【感想・ネタバレ】完全版 ビッグツリーのレビュー

あらすじ

自閉症の子を抱えながら、妻が肝炎に倒れる。
妻の入院43回、6度の転勤、出世、 激務・家事・看護、そして、自殺未遂……。
この過酷な運命から逃げずに立ち向かった。力を振り絞って、家庭と仕事を両立させた。そして、極限に至ったとき変化が訪れた。
妻は快方に向かい、家族は強い絆で結ばれ、再び幸せな生活が訪れた。
家族とは何か?
仕事とは何か?
人生とは何か?
愛とは何か?
自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて闘い続けた男が綴る、心震える感動のドラマ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

佐々木常夫氏の講演を聴く機会があり、この著書を購入。著者の生き方の全てに共感する分けではないが、この本は私にとっては読む価値は十分にあったと感じた。何を優先と考え生きていくか、改めて考えるきっかけとなった。

家庭の事情は壮絶としか言いようのない状況であったが、効率重視の仕事術を徹底し、会社の中でも成功しつつも、精力的に家族の支えとなる行動をしてこられた姿は、並大抵な覚悟では真似はできないものと思われる。少なくとも気力はあっても私自身は実践するだけの体力に自信がない。

仕事のスタンスについては非常に共感する部分があり、目標にしたいと思っているが、残念ながら家族に対するスタンスは、著者の方法がベストだとは思えなかった。子どもへの対応は素晴らしいものではあったものの、奥様に対しては少し疑問を感じる。奥様が最終的に一命を取り止めてはいるものの、その結果は運によるものであり、著者も鬱についての正しい理解をしていたとは思えない。もし理解していたとするなら、奥様のことはあきらめていたものと考えられる。人が自殺を試みる心境はやはり尋常ではなく、決して放置して良いものではない。奥様の命と仕事を天秤にかけて仕事をとっていたことは否定できないだろう。最終的に著者は奥様の回復により、より多くのことを学ばれ、結果本書を執筆されているとは思う。

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2019年06月08日

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