あらすじ
里美は、娘の汐里と2人で暮らしている。若い頃の前科が原因で家族からは疎遠になり、やがて生活に困窮した里美は罪を犯してしまう……。愛を夢見て、妬んだ里美と、愛を求めて諦め、姿を消した汐里。一度は訣別したふたりだが、再び巡りあい、そして……。あらゆる母娘に、愛は存在するのか。
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Posted by ブクログ
女優でもある中江有里さん。初読み。
人として、母として、娘としての
機微を丁寧に描いている。
実の親子ではない里美と汐里が、
苦労を重ね、離れたりくっついたりしながら成長していくストーリー。
親子って何?愛って何?
信頼するって、どういうこと?
許すとは?受け入れるとは?
少し哲学的な要素を感じた。
ストーリー展開と
登場人物の心は
ずっと低空飛行をしているような感じなんだけど、逆にそれがリアルで、一気に読んでしまった。毎日必死で生きていく、地道な積み重ねから真実が見えるのだ。
Posted by ブクログ
シングルマザーの里美は、娘の汐里と2人で暮らしている。
若い頃に傷害事件を起こして前科があり、家族とは疎遠で生活に困窮しては窃盗をしていた。
汐里が成長してから再び、窃盗をしたことで汐里は実家の両親のもとへ。
その後、里美は汐里との関係性を告白し…。
里美と汐里の距離感がわからなくてもどかしい。
お互いに必要としているはずなのに1人でいたがるのは何故なのか…。
里美が悪い男にひっかかり、刃物で傷つけ逮捕され、その後未婚のまま自分の子ではない子どもを引き取る。
挙げ句の果てに子どもという見えない鎖に縛られて、どこにも自由に行けず、生活に困窮し幾度か罪を犯して、それを間違いというのだろうか。
そうじゃないはずだと汐里を必要としたからだと思った。
いびつな関係だとは感じられないが、全体的に靄がかかったようなちょっと暗さのある2人だった。
未来が見えるようで見えないもどかしさが残った。
Posted by ブクログ
罪を犯してしまう主人公に寄せられる世間の厳しい目。最終的には立ち直れるが、現実は厳しいだろうな思ってしまう。
テーマごとの変わった書き方が今風なのかな?読みにくさを感じてしまう。