりました。
とびきりハートウォーミングな物語に、元気をいただけました!
(紀伊國屋書店 福岡本店・宗岡敦子様)

さりげない優しさで、読後、沖田さんの描くピュアな想いに心が浄化されました。
(未来屋書店 大日店・石坂華月様)

人生はほろ苦い。ブラックコーヒーのように。
でも、少し甘いカフェオレのように、この物語はやさしい。
(くまざわ書店 シャポー船橋店・岡田優衣様)

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Posted by ブクログ


⭐️喫茶とまり木で待ち合わせ
あぁ、読み終えたくなかった。「喫茶とまり木」で交差する温かい人間模様。ほっこり、疲れた心が癒される。
「自分の息のしやすい場所で、自分に合った生き方をしたらいいんだ」夏帆の言葉が沁みた。ラストの来客に感涙!何度も喫茶とまり木に来店するだろう。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

以前からファンの沖田円先生の作品。
とっても良かった。
上手に生きれなくたっていいんだ。
凄く心が救われました。
特に最後のお話に沁みてしまった。
不器用に生きる人達を暖かく見守ってくれてそっと背中を押してくれる。ふと立ち寄ってみたくなる。
こんな喫茶店が近くにあったらいいなぁ。

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2025年10月31日

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この本を読み終えて、日常の些細な瞬間、出来事を大切にしようと思えた。
それぞれの章で、別の人のエピソードではあるけれどどの人の日常にも喫茶とまり木という拠り所があること、これも奇跡や偶然の重なり合わせで実際にこういう喫茶店を見つけたくなった。

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2025年05月04日

Posted by ブクログ

短編小説で読みやすく、どの章でも誰もが抱えているであろう悩みを取り上げているため一気にテンポ良く読み進められた。
生きていく上でしんどさを感じることもあるけど希望もある!自分も頑張ろう!と最後には背中を押してくれるような物語だった。
一見悩みが無さそうな完璧な人も、その人ならではの辛さを感じている。
私は色んな人の気持ちを理解して多様な価値観を受け入れられるような人間でいたい。

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2025年04月12日

Posted by ブクログ

最後にほろりときたw
『沈まぬ太陽』を併読(←こっちはオーディブルでだけど)していたので、正直印象が霞んでしまっていたが(コラ)、あちらがものすごい重圧なのでちょうど良い清涼剤的な感じになっていただろうか苦笑。
けれどもこちらは本当にある意味どこにでも誰にでもあるようなお話が散りばめられていて、どこにでもあるようで、でもそれぞれにターニングポイントを抱えていて、登場人物達の思いが身近にも感じられるし共感することで、心に寄り添ってくれていた物語だと思った。
特に最後のお話は心に沁みた。
「なんの理由もなくても、何か理由があっても、誰でも少しだけ羽を休め、ゆっくり呼吸ができる場所。」
なるほど『喫茶とまり木』ってそういうことか。
最後は語り手の彼と同じくほろりとなった。

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2025年04月08日

Posted by ブクログ

よかったです。
喫茶とまり木にやって来るお客さん達の物語が連作短編になっています。
悩んだり、傷ついたり、なんとなくつまらない日々を過ごしていたり、そんなどこにでもいるような人達が、小さなきっかけであったかい気持ちになれるような、癒される物語達です。
特に4話の「一輪の花へ花束を」が好きでした。

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2025年03月22日

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街の片隅にある静かな喫茶店「喫茶とまり木」が舞台の連作短編。
仕事と家庭の両立ができず、母親になりきれなかった女性や、趣味のアクセサリー作りを友だちに素直に話せない男子高生など、自分らしく生きることに戸惑いを感じながら日々を送っている人たちが、待ち合わせ場所として「喫茶とまり木」を訪れます。
疲れた心をほぐしてくれるのは、身近にいる誰かの、ほんのささやかな一言なのかもしれません。
背伸びをせず、等身大の自分でいられるって、ほんとうに素敵なこと。
鳥がとまり木で羽を癒すように、心が温まります。

店のレジ横に置かれて売られているハンドメイドのブックカバーやアクセサリーがそれぞれの物語をさりげなくつなげているところが、とても微笑ましかったです。

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

「喫茶とまり木」は、ふと立ち寄ってみたくなるようなお店。こんなお店が近くにあったらいいなと思った。

2話のコーリング・ミーが特に印象に残っています。ハンドメイドが好きな男子高校生の話。人には言えない悩みとか共感して欲しい気持ちとか誰にでもある。でもそんなことをわかってくれる大切な存在、友達がいるっていいなと思った。ハンドメイド(編み物)が趣味の私にとって、委託販売してる作家さんは憧れの存在です。

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2025年04月16日

Posted by ブクログ


静かな街の片隅にある「喫茶とまり木」
それは心の拠り所となる場所…

仕事と家庭を両立できず、母親に慣れない苦悩を抱えた女性…
「誰もがどこかで、折り合いをつけてやっていかなくてはいけない」

趣味のアクセサリー作りのことを友人に話せない男子高校生…
「あんたのやっていることを恥ずかしいだなんて思ってるのは、あんた自身だけよ」

美人で性格も自分とは正反対の友人に憧れる、平凡な日々を送る20代の女性…
「人と同じがつまらないとか、人と違うから駄目だなんてことはない。何がかっこいいとかかっこ悪いとかも決められない。それぞれ、自分の息のしやすい場所で、自分に合った生き方をしたらいいんだって知ってたんだ」

一週間の期限付で国民的人気女優と同居することになった男性
「私は特別じゃないってことを言ったけど、考え方を変えれば、みんな特別ってことでもあるんじゃないかなって思うんだ」

会社が倒産し、結婚を約束していた彼女にも逃げられ「死んでしまおう…」そう思った男性はコーヒーの香りに誘われ、「喫茶とまり木」のドアを開ける…

「喫茶とまり木」にやってくる人たちの連作短編集
意外なところで人物が繋がっているのが楽しい!
「喫茶とまり木」のオーナーについて語られることがないなぁ~と思っていたら!! 
まさかの「きみのとまり木」からの「僕らのとまり木」〜素敵〜素敵♪
みんながちょっと羽を休めて、深く深呼吸のできる場所
こんな喫茶店!近所に欲しい〜

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2025年03月12日

Posted by ブクログ

☆4

初めましての作家さん。
ほっこり心温まる作品が読みたくなり、手に取らせて頂きました❁⃘*.゚

街の片隅にある静かな喫茶店「喫茶とまり木」を舞台に描かれた物語。
「喫茶とまり木」は、SNS映えするような今時の洒落た店ではないし、他にもよくありそうと言えばありそうな店なのに…どうしてか訪れる人にとって、つい足を運んでしまう不思議な引力のある場所なのです。
きっとそれは、なんの理由もなくても、何か理由があっても、誰でも少しだけ羽を休められて、ゆっくり呼吸ができる場所だからだろうなぁと物語を読んでいて実感しました。

連作短編になっているので、「あ!この人はあの時の!」と気付きながら読み進めていくのも面白かったです(*´˘`*)
沖田円さんの他の作品も気になるので、また読んでみたいと思います。

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2025年02月19日

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喫茶店を舞台に、心温まる系の短編の連作集。仕事が好きで家族とかの関係をうまく気付けなかった女性管理職が主人公の第1話の家族写真がよかったかな。あとはそれほど。

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2025年09月02日

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とまり木にとまるようにホッと一息ついて休憩できるような場所。
そんな喫茶店の名前が素敵。
待ち合わせをして過ごすお客様の中で、「コーリング・ミー」の歳の離れたハンドメイド友達の話が素敵でした。
男子なのにという最近の小説でありがちな設定は関係なく、好きなことを追求することで繋がれる縁みたいなものに惹かれます。
5話目は展開が想像できてしまったけど、最後にある人が泣いた場面がいいんです。
そんな気持ちになれたことにこちらも胸がポカっと温まり、「そっか、泣いちゃったんだね」って言いたくなりました。
でもちょっと、そこで終わりなの?というラストかな。

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

audible116冊目。

喫茶店のマスターが、訪れたお客さんに何らかの後押しをしていく話かな〜と何となく思って読み始めたのだけれど、違いました。
本当にただ待ち合わせの場所に選ばれるだけ(と言ったら失礼な感じで語弊がありますが)の喫茶店で、いろいろな気づきや出会いが生まれていきます。
どのお話も、登場人物の考え方や関係性が良い方向へ変わっていき、安心してほっこりした気持ちで楽しめました。
どの話の登場人物も素敵なひとが多かったけれど、どうしても受け付けないひともいました。現実世界と同じですね笑

続編もありそうだなあ。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

喫茶とまり木に訪れるお客の連作短編。
ハンドメイド高校生男子の話が一番面白かった。
第一話の元夫の言い分には腹立った。確かに仕事優先で夫に家事育児を押し付けてたかもしれない。でもあんたの再婚相手をなんで娘が「お母さん」と呼ばないのが気に入らないのか。再婚の話に反対しなかっただけで感謝しろ!一緒に生活していく中で娘の気持ちが変わって呼び方を変えるかもしれない、それを待たずまだたまに会って一緒に遊ぶだけの存在のくせにそこまで望むな!

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2025年07月10日

Posted by ブクログ

色々な人々が喫茶とまり木で待ち合わせをし、人生を少しだけ変えていく。そっと背中を押してくれるようなお話。
『コーリング・ミー』がお気に入りのお話で、ハンドメイドするのに性別なんて関係無いし、むしろアクセサリー職人が男性というのは素敵。羽須美さんとの歳の差の友情も、同級生との友情もどちらも変わらないと気付けて良かった。
ミヒャエル・エンデの『モモ』が名作なのは有名だけど、読んだ事ないので読んでみようかな。

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

喫茶店に集まる人たちに焦点をあてた短編集。安心してひと休みできる止まり木という名前にぴったりの、優しい話だったように思う。

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2025年04月29日

Posted by ブクログ

コーリングミーが好きでした。ハンドメイドが好きな男の子の話。喫茶店のオーナー廣瀬さんが、もっと前面に出てくるとよかったなと思いました。

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2024年12月02日

Posted by ブクログ

感想
ずっといるわけじゃない。誰かと会うため、少し休むため、コーヒーを飲みたいから。少しでも晴れやかにお店を出ていけるように。

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2024年10月08日

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