【感想・ネタバレ】宇宙はなぜ面白いのかのレビュー

あらすじ

数キログラムの超小型衛星や日本人宇宙飛行士が月面に降り立つ予定のアルテミス計画など、目覚ましいスピードで進んでいる宇宙開発。そこに異業種から飛び込んだ著者が、宇宙の成り立ちからロケットの仕組み、惑星探査の最前線まで、宇宙について知っておくべき基本をわかりやすく綴る「挫折しない宇宙の入門書」。宇宙の面白さがぎゅっと詰まった一冊です。山崎直子氏(宇宙飛行士)、小野雅裕氏(宇宙探査エンジニア)推薦!

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Posted by ブクログ

2024年7月発刊。サブタイトルに「挫折しない宇宙の入門書」とあるように必要最小限度の最新知識を面白く感じられるようコンパクトにまとめてある一冊。

確かに要所要所の専門用語などわからないものもあるのですが、必要最小限度なので知りたければそこからとっかかれるようなまとめ方がとても上手いと感じます。
巻頭の写真もわくわくさせられるインパクトのあるもので、写真に関わる内容部分に触れるとさらにその写真の壮大さを感じます。

QRコードが貼ってあるところが数カ所ありそこの情報もまた興味深い。
特に一番感動したのは天体画像の情報を可聴化するというソニフィケーションというもの。
宇宙を聴くということができることにまず驚き。
そしてこういうものが、YouTubeで普通に見られてしかもQRコードから簡単にアクセスできるということにとても今の時代の良さというか凄さというか、子供の頃よくわからずに言っていた近未来と言うのはこういうことなのかと実感した思いでした。
先日ちょうど野口聡一元宇宙飛行士がジェームズ・ウェッブ望遠鏡の話をしているのをTVで見たばかりなので第4章の宇宙望遠鏡の話がとても面白く感じられました。

水星や金星探査については熱くてあまりできないのかなくらいにしか思ってなかったので第3章のベピコロンボの段差の話もとても興味深かった。

しかしこの一冊の一番の肝と言えるのは実は第7章第8章なのではないかなと思いました。
第7章では宇宙ごみ(デブリ)問題や隕石衝突を避けるための実験、宇宙条約について書かれています。
宇宙のことを考える時案外とこのようなところへ一般人は視点がむかないと思います。
隕石衝突についても、映画や小説のテーマになっても現実味を持って考えてる一般人はほとんどいないのではないかと思います。本章はそれがフィクションではなく現実に起こり得るという話をわかりやすく伝えてくれています。
そこを踏まえて最終章である第8章を
読むととても宇宙視点を持つということの大切さが伝わってくる気がします。
8章に紹介されている様々な国の宇宙飛行士たちの言葉は全て端的に地球への畏敬を感じさせます。
自分たちが日常の中でここに書かれている世界観を変えるオーバーヴューエフェクトを感じることは難しいと思いますが、そういう概念を持つこと、視点を持とうとすることにはとても意味があるだろうと感じさせられました。
この章をあえて作ったことに著者が、より多くの人に宇宙に関心を持ってもらいたいという意図をとても自分は感じました。
巻末におすすめ本が紹介されている点も、本書をきっかけにもっと関心を深めてほしいということでしょう。面白そうな本が多すぎない冊数で紹介されています。
一番最後に絵本の「3びきのくま」が紹介されていることについニヤリとしてしまいました。ニクい

新書ですが、中学生くらいからでも楽しく読めるように思います。
と言いますか、大人はもちろんですがむしろ中高生に読んでほしい一冊です。

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2025年08月25日

Posted by ブクログ

「宇宙」に関する本3冊目です。
前に読んだ『宇宙とは何か』、『宇宙はなぜこんなにうまくできているのか』に比べると、前著は宇宙の成り立ちや仕組み中心だったように思いますが、この『宇宙はなぜ面白いのか』は「宇宙」へ行くという話が中心だったように思います。

宇宙開発の中でも地球観測などをしている衛星(サテライト)ロケットの打ち上げ。
反対にUFOは地球に来たことがあるのか。
宇宙人が昔はいたかもしれない惑星として火星が挙げられています。

そしてまた地球の問題として大切なこと。
宇宙に核兵器を持たない「宇宙条約」。
隕石衝突にどう備えるか。

最後は1961年4月に「地球は青かった」という言葉を残した、旧ソビエトの宇宙飛行士、ユーリ・ガガーリン。
丸ごと見る地球は「完全に想像以上」だったそうです。
個人のレベルでも「宇宙視点」を持つということが大切ということでした。

宇宙の本、とても面白いです。
読むきっかけを作ってくれた『NHK短歌』に感謝します。


目次
第1章 探査機はなぜ最短距離を飛ばないのか
第2章 衛星はなぜ地球のまわりを回っているのか
第3章 ロケットはどう進化しているのか
第4章 宇宙はどのように生まれたのか
第5章 「地球外生命」は本当に存在するのか
第6章 惑星探査の最前線では何がわかってきたのか
第7章 宇宙の環境と地球をどう守るのか
第8章」 「宇宙視点」を持つと、世界観が変わる

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

宇宙に興味を持ち始めたばかりの私のような人にちょうど良いレベルで、その興味を増長するような書き方をして下さっているので終始ワクワクして読み進めました。
宇宙開発って、私が思うより遥かに進んでいるんですね…!
なぜ大人になった今、こんなにも宇宙に魅せられるのか自分でもよく分からないのですが、それだけ宇宙には夢が詰まっているということなんだと思います。今後はリアルタイムで情報を追っていきたいです。

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2024年12月04日

Posted by ブクログ

著者はJAXA宇宙教育センター長を務めた方だそうで、宇宙などの話題に明るくない読者でも理解できるよう、読みやすく書かれています。

SLIM(小型の月探査機)など、最新の話題に触れながら、宇宙の誕生から、衛星やロケットの技術、宇宙開発のこれからと課題などについて幅広く扱っていて、
サラッと読めるのに色々知った気になれる本。

自分にとっては知ってる事が多く物足りませんでしたが、この本はそういう層は対象にしてる訳では無いですね。

子供も使う本棚にこっそり入れてあります。
暇な時にちょっと手に取って、科学の片鱗に触れてもらえたらいいなぁ、と、そんな使い方が良さそうな一冊。

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2024年09月01日

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