あらすじ
事件の背後には血塗られた伝承が――
一族に死をもたらすのは呪いか、殺人か?
累計16万部突破「クルス機関」シリーズ著者最新作!
ベテラン県会議員として絶大な権力を振るう芳賀珠美の手下“ヘンチマン”として、下請け調査を行っている若月朔太郎。芳賀からの依頼を受け、彼は失踪したシングルマザーの行方を追い始める。そんな矢先、正岡子規の句になぞらえたかのような殺人事件が発生。松山市で権力を持つ冨里一族が狙われているようだ。その一族には、とある秘密があり――。朔太郎の人捜しは思いもよらぬ方向へ!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
作中で言及されませんがタイトルの「ヘンチマン」は子分、手下、側近、家来みたいな意味の言葉なので、県政のフィクサーともいわれるベテラン県議の手下(名目上は秘書)として動く主人公をさしているんでしょう。
本編ですが、中学生の娘を残して失踪してしまった母を主人公が捜索するの主軸です。ほとんど手がかりな無い中、かすかな点を拾い集めて真夏の松山市を主人公が駆け回ります。捜索の過程でタイトルにある本陣村の伝説が浮上します。基本的には足で稼ぐタイプの探偵譚。タイトルから想像すると閉鎖的な村が舞台みたいですが、舞台は完全に市街だし、いたって現実的。オカルトに行きそうで行かないので、ややタイトル詐欺的なところもあるかな。