あらすじ
あるところに個性的な顔をもつ人がいた.その顔はみんなに愛され,画像がネットに溢れた.ところが自撮りを繰り返すうち,顔はやがて輪郭を失ってゆき──.ソーシャルメディア時代にわたしたちは「わたし」とどう向きあえばいいか.前作『迷子の魂』につづき,繊細でメランコリックなイラストとともに描かれる現代のおとぎ話.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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Posted by ブクログ
SNSに自分を見せ続けることで、いつしか'自分'は輪郭を失い、誰でもない者になっていく。個性的でありたい、皆に見られたい、その欲求は自分をぼやかしていく。そんな現代を映した絵本で、怖い。見られることを意識しすぎて、自分を見失う。皆と同じ、普通が欲しい。けれど同時に個性的と見られたい、一味違う人間だと思われたい、アイデンティティを求め続けてしまう、悲しい現代人のリアル。
訳者の解説を読んでさらに考えさせられた。私たちは今、つねに自分の定義を強いられる時代を生きている。「これに賛成、これが好き、これに共感する…」。そういうの、疲れるよね。
消費することにさえも、投票のような社会参画を求められる。。私たちはもっと自然に、誰に強制されるでもなく、自由に生きられないのか。
トカルチュクは信頼のおける作者であると再認識。これからも追い続けたい。