あらすじ
短歌の力は、アイドル歌会で折り紙つき。
愛萌さんだから描けた等身大の青春に、心が弾みます。――俵万智
存続危機の文芸部が目指すのは、短歌甲子園出場。
三十一文字に込めた世界をめぐる初の青春小説。
東京都立櫓門高等学校文芸部・二年生で部長の吉徳紅乃は、先輩の木虎礼登と部員集めに奔走していた。
顧問の先生の提案から短歌初心者が多い中、八月に開催される短歌甲子園出場を目指すことに。
瑞々しく等身大の言葉で競い合う、作家・宮田愛萌が描く高校生たちの熱き青春譚。
物語を彩る、宮田愛萌さんによるオリジナル短歌を約六十首収録。
初回限定 特製短歌しおりをランダム封入(全五種)
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Posted by ブクログ
運動部の自分にとって文化部の青春って当然ながら体験したことないので分からなかった。けれど、この本を読んでみて、短歌に青春を捧げる高校生達がすごくかっこよく、そして、終わりには私も文芸部入ってみたかった!と思わせてくれました。部活がテーマの小説が私は結構好きなタイプだからこそ刺さってるのかもしれませんが、非常に素晴らしい作品でした。
Posted by ブクログ
短歌甲子園を目指す文芸部の奮闘を章ごとに視点人物を替えながら描く青春小説。愛萌さん初の恋愛要素が全く無い作品だ(恋人がいる生徒も登場するが、直接的な恋愛描写は皆無なので、愛萌さんの新機軸である)。
爽やかで熱い青春が、愛萌さんならではの瑞々しい文体で綴られる。地の文やセリフの言葉選びが繊細で美しく、うっとりした。
登場人物が個性豊かで、名前がラノベのキャラクターみたいなところが面白い。
相手を気に掛けながら友情を育み、悩みながら短歌を詠む。素敵な人ばかりだった。
読んでいて優しい気持ちになれたし、こういう青春っていいなぁと羨ましくなった。
本作の特徴として短歌が挙げられる。作中に登場する短歌約60首は、全て愛萌さんによるオリジナルだ。それらは、それぞれのキャラの作品として物語を彩っていく。
ひとりの頭の中から幾人もの人物の短歌が捻り出されたわけで。キャラの個性に合わせてテーマを考え言葉を選び編むのだから、愛萌さんの創作脳に驚嘆せざるを得ない。
読んでいる内に、短歌に興味が湧いた。歌の良し悪しが分かるわけではないが、この歌好きだなとか、思えるようになって来た(完全にフィーリングだから、何故好きなのかの説明を求められると短歌甲子園で選手の方たちみたいにまだ上手くは出来ないが…)。
Posted by ブクログ
元日向坂46の宮田愛萌さんが書いた作品
最近日向坂46にハマり、元メンバーで小説を書いている人がいるとのことで気になって読んでみました。
アイドルという偏見で読んでいましたが、どこから読んでも高校生の心情がすごく滲み出ていて、個人的には結構好きな作品でした。
手軽に読めるので、若い方におすすめの作品だと思います。
Posted by ブクログ
アイドルの方が書いたということで、
ちょっとなめてました。
実際は、すごく小説でした。
ライトな部分もあるけど、
しっかり高校生を捉えていました。