あらすじ
note創作大賞W受賞でドラマ化決定のノンストップスリラー。ベストセラー作家・森林麻美がブログで自死をほのめかし「私の死体を探してください」という文章を残して消息を絶つ。担当編集者の池上は新作原稿を手に入れるため麻美を探すが、その後も作家のブログは更新を続け、様々な秘密が次々に暴露されていく。衝撃的なブログの内容に翻弄されていく関係者たち。果たして麻美の目的は? そして麻美は本当に死んでいるのか?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ダークなサスペンスミステリ。
女性作家がブログにて自殺を仄めかす文章をアップし「私の死体を探してください」と書き込む。ヒモのような旦那、作家への憧れが拗れ旦那と不倫する編集者、子離れ出来ていない旦那の母親。さらには衝撃の内容がブログにアップされ注目を集めていく。
一気読みしたくらいに面白かった。登場人物の誰にも感情移入は出来ないが、章ごとに視点が変わるため飽きさせない。
オチも後引くような終わり方で良かった。久しぶりに電車を乗り過ごした。
Posted by ブクログ
愛を知らなかった者が愛を知り、あの人の好きなものは何かな、何をしたら喜んでくれるかな、この初めての感情を愛だと勘違いし、2回目の裏切りにあった麻美。友達と笑い合った青春が白い鳥籠事件によって崩れ去り、本当の生き残りになってしまう。自分には何もなく、周りの者は去っていく。自分だけを置き去りにして。心に闇を抱えた少女たちが花の絨毯の上で円になり、クリーム色のペンのような温かいカーテンの揺れる教室で眠りにつく様子はなんだか美しくて、秘密を共有し終えて、納得して死ぬ機会を伺っていた少女たちの危うさも感じた。一番最初に声をかけてくれた絵美の性的虐待だけが見過ごされ、加害者である父親はのうのうと生きている、その現実や、自分の才能より抜きん出ている才能に嫉妬し、与えたものを食い尽くし、仇で返してきた正隆、そして、麻美に憧れるあまり、正隆と不倫をし、ストーカーめいたことをした沙織。口うるさい義母。みんなまとめて処罰してしまうところに麻美の頭の良さを感じた。みんな飛び立ってしまった。自分も飛び立つ方法を探っていた麻美にとって、正隆に殺されることは、願いを叶えるのに丁度良く、そして復讐にもなる。クズな登場人物たちが麻美の手の中で踊らされている感じが恐怖であり、痛快であった。真実は人の数だけあると語っていた麻美の真相は、最後まで謎に包まれたままだった。「私の死体を探してください。」という挑戦状を突きつけ、行方をくらますなんて、主人公が自殺か他殺か分からない状況から、全てが崩れていく展開が新感覚で、ページを捲る手が止まらなかった。白い鳥籠の5羽の鳥たちと麻美の脳内ストリップ、そして現在進行形で話が進み、3個の話を読んでいるようだったが、最後には綺麗にまとまっていて、オーケストラで最後の音が揃う感じの気持ちよさを感じた。
Posted by ブクログ
寝るのを忘れて、一気読み。
すごく面白かった!
感情がわからない、という麻美さんが文章で表す感情や洞察があまりに的確で、納得しながら読んだ。
引き込まれるってこういうことか!と実感した。
Posted by ブクログ
サクッと読めてしまいました。
タイトルはそうなるのかーと思い読み終わりました。
だれかに感情移入できるとかの作品ではない。
鳥籠事件は涙が出た。
Posted by ブクログ
面白かったーーー!!!
登場人物嫌なやつが多くて、でもそいつらにダメージがじわじわ入って行く感じで序盤はスカッと系で良かった!
中盤、作中作が出てくるあたりで、作中作苦手民な私はウッてなったけど、その作中作も読み進めて行くうちに結末が気になって後半はほぼ一気読み!楽しかった!
Posted by ブクログ
星3と4で迷う、、
まず高校時代の話、白い鳥籠の五羽の鳥たちがとても好き
それ単体で読みたいくらい、面白かった。
でも、現在の登場人物が全員クズ過ぎてイライラする
あと、高校生時代の麻美とその後の麻美の人物像に違和感、、
友人を失って変わってしまったのは分かるけど、それでもしっくりこなかった
クズ旦那に殺される直前に言いたい事を言えて良かった。ちょっとだけスッキリ
Posted by ブクログ
ベストセラー作家の森林麻美は脳腫瘍に侵されたことで自殺を決意、「私の死体を探してください」という文をブログに遺して消息を絶った。新作原稿を求める担当編集者や生活能力のない夫が右往左往する中、ブログは次々に自動更新される。やがてアップされた小説は、実際に起こった「白い鳥籠事件」を描いたものだった。麻美の生死は、そして「白い鳥籠事件」でいったい何が起こったのか。スリリングなミステリです。
淡々として飄々とした麻美がいったい何を考えているのかが分からず、それがまず怖く思えました。だけど身勝手な池上や正隆もまた、麻美の身を案じているわけではないところがそれ以上に嫌で、麻美がこの二人に嫌がらせしたいのだというのがよく分かるし、それに共感もできなくはありません。
そして「白い鳥籠事件」で描かれる少女たちの友情が美しくも悲しくて印象的でした。家族に恵まれなかった麻美と、家族に縛られていた友人たち。どちらがましかなんて言えないけれど、この事件の真相はあまりに悲惨でした。そして生き残ってしまった麻美がその後、どのように生き最期に何を望んだのか。ぞっとさせられるものの、どこかしらすっきりさせられた気もします。
Posted by ブクログ
人気作家の麻美が「私の死体を探してください。」というブログを7月30日に公開し消息を絶った。その後、定期的にブログは更新されてゆく。その内容は、麻美の関係者の知られてはいけない秘密の内容、そして麻美の身に起こった高校時代のノンフイクション的な内容。ヒモ夫である麻美の夫の正隆、正隆のお義母さん、担当編集者の沙織、一癖ありそうな関係者達。表記の揺れ。7月30日という日付の意味。物語が正隆、沙織、ブログの内容と視点が変わりながら進んでゆく。読み始めたら止まらない。はたして麻美は死んでいるのか、それとも・・・
Posted by ブクログ
見つからない死体にワクワクしていたのですが、そちらの結末だったとは。
創作サークルの代表に最後まで気づけなかった。
そういうことだったのか〜と、麻美の夫のクズぶりがさらに極まれり。
Posted by ブクログ
私の死体を探してくださいと言う
言葉を残し失踪した人気作家森林麻美。
読んでいてこちらもクズ旦那に
腹を立て、麻美は生きているのか?
と思いながら読み進めると何と
クズ旦那を成敗したのはいいが
登場人物達が皆ああなるとは‼︎
全て計算尽くの復讐は恐ろしい。
Posted by ブクログ
人気作家・森林麻美がブログで自死をほのめかし「私の死体を探してください」という文章を残して消息を絶つ。その後も更新されるブログでは、個人的な話が暴露される一方で、「白い鳥籠の五羽の小鳥たち」と題する小説が連載される。
麻美が夫の母や夫を追い込むさまが正直小気味よい。
高校時代の友人たちの親子関係は毒親の見本市のよう。
ラストはもう少し追い込んでほしかった。
Posted by ブクログ
突然行方不明になった人気作家。彼女は殺されたのか?犯人は?
消えた作家の周りには、ストーカーっぽい編集者、自信だけはある作家志望の夫、息子のため嫌がらせを繰り返す姑、と胸糞悪くなる人物ばかり。
真相が早く知りたくて一気読みしました。
作家の思惑通り上手く進みすぎな気もしますが、面白かったです。軽めのイヤミスですね。
でも先に述べた登場人物みんな(特に夫!)思慮が浅いというか「今それ言ってどうなる!?」みたいな会話が多くてイラっとしました。会話部分で緊張感が削がれてしまって・・・。
編集の子ももっと考えてさ、危機感持ちなよー。
Posted by ブクログ
自死をほのめかして行方不明になった作家、関係者の秘密が次々と暴露され… #私の死体を探してください
■あらすじ
売れっ子作家の森林麻美は自らの大病について告白、「私の死体を探してください」というコメントを残し、行方を晦ませてしまった。その後、同ブログでは関係者の秘密が暴露され、さらに麻美の犯罪をほのめかす小説も公開されていく。出版社編集者である沙織は、麻美の行方と遺稿をさがすために奔走する。
■きっと読みたくなるレビュー
行方不明になった作家を追う物語。その中で様々な隠された事実が明るみになり、関係者が追い込まれていく。死体はどこにあるのか?という謎をベースに、追いつつも追われる危機感がせまりくるサスペンスでもありますね。
短めのお話で文体もライト、なにより構成や仕掛けが凝っているのでサクサク読み進められました。普段あまり本を読まない方にも、読書の楽しみを分かってもらえる作品だとおもいます。
さて主人公は作家の麻美、すでに行方不明でありながらも時限設定のブログ公開によって物語を進行していく。ブログの文章で血を通わせるうまい手法でキャラクターを描いてるんですよ。後半まで彼女が何をやりたいのか良くわかんないのですが、終盤は一気に力強くなってきて気持ちイイんです。
そしてなんといっても、脇役を固める胸糞わるいキャラクターたちが最高。夫の正隆のクズっぷりがハゲしすぎるでしょ、しかも何もできないのに自信たっぷりという奴ね。いやー、この世で一番嫌いな男性像ですね、良く描けています。
義母も忘れちゃいけません。この多様性の時代に「常識」という死語を使っちゃったりして、自身の価値観を押し付けるんですよ。いやー、怖い怖い、この世で一番恐ろしい姑ですね。
本作はかなりダメ男への批判が強く、ゾワゾワしながら読ませていただきました。私も何も生み出せない男なので、背中がすーすーしちゃって。ひぇー
イヤミス度としてはかなり迫力がある作品でした、これからも期待しちゃいます!
■ぜっさん推しポイント
作中作である「白い鳥籠の五羽の鳥たち」が悲しいながらも、透明感のある良いエピソード。少女たちの距離感や会話がすごく輝いていて、胸が何度も締め付けられました。次回作ではぜひ未来世代をメインにした長編作を期待したいです!