あらすじ
本当に納得のいくサッカー人生のために──
選手/指導者/親 一冊必携のキャリアガイド!
★Jリーグで2026年から施行予定の選手契約制度改定の情報も整理
・高卒プロ/大卒プロ 利点と欠点は?
・プロ選手の契約・収入事情は?
・引退後にはどんなキャリアが? 競技経験をどう活かす?……etc
現役プロも、そうでない人も──
全選手に必要なピッチ外の重要戦略「キャリア設計」の基本知識と考え方を、
元プロサッカー選手と、アスリートのキャリアを追い続けるライターが徹底解説!
女子サッカーの実情や、現役選手/元プロ/企業の採用担当者のインタビューも収録。
「キャリアを考えるチェックシート」付き。
目の前のサッカーに集中するためにこそ、未来について考えよう。
◆本文より
-----
選手としてプレーしていた時は、「サッカーのキャリアの後は崖の先」という価値観で生きていました。そして、「宵越しの銭は持たない」的な生き方をどこか粋だと感じていた部分もあったと思います。プロサッカー選手を辞めて痛感したのは、Life goes on(人生は続いていく)ということです。しかも本人の意思とは関係なく続いていきます。
(中略)
大切なのは、サッカー選手として上を目指すと同時に、サッカーの枠を超えて自身の興味が湧くものを見つけて、生産的・継続的に時間を費やすことです。サッカーの枠を超えた探求は、「サッカー選手として上を目指すこと」にもポジティブな影響をもたらします。
-----
◆目次
第1章 広がるプロサッカーの選択肢
第2章 どのルートからプロを目指すか
第3章 プロサッカー選手の理想と現実
第4章 引退後はどんなキャリアが広がっているか
第5章 女子サッカー界の実情とロールモデル
第6章 競技経験をどう活かすか
インタビュー1 隅田航:Jリーグプロ選手から地域リーグのアマチュア選手へ 「サッカー選手としての価値は今が一番高い」
インタビュー2 星野圭佑:スタートは「0円契約」、プロサッカー選手のお金とやりがいのリアル
インタビュー3 奥井諒:プロ1年目から英語学習を継続 海外の大学院進学の先に見据えるネクストキャリアとは
インタビュー4 筏井りさ:アスリート、そして人間としてどうありたいかを模索 「競技では食べていけない。だけど自分のためにフットサルをする」
インタビュー5 吉良知夏:今も昔も変わらない「試合に来てください」の声かけ 「応援しよう」と思ってもらえるための心がけ
インタビュー6 横田匡俊:「何を期待して採用したかを原点に」 アスリートの就職ミスマッチを減らす雇用側からの視点とは
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
サッカーでプロになりたい人やその親に勧められる本。
プロ期間で一生分稼げるプロサッカー選手は世界的にほぼいないという事実
ただ、サッカー(およびスポーツ)で鍛え抜かれた基礎的な心体や思考力、またはプロ生活で得られる地域社会とのつながり等の社会的財産が、ネクストキャリアでも強く役立つということ等
元プロ選手の著者が、精神論や思い込みではなくデータや理論を用いて解説していて
何というかとても心地良かった。
(独りよがりでなく、伝わるように思いやりを込めて書かれた文章はどんなジャンルでも心地良いものだなあと)
サッカー関連の仕事がキャリア形成や給与も含めてすごく良くまとめられている良著と思う。
Posted by ブクログ
サッカーをやっている子どもの進路に悩んでおり読みました。
サッカーの世界の進路となると閉鎖的でチームのコーチも情報をあまり教えてくれずコーチ任せになってしまいます。
この本では、進路の選択肢や引退後のキャリアについてかかれており、知らないことばかりで参考になりました。
また、男子サッカーのみでなく女子サッカーについても書かれています。
女子サッカーについては、男子よりも情報が少ないのでとても良かったです。
章ごとにキャリアを考えるチェックシートをまとめられていて後で読み返す時もとても役にたちます。
お子さんがプロになることを検討されている方は、ぜひ読むと良いと思います。
Posted by ブクログ
「アスリートはビジネスでも強い!」とはよく言うものの、その理由は聞き飽きたものばかりで、どうもピンとこないものばかり。そのモヤモヤをこの本は見事に言語化してくれてます。スポーツに打ち込む子を持つ親にも読んで欲しい一冊。
Posted by ブクログ
僕自身プロサッカー選手をしています。
本屋でふと目に入り、気づいた時には会計を済ましていました。
身の回りには、現実から目を背けるように、ギャンブルや遊びや酒に逃げてしまう人も少なくありません。そのような人を横目に、自分はこうなりたくないと思うようになりました。そんな中、この本に出会えたことは本当に良かったなと思います。
常にネクストキャリアへの焦りや不安がありましたが、この本を読み、多岐に渡る選択肢と、今何を意識してプロ生活を送るべきなのかを知ることができました。自分の強みまたは、自分自身の信念とは何かということを模索しながらキャリアを形成していこうと思います。
Posted by ブクログ
サッカーで生きていく、ということを徹底的に科学的に分解した書。
サッカー選手のなり方、実情、終わり方、セカンドキャリア~ドゥアルキャリアそして女子サッカーの現状。
女子サッカーの実情や生き方の論考は非常に興味深かった。
そして自分的には本題だった「サッカーで得たものは社会で生きるのか」問題。結論としては生かせる素養はたくさんある、ということ。まぁそれってサッカーに限られた話ではないだろうけど、自分次第でどんなキャリアも歩むことができる。(自分次第、って言ってしまうとなんでもそうだけれど)そこは勇気になった。あ、サッカーやってる息子の親目線で。
そして、当たり前だけどLife goes onということ。
得た知識↓
・GRIT(重要な素質)
・RANGE(親切な環境と意地悪な世界)
→サッカー以外に学び応用する姿勢の重要性
・認知能力と非認知能力
→非認知能力の重要性
・長期目標の達成
・他者との協働
・感情の管理・抑制
→非認知能力の土台に認知能力が乗っかる
Posted by ブクログ
「プロサッカー選手」の本当のリアルってかなり厳しいものなんだなと思った。
派手に見えるスポーツ選手でも、引退後の悩みは相当なもので、安定していない職業の怖さを知った。
ただ、アスリートにしかないような集中力や理不尽に耐える力みたいなものはありそうな気がする。
だから、本で書かれていた認知能力と非認知能力の話はかなり納得できた。
自分自身は色々な分野を学ぶことはすごく大切だと思っているから、何に繋がるかわからなくても自分で時間を見つけて少しずつでも継続的に学んでいく必要がある。
Posted by ブクログ
小学校のチームでコーチをしています。挨拶やフェアプレイをしっかりやろうという方針ですが、保護者の中には一部ですが勝利第一主義のような人もいます。そういう親のところの子供は、育成大会などで全員のプレイ時間を平均化するために交代させると、不満を隠しません。
そういう人たちにこそ、この作品を読んでもらって「サッカーだけで生きていけると思うか」と気づいてほしいと思います。