【感想・ネタバレ】東大ファッション論集中講義のレビュー

あらすじ

ファッションとは何か? 衣服とは? 12のテーマを通じて文化や芸術としてのファッションを学び、歴史と未来に問う。東大生の反響を呼んだ一度きりの特別講義がその熱を凝縮した一冊となってよみがえる。

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Posted by ブクログ

ファッションが好きなすべての人に読んでほしい1冊
しかし一方で、あまりにもフェミニスト思想に侵されていると感じる箇所も多い
男性だってスーツから"解放されていない"のではなくて、仕事に対して最も相応しい装いだと思っている部分はあると思う
ファッション史と女性史は切っても切れない関係にあるだろうが、講義に個人的な思想は求めていない

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2025年09月03日

Posted by ブクログ

面白ー!

フランス革命、産業革命以前は男性も着飾るのが当たり前だったとか
ファッションデザインの概念を作ったのがチャールズフレデリックワース
女性服に実用性をもたらしたのがCHANEL
戦後オートクチュール黄金時代を築いたのがDIOR
後任デザイナーがイヴ・サンローラン
とか
現代のハイブランドも新進気鋭の時があったんだな..

すごく面白かったけど集中講義をまとめた内容だから読み返しはしにくかったかな

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2025年05月21日

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絵画に描かれている服の時代背景と現代までの大きな流れがわかった。問題提起の観点が、「言われてみれば確かに…」と感じることばかりのため、興味深く読み進めることができた。なんとなく観ていたファッション関連の展覧会も、これからは違う視点で考えられる気がする。

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2025年04月25日

Posted by ブクログ

 時代時代の衣服は結果しか見る事ができず「なぜこのような格好を?」という疑問を残しつつ鑑賞するしかなかった。だが本書はその文脈を簡単ではあるが示し、西洋ファッションの全体像を把握する事ができる。現在の感覚であると珍妙に見えてしまう、それぞれの時代の姿は、背景や環境、戦争などの大きなうねりの結果導き出された解答である。
 シャネルの事を知りたいなあと思いつつ、ユリイカのシャネル回を積読しているのだが……本書で偶然にもシャネルとは何なのかを教えてくれて、非常に有り難かった笑

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2025年10月11日

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ネタバレ

服飾の歴史が興味深かった。貴族の下着がはみ出たスラッシュ。脚を見せたのは男性。華やかな装飾は男女問わずが、フランス革命以降、男性は地味な長ズボンへ。女性は経済力・社会的地位を表象するものとして派手なまま。オートクチュールはパターンを顧客のサイズに合わせて仕立てるもの。パターンとコピー。コルセットからの解放→実用スタイルへ。シャネル、ディオール、イヴ・サンローランへ。シャネルはアメリカで高い評価。当時のアメリカの理想を概念化。ツーピースのシャネルスーツ。糸紡ぎ→お針子。産業革命とファストファッション。

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2025年09月18日

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ファッションと聞くと、移ろいやすくて、学問の対象になるものなのかなという第一印象でしたが、そこも含めて丁寧にファッションの変遷を知ることができました。 服飾史の文脈と哲学や社会学の文脈は、毛色が違いましたが、いろんな側面から見ることができることもファッションの魅力と感じたしだいです。

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2025年07月30日

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表彰文化論、ファッション文化論を専門とする著者が、2023年7月18日~21日に東京大学で行った4日間の集中講義「ファッションを考える/ファッションで考える」の内容を書き起こした、ファッション論についての入門書。
これまであまり縁のなかったファッションをめぐる歴史や理論、エピソードなどについて幅広く知ることができ、勉強になった。東大を前面に出したキャッチーなタイトルだが、集中講義のライブ感も感じられ、よき教養書だなと感じた。

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2025年07月10日

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学生の頃に読んでいたファッション研究や服飾史の本は、表面的な感じがしてしまったり、服飾の形の移り変わりだけのような気がしてしまっていたけれど、本書は読み応えがあった。最後のほうで、ファッション研究の最近の傾向についても書かれていて、いろいろな研究が行われ、ファッション研究の層が厚くなっているということがわかった。読まなくなってかなりの時間が経ってしまっているけど、ファッション研究の本をいろいろ探して読んでみたくなった。

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2025年07月04日

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先輩から勧められて、読んでみた。
タイトルだけでは興味を持てるように思えなかったが、読んでみるとけっこう引き込まれる内容だった。

著者が東大において行った集中講義の内容を書籍化したものとなっている。
内容としては、ファッションの歴史、学術面からのファッション研究についてといった感じ

読んでいて、今あるファッションというのは、歴史があって、今に至るもので、当たり前に思っているものが過去に理由があってのものだということ。
本書の中でも繰り返し、ファッションを取りまく女性についての記述(とそれに伴って男性についての記述)があるのだが、
ファッションの性差は歴史的にかなり根深いものだと感じた。
今感じる「らしさ」というものがそうした歴史によって成り立っており、そこには再考してみる余地があるのに、なかなか考え直されていないのではないかなと感じた。

普段あまり考えない分野について考えさせてくれる本だった。

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2025年07月01日

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オートクチュール、プレタポルテなどあまり口にしない語句が出てくる面白い講義録だった.昔の王侯貴族は男でも派手な服を来ていたことが絵画などから分かるが、次第にそれらが女性の服装に移っていったことが分かった.シャネル、ディオールなどの活動が細かく描写されており、ファッションという分野の歴史を表していた.洋服の型紙の話が出てきたが、私の母が型紙を使って服を作ってくれていたことを思い出した.60年前頃の話だ.

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2025年06月12日

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ファッションについて東大で講義があったと知って読みたいと思った本。神戸大学の准教授が著者とのこと。胎内で包まれていたものから生まれると同時に引き剥がされる切断の傷という考え方面白いと思った。ファッションが男性のものから女性中心のものへの変化、そこから多様性の時代の服装のジェンダー問題への繋がりも感じる。ファッションを通して社会の色々なことを考えるのは面白いと思える本でした。

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2025年05月19日

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ファッションにまつわるさまざまな視点が網羅的に語られている。 筆者は神戸大学で「ファッション文化論」を教えており、そろそろ教科書が欲しいと思った折に東大より集中講義の依頼を受け、資料を抜本的に組み直した。本書はその講義内容を書籍化したものであり、新書サイズの本であるものの内容の網羅性は教科書的である
わたしは近代ファッション史(特に消費文明との関わり)について知りたかったため、第5講と第6講から読み始めた。その途中で前後の講義への誘導もあったため、興味の向くままページをめくり、大いに楽しませて頂いた。全て読み終わったあとに、改めて第1講を読むと、服をまとうことの本質について思いが馳せられてなかなかに楽しい。
女性服についての話がメインであり、必然的に、女性解放やジェンダー論への目配せもある。本書がいうファッションは、主には女性服の変遷についてのものだ。男性服についての教科書ではないことは留意したい。

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2025年04月09日

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ネタバレ

ファッション論について初めて知った。ファッションの歴史とそのファッションが現われてきた理由が面白かった。

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2025年03月15日

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ネタバレ

ファッション業界というかアパレルで働いているが、実はあまりファッションに興味があるほうではないが、面白かった。
特に好きだったのは、シャネルの話と日本のファッション史。
掘れば掘るほど深く、手を伸ばせば伸ばすほど広くファッション論はあるんだろうなー

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2025年02月28日

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ファッションが学問となるには大きなハードルがあったという事がわかった。今では当たり前の美術館におけるファッション関連の展示も、当時は大きな論争があったとのこと。
ガブリエラ・シャネルの偉大さもわかった!

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2025年02月16日

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ファッションスタディーズ入門だ 主に歴史的側面をさらえる

「服は、誰かが縫わなければできあがりません。誰かが縫った服を、私たちは着ています。」(p.215)

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2025年01月18日

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仕事の中でヨーロッパとアメリカでも衣服に対するスタンスが薄々違うと思っていました。この本を読んでその理由の一端が分かってスッキリしました。

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2025年01月13日

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学問として認められてこなかった「ファッション」について東大で4日間の講義をした内容をまとめた新書。学問としての「ファッション」というと服飾史にあたることが多いがこの著者の平芳裕子氏は「ファッション」はさまざまな分野の研究者たちが多角的な視点で考察するからこそ学問として成り立っているとしている
衣服を身につけるとはどういうことか、布の裁断、作法としてのファッション、ファッションデザイン、女性とファッションなどあらゆる方向からファッションを読み解き、「ファッション研究」の概論がわかるような内容となっている
着飾る性が男性から女性へ変化していったことや、お針子や裁縫仕事をする女性などジェンダー的な視点からの論考もしっかりとなされている
平芳裕子は「日本ファッションの一五〇年」も直近で刊行しており、日本におけるファッションの変化ならそちらの本をおすすめしたい

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2025年01月11日

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本書の冒頭にもあるようにファッションは、多くの人が関心を持っているにも関わらず、多様で掴みにくいため、学問として成立しづらかったようだ。研究者を目指す大学院生が手を出すべきではないというのも頷ける。このことは、マーケティング分野において若手がインターネット・マーケティングに手を出すなと言われていたのと共通する。

本書はそうしたファッションについて、歴史を中心に分かりやすく解説している。ただし、ファッションというものがいまだ掴みにくいものだという印象も持った。

興味深かったのは、コピー商品に対するガブリエル・シャネルとポール・ポワレのスタンスの違いに関する箇所だ。コピー品は所詮コピーに過ぎず、本物へのますますの憧れにつながるとシャネルは見ていたのだろう。

また、日本におけるファッション論の隆盛に鷲田清一が貢献していることも興味深かった。鷲田の著作で読んだことのあるのはメルロ=ポンティに関するもののみで、ファッションの論客でもあることは知らなかった。今度は、ファッションに関する鷲田の著作を読んでみることにしよう。

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2025年01月09日

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ファッションを考えてみたくなって読みました。
人とファッションの関係は浅くないのでした。
何をどのように着るか、それは大事な問題なのです。
 ズボンを女性がファッションに採り入れることのイメージも西洋と日本とでは大きく異なると言えそうです。そもそも日本人は和服を着ていたということすら忘れていた気がします。


 一節を抜粋しますね。
第3講 作法と流行 P83「20世紀の女性解放運動や女性の社会進出に伴い、ステータスシンボルとしての役割を女性に負わせることは現在では不当と言えます。しかし、19世紀西洋の歴史的文脈において、女性がなぜそのような役割を担うようになったかを理解することは重要です。当時のファッション誌には、妻として、母として、主婦としての女性が、洗練されたドレスで装う姿がしばしば描かれました。彼女たちは、夫のために家を心地よく保ち、未来の国を支える子どもを育て、室内を整頓して飾り付けるように、その中に住まう自分自身も美しく着飾りました。新興階級は百貨店に出かけておしゃれな布地や既製服、さまざまな装飾品を手に入れました。より富裕な人々は下層階級との差別化を求めて、より高級な仕立服を扱うオートクチュール店を利用しました。女性たちは流行に従って次々と服を着替えていきましたが、それが女性たちの仕事であったのです。」

第11講 日本と近代 P230「女性たちはモンペを選択したわけですが、これは日本のファッション史を特徴づける出来事です。モンペ、すなわちこれは二股のズボン式の衣服です。西洋においては、二股のズボンは男性服と見なされてきたために、20世紀後半のデザイナーたちが最先端のおしゃれとしてズボンを打ち出すまでには長い格闘の歴史がありました。ところが、日本においては洋服の歴史が浅いにもかかわらず、二股の衣服があっさりと女性たち(そしてその姿を見る男性たち)に受け入れられたのです。戦時中の非常事態だからこそ、その活動性や機能性を女性たちは身をもって感じ取ったに違いありません。」「戦時中に女性たちがモンペを経験したことは戦後の洋装化の流れを加速させることになりました。」
P233「これまで洋装化の歴史を辿ってきましたが、その歴史は和服から洋服への単なる着替えを示しているのではありません。「洋服」の着用は、近代化を目指した明治政府の国家的プロジェクトでした。そのため公的な場で着用される男性服から洋装化が進みましたが、家庭生活のための女性服はしばしば日本的伝統の砦となりました。ところが戦争により衣服の機能性が最優先されたために、戦後の洋装化は不可逆となりました。国際社会のなかで日本のアイデンティティを再構築するために、男性も女性も子供も含めて日本のすべての人々が、どのようにその葛藤と奮闘の歴史に巻き込まれてきたのかを示しているのが、洋装化なのです。そして日本の近代化において、西洋のファッションは決定的な役割を果たしたと言えるでしょう。」

第12講 批評と研究 P244「従来、日本やアメリカのファッションはパリの模倣とみなされてきましたが、服のスタイルではなく、人々の振る舞いや身体の規範、イメージの作用に着目することによって、これらの研究はファッションの多様なあり方を論証しました。 P245「そして歴史学の分野でも、日常性や女性性と関わる衣服の歴史が積極的に扱われるようになりました。服飾史自体においても、方法論の再検討が行われ、社会的意味を解明する姿勢が打ち出されています。」

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2024年12月21日

Posted by ブクログ

『東大●●講義』という本、割とよく見る気がする。
ファッション研究も、鷲田清一さんとか、山田登世子さんとかの著作がかなりあった気がする。
…いや、ほとんど読んでないけど。
なので、なぜ今?と思いながら本書を読み始めると、これが面白いこと。

ファッションはなぜ学問の対象として認められてこなかったのか
ファッションはなぜ美術館に展示されてこなかったのか。
ファッションはなぜ「女性のもの」として認識されがちなのか。
こうしたところから、本書は問いかけてくる。
そうか、自分の頭にあったのは、「服飾史研究」であって、ファッション論(ファッション学)ではなかったのか!

もとは「型」や「様式」などを表していたファッション。
15~16世紀にはそれが「生活様式」や「ふるまい」「作法」「習慣」を表すようになる。
この時期、上流階級に洗練されたふるまいが要求されるようになる。
それが服飾として身体化したものも「ファッション」だということだ。

この時期の「スラッシュ」というデザインが面白い。
上衣に切れ目を入れ、そこから下着が見えるようにしたもので、ヘンリー8世の肖像などで見られるもの。
自分が体を布でぬぐい、常にきれいな下着を身につける身だしなみを身につけた人間であることを示すものだったそうだ。
あのエリザベス・カラーも、その延長上にある服だとも。

ファッションの中のジェンダーについての議論も面白かった。
かつてファッションの主役は王侯貴族の男性たちだった
(ルイ14世を例に、他の本でもよく語られる話だ)。
フランス革命を機に、男性は半ズボンを廃し(=サンキュロット)、やがて長ズボンとジャケットのスーツを生み出す。
ブルジョア中心に家庭の性役割が固定する中で、女性が家庭を守りながら、夫の財力を誇示するために着飾るようになり、ファッションが女性化される。
筆者は、この近代の体制がいまだに続いている、と指摘する。
たしかに、その通りだと思う。
ファッションの中で、女性の方が自由度が高いという見方もできるが、それもやはり「ファッションは女性担当」という役割の中での自由だったのか、と。

移ろい続けるファッションを美術館に保存する、というのも、一面では皮肉なことと言えるんだなあ、とか。
ファッションは近代の生産システムと切り離して考えることはできない現象で、その陰には安い賃労働をする人々(多くは女性)がいる。
ファッションを見るのに、こんなにも多くの視座があるのだと気づかせてくれる本だった。

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2024年11月23日

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『東大ファッション論集中講義』は、東京大学文学部で行われた初のファッションに関する講義を基にした書籍です。この書籍では、ファッションとは何か、衣服とは何かを探求し、12のテーマを通じて文化や芸術としてのファッションを学ぶことができます。
この講義は、ファッションが私たちの身体を通して文化を形成し、資本主義社会に深く浸透していることを示しています。著者である平芳裕子は、ファッションが「浅い」ものとして見過ごされがちな理由について考察し、それが現代社会の根幹に関わる問題であることを指摘しています。
内容概要
テーマ: ファッションと衣服の意味
構成: 12のテーマによる分析
目的: ファッションを通じて文化や歴史を学ぶ
目次の一部
西洋のパラダイム
裁断と縫製
言葉と学問
作法と流行
近代がもたらしたもの
自由と拘束
モデルと複製
メディアとイメージ
創造性への問いかけ
展示と鑑賞
身体と表象
歴史と未来をつなぐ
女性と労働
日本と近代
批評と研究

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2024年11月17日

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欧米ではどんな洋服を着るかが主張の表明になっていたし、ファッション雑誌のへんてこストーリーもその主張の醸成に一役買っていたのだね。勉強になった。
ただ、ファッションの世界の人は服に興味がない人のことが理解できていないのでは、と不安になった

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2025年10月31日

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ファッションとは「同じ社会を生きる人々と共にありたい」「人と同じでありたい」という同一化の願望と、「一緒でいたいけれど人と違ってもいたい」という差別化の欲望の両方を同時に 叶えるものです。

また、ファッションは時代の価値観を表すものであります。例えば西洋ではシャネルスーツが登場し社会的・身体的抑圧から女性を解放することに貢献し、日本でも国際化の流れで洋装が推進されました。興味深いことに、男性の洋装化は比較的スムーズだった一方で、女性の場合は家庭生活への影響や洋服の構造、高価格といったさまざまな課題があり、普及が遅れたという歴史的背景が本書で解説されていて、とても印象的でした。

時代の価値観や社会背景を反映し、抑圧からの解放に貢献してきたファッションですが、現代ではどのような役割を果たしているのかについても考えさせられました。機能性があり、自分表現の自由度が高まった一方で、大量消費や廃棄などの問題もあります。日本では洋装が主流になる中で、着物を着ていたからこそ生まれた「所作」や「作法」が失われつつあることに寂しさや危機感を感じました。

解放というと一見前向きに聞こえますが、伝統や文化の側面が置き去りにされてしまうこともあるため、そのバランスの難しさについても考えさせられました。

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2025年07月23日

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オートクチュールからプレタポルテへ。ファッション史が女性史と結びつくことが分かった。あとイサドラダンカン出てきた。

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2025年06月05日

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ファッション史であり、社会史的な解説。ファッションに関わる様々な問題を語っており、これで完結するというより、これを導入として諸所の問題に関してはまた別の書籍に当たるのが望ましい。ただファッションを手掛かりとして、様々な問題意識をするのに最適

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2025年05月05日

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ネタバレ

昔のヨーロッパの王様や貴族は、男性であってもストッキング、赤いコート、宝石、ハイヒール、草花のレースが施されたコートなどを着用していた。勿論、一般人は異なるのだろうが、今のスーツ文化と比べると昔の方が少なくともファッション的には多様であった。(現代のお偉いさんで個性的な格好をしているのは、アラブの国王?インドのモディ首相?ゼレンスキー大統領?)私は私服をファストファッションに頼りがちだが、これだけ庶民にファッションの選択肢がある時代は未だかつてなかっただろう。ユニクロ、古着、ブティック、オートクチュール、ZOZOTOWN、コスプレ…仮にスーツを着用する男性であっても、黒や濃紺以外の選択もある。男だからこのスタイル、私はファッションに興味ないから…と視野と選択肢を狭めてはもったいない。人の数だけスタイルが用意されている現代、それを選ぶか否かはあなた次第だ。

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2025年03月26日

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仕事とは直接関係ない教養書を読む機会があまりなかったので、かなり難しいと感じた。ただ、衣服としてのファッション、以外の視点を獲得できたのはよかった。ファッションに関する他の書籍も読んでみたい。

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2025年02月19日

Posted by ブクログ

東京大学での同名講座の内容をまとめたもの。
講義録なので当然だが、門外漢にも分かり易く整理されている一冊。
『この先』を知りたい向きには、参考書の紹介も欲しかった気もするが、それを自ら探すのは『学習者』がするべきことなのでしょう。

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2025年01月14日

Posted by ブクログ

<目次>
第1部  西洋のパラダイム
 第1章  裁断と縫製~衣服に起源はあるのか
 第2章  言葉と学問~ファッションは何を意味するのか
 第3章  作法と流行~ファッションはなぜ女性のものとなったのか
第2部  近代がもたらしたもの
 第4章  自由と拘束~女性の身体は解放されるのか
 第5章  モデルと複製~ファッションデザインの近代
 第6章  メディアとイメージ~衣服がファッションになるとき
第3部  創造性への問いかけ
 第7章  展示と鑑賞~ミュージアムのファッション展
 第8章  身体と表象~ファッションとアートの接近
 第9章  名と言説~シャネルはなぜ評価されるのか
第4部  歴史と未来をつなぐ
 第10章  女性と労働~お針子像は消えたのか
 第11章  日本と近代~洋服とはなんだったのか
 第12章  批評と研究~ファッション学からファッションスタディーズへ

<内容>
神戸大学の先生が東大の本郷キャンパス文学部でおこなった連続講義を文章化したもの。本当はもっと多くの図表があったと思われるが、最低限になっている。西洋の歴史と日本近代史を縦横無尽に組み合わせているか…。ファッションも哲学的に考えることがあるのだな?と思った。

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2024年10月15日

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