【感想・ネタバレ】僕たちは星屑でできているのレビュー

あらすじ

高校生のナタリーは,ドーバー海峡横断泳への挑戦を決心する.難民支援の募金活動のためだ.そのときサミーは,アフリカの独裁国家エリトリアを逃れ,命がけではるかイギリスをめざしていた.運命のいたずらが痛みを抱えたふたりを結びつける.そこに希望は生まれるのか――.カーネギー賞最終候補に選ばれた力強い詩物語.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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Posted by ブクログ

翻訳者さんの朗読会に行く機会があり、購入&一気読み。
言葉の美しさがあり 朗読でここまで 生命力に溢れて物語が届けられるんだと感動した。

難民となった少年サミーの運命と、イギリスの高校生ナタリーの運命。
絶対的な生命の危機と尊厳の破壊に接しているサミーと、相対的なじりじりゆっくりと困窮や家族の危機に追い詰められるナタリー。

常に2人の状況は クロスしながら 読者に問いかける。
それぞれの苦しみがある。
サミーだけでは辛すぎる。クロスしながら、ナタリーの物語があることで、どこか苦しみ 一辺倒にならない物語がある。

難民の物語。その背景にある戦争や、理不尽な暴力やそこからもたらされる絶望は物語 であっても。 本来であれば、読むだけで 読者としても傷ついてしまうと思う。

しかしこのストーリーは、ナタリーの物語が 寄せては返す波のように 常にサミー の物語に寄り添っていることで読んでいてどこか慰められるような気持ちになる。

物語は クロスする。サミーの話は 別の世界の遠い世界のかわいそうな人の物語ではない。

世界はクロスしていて僕たちは同じ星の星屑で、互いの苦しみは 他人事ではなく。そのことがもたらすものの力をずっと考えさせられた。


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2025年09月12日

Posted by ブクログ

内容は重たいが文章が短いので億劫にならずに最後まで読める。エリトリアという国があることを初めて知った。世界には知らない問題がまだまだたくさんある。

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2024年07月04日

Posted by ブクログ

イギリスの少女と難民の少年が、一つの言葉でつながる、そして交錯し離れていく。軽いタッチで描かれているけれど、情景が目に浮かぶほど。少女の生活もリアルに描かれていて、難民を受け入れる社会の実情が見て取れました。なんとかして国を出てイギリスに、と願う少年の道のりは実に苛酷。日常的にどこかでこんな場面が繰り広げられているのかと思うと胸が痛い。そんなことを思わせてくれた本作、読んで良かったです。

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2024年04月04日

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