【感想・ネタバレ】夜しか泳げなかったのレビュー

あらすじ

切実な物語を誠実に描いた、その先にある救い。
軽率に手に取って、打ちのめされるこの感じ。
今もっとも読まれてほしい作家・古矢永塔子の勝負作!
——書評家・藤田香織氏、大推薦!!


「私が死ぬまでの一年間、くそみたいなこの世界に八つ当たりするのに付き合ってくれない?」
中高生に人気のベストセラー小説『君と、青宙遊泳』。それは、高校教師・卯之原朔也がかつて封印した物語に酷似していた。
今は亡き高校の同級生・日邑千陽と過ごした7年前の夏——あれは「僕たちだけの物語」だったはずなのに。
覆面作家ルリツグミの正体を探る卯之原の前に、当の本人が転校生として現われる。

「生まれ変わったら、深海魚になるのもいいよな」
愛とか死とか幸せとか、その言葉の本当の意味を僕たちはまだ知らなかった……。

乾ききった心を潤す、書き下ろし長篇小説。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

君膵…??
そんなに短命女子&パッとしない男子の作品って多いの??確かに映画でも多いか…。
実際の2人が想像以上に地味、というかパッとしない、というのは面白いかな、と。
しかも、それを勝手にお話にされてる、ってなったらそりゃ怒るよなぁ〜とは笑

0
2025年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作中作もの。生まれ変わったら深海魚になるのもいちよな。本当の自分の過去の姿は必ずしもみんな明るいわけじゃない。見た目の中身も。恋愛よりも大切なもの。

0
2024年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルに惹かれて読んでみた。
主人公の卯之原は高校教師。自身が勤める高校にルリツグミという名で執筆活動をしている生徒、妻鳥が転校してくる。妻鳥は若者にも人気で映画化も決まった『君と、青宙遊泳』という作品を書いて、人気作家となっているが妻鳥がルリツグミであることは秘密。妻鳥が書いたその作品には卯之原の青春時代が描かれていた。卯之原は高校時代に同級生で不治の病にかかった日邑とふとしたことから同じ時間を過ごすことが多くなっていた。受験に挑む卯之原、余命が僅かな日邑。ちょっとしたことで喧嘩し、卯之原と日邑はある時を境に会わなくなった。そんなある日、病院を抜け出した日邑が駅の線路に落ちて亡くなってしまった。日邑は病院を抜け出してどこに行こうとしていたのか、目撃者によると落とした何かを拾おうとしていたようだとも言う。日邑が持っていたのは受験のお守りにもなる砂だった。喧嘩しても、卯之原のことを思っていたに違いない。卯之原も日邑も、本当の自分を出せるのが、お互いしかいなかったんだろうなと思う。二人がよく会っていたのは夜。タイトルの『夜しか泳げなかった』は、夜しか本当の自分でいられなかった、ということなのかな。家や学校では猫を被ってしまったりして…あの高校時代にお互いが自分の思うことを自由に言い合える関係ってきっとすごく大切で知らないうちに支えにもなってたんだろうなと思った。
個人的に妻鳥の担当編集者さんが良い人なんだけど勢いがあってかわいいなぁと思って好き。

0
2024年08月27日

「小説」ランキング