あらすじ
「クセつよ」家族の愛おしく波瀾万丈な日々。
長年の夢であった小説家デビューを果たしたものの、担当編集者から「ボツ」をくらい二作目を出せず鬱々とする古都子は、漫画家である娘たちから60歳の誕生日を祝われ、赤いパンツをプレゼントされるがまったく喜べない。運動不足が祟り「脂肪肝」と診断され落ち込む長女・杏菜と、頑固でコミュ障だが天才気質の次女・瑠花、家族中から世紀末的に嫌われている夫と、愛猫のカンちゃん……。個性の強い4人+1匹の暮らしは一筋縄にはいかない。あるとき次女が、夫が建てた家を自分たちで稼いだお金でリフォームすると言い出して!?
46歳で大学入学、61歳で小説家デビューした著者が、自身の波瀾万丈な人生をベースに書いた、たくさん笑ってたくさん泣ける痛快「クセつよ」還暦小説!!
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Posted by ブクログ
還暦のおばあちゃんのドタバタコメディかと思いきや、実際の作者とその家族を描いたエッセイにも近い物語で、ありのままの生活を描いた作品で面白く読めた。桐衣さんってどんな人ってググったらほんとに遅くに大学受験して小説デビューも還暦回ってから。本の内容よろしくこれから還暦を迎える自分にもまだまだやれるんだって勇気と希望を与えてくれるのが嬉しい。言い回しが言い方悪いが高齢者お決まりの面白く書こうとなにかの比喩とかを頻繁に持ち出しているのが目につくが、これはもう仕方がないんでしょうかねぇ。僕も小説書いたら同じような事やっちゃいそうだ。実際の”下のおじさん”がどこまでの人なのかもわかりませんが悪意なくちゃんと存在して包括して登場させておられるのが器の大きい、いろいろ苦労されてきたのだろうと考察する。タイトルに期待した内容とは違ったけれど、これはこれでいい掘り出し物に出会えました。