あらすじ
大学生の陽人は、横断歩道で事故に遭う寸前、見知らぬ高校生に助けられる。彼は「二十一になれたのか」と、なぜかこちらの年齢を当てるような意味不明なことを呟き、しかも突然涙を流し始めた。訳が分からない中、なぜか懐かしさに胸を衝かれ「このまま離れることはできない」と強烈に感じた陽人は、「どうしてもお礼がしたい」と、後日スイーツを奢るからと再び逢う約束を取り付ける。高校を卒業し、春から同じ大学に入学してくるという恒世との、それが今生で始まりの刻だった……。その後も逢瀬を重ねるようになる二人。実は、遠い昔<過去>から、陽人が繰り返し繰り返し生を終わらせるたび巡り合い続ける、深い関わりを持つ関係で――…? 不死者の運命を巡る、センシティブ・ラブロマンス。
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Posted by ブクログ
謎が多く、予想外の展開で驚きました。
大学生の陽人を助けた恒世。
出会うべくして出会った2人。
陽人の一目惚れ的から始まるのかと思ったりもしたけれど実は2人の繋がりはとても深く驚きました。
はじめ恒世が陽人に冷たく素っ気ないのに陽人が切なくなるけれど次第にそれもなくなり同居を始めて、と順調に進むのかと思ったけれど恒世が実は陽人の心の傷の大切な従兄弟の、からどんどん明らかになっていく正体。
何故陽人に冷たかったのか等がわかってくると胸が締め付けられ苦しかった。
でも陽人は今回は諦める事をせずに生きようと決めた時には安堵して。
共に生きようとする2人、しかし…。
書き下ろしの「螺旋の恋」で過去の記憶を少しずつ思い出し喜ぶけれど、ある人物にどんどん追い詰められていくのにはハラハラでした。
もうダメかと思ったけれどそこはしっかりと(辛く苦しむけれど)2人で協力し乗り越えられて本当に良かったです。
ラストでの2人が愛おしくて涙が止まらなかった。
特典ペーパーではもう号泣してしまいました。
「ひまわり」