あらすじ
どれも似ていて、見分け方がわからない。よく見かけるけれど、名前を知らない。樹種はわかっても、どんな特徴をもつのかわからない―。特徴、利用法、環境との関係など、樹木の生態がわかれば、地球の歴史と進化が驚くほどクリアに見えてくる! 植物学の第一人者が、地球環境のなりたちを樹木でひもとき、カラー写真を用いてやさしく説く入門書。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
木という不思議な隣人のことがいろいろ知れて楽しい本。特に、木の寿命と生存戦略の話が面白かった。木は菌類などによって木部が腐らない限り、成長し生き続ける。洪水や崩れなどの外的要因によって激しい損傷を負わない限り、死ぬことはない。外的要因が起こる確率は場所によるのだから、その木が生えている場所によって寿命の期待値が決まってくる。そして、寿命の期待値によって、木が高くなるのか低くなるのか、常緑なのか落葉なのかといったことが戦略として分かれてくる。
普段見かける木の性質や形状が、生存のために環境に適応した結果と思うと、隣人の姿が一段と魅力的に見えてくる。