【感想・ネタバレ】鑑定のレビュー

あらすじ

精神科医・葛西幸太郎は、市長選の候補者に対する殺人未遂および放火の実行犯・犬崎理志の精神鑑定を担当していた。犯行を淡々と語る犬崎に、葛西はある違和感を抱く。精神状態が安定しすぎているのだ。犬崎の中に、本来の自我を麻痺させ、代わりに彼の精神を支配している〈なにか〉が存在するのではないか――。葛西が疑いを深める中、全国各地で不可解な動機による傷害・殺人事件が起こりはじめる……。心の奥底に潜む何かを見つけ、鑑定することはできるのか? 多くの書店員、書評家といった本読みのプロが激賞する衝撃の物語!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

さすが、あらすじからもう面白いです。展開や結末がどうなるのか飽きさせず中弛みすることなく読み終えました。終わり方も良かった。近未来モノを読みたいときは山田宗樹さんで間違いない。

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2025年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後までどんな展開、結末になるのだろうと楽しませてもらいました。ありそうな世界観なのも魅力の1つでした。

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2025年06月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サイコ・ウィルス 精神的な感染症
表裏
バランス・天秤
光が強くなるほどに、闇も強くなる
負の感情
意識とは一体何か。

負の感情は用意周到、目の前の緊急時に思考Bが停止する。
それはつまり、より緊急時の思考・意識は、「良いもの」なのではないか。
ヒトは元来良いものである

思考が伝播するというのは、ウイルスである仮説
文化とは、ウイルスである。人から人へ感染する。
それは時の経過で死滅する、あるいは、変遷する?
共鳴変異、シンクロニシティ

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2025年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エモーション・コントローラー略してエモコン。鬱々とした気分のときでもこれを装着すれば、たちどころに明るい気持ちになれると言う。今のところ使ってみたいと思わないが、いつか使いたいと思う日が来るかもしれない。ただ、使用の代償として「世の中に必要のない存在」と認識した人を殺めてしまう危険性が伴うとなると、いかがなものだろうか。
本書では、エモコン使用者が自分に関係のない他者を「必要ない」という理由だけで殺してしまう。そのことにいち早く気づいた精神科医がエモコンの使用を止めるよう呼びかけるが、使用を止めない人も多かった。

いかに他人より自分の幸福が大事と思って生きている人間が多いことか。現実も似たようなものだと思う。通勤時のラッシュでは自分も混雑の原因を作っている一人だということを棚に上げ、他人に舌打ちをし、ぶつかっても謝罪もしないような人もいる。このエモコン使用者が引き起こした一連の事件と同様の事件が現実で起こってもおかしくはない。(殺すまではしないとは思うが。)
テーマはタイトルどおり「鑑定」で、作中でも精神科医とその妻がいろいろ仮説を立てて講釈しているのだが、そちらはあまり頭に入ってこず、エモコン事件の異常性の方にばかり目が行ってしまった。
無差別殺人というのはどうにもなくならないものなのだろうか。

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2024年09月21日

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