【感想・ネタバレ】ぼくが生きてる、ふたつの世界のレビュー

あらすじ

ろうの両親の元に生まれた「ぼく」。小さな港町で家族に愛され健やかに育つが、やがて自分が世間からは「障害者の子」と見られていることに気づく。聴こえる世界と聴こえない世界。どちらからも離れて、誰も知らない場所でふつうに生きたい。逃げるように向かった東京で「ぼく」が知った、本当の幸せと
は。親子の愛と葛藤を描いた感動の実話。

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Posted by ブクログ

福祉人材バンクの本棚から手にとって読んだ1冊。

コーダ。なんのなく聞いたことあったけど、
どんな実話なんだろうと気になって手にとった1冊。
両親が耳が聞こえない。
この2人から生まれて子ども。この子どもの気持ちの変化が丁寧に描かれている。
知らず知らずに涙が出てきた。幸せってなんだろう。とも改めて考えることができた。

コーダを理解する意味でも、世の中の多くの人に読んでほしい1冊。
映画もみてみたい。

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

「コーダ」と言う言葉と、その意味は知っていたが、家族の内面まで深く切り込んだ本は初めてだった。
ろう者同士が結ばれ、子をもうけるには大きな覚悟が要る。しかし授かった子がろう者だろうと聴者だろうと、その家族なりに幸せであるに違いない。第三者は、その家族をそっと見守るべきだ。
皆に読んで欲しい本。

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2025年08月05日

Posted by ブクログ

同名映画の原作エッセイ
昨年観た呉美保監督の映画が本当に良かったため手に取りました
映画のエピソードと同じ所・違う所・描かれなかった所をそれぞれ楽しみながら、
五十嵐さん本人の言葉で丁寧に綴られた当時の気持ちを読むことができ、
これを踏まえて改めて映画版も見返したくなりました
普段見えていないが身近にあるかもしれない世界に触れる事ができる、 また、それを知る事の価値について知る事ができる良いエッセイでした

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2025年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画を観て主人公と原作者の名前が同じことに気づき、原作となった本を購入。
幼少期〜思春期、自分が普通の家族と違うと知り、母親を恥ずかしいと思うエピソードは胸がぎゅっと締めつけられます。大人になるにつれて、コーダの存在を知り、自分ひとりではないと知る。
後半は母親に対する思いや後悔が綴られるが、守ってあげるのではなく「ともに生きていく」
この本を読んで聴覚障害や、コーダについて知ることができて良かった。差別や偏見が少しでもなくなりますように。

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2024年10月07日

Posted by ブクログ

Netflixで観た映画の原作だったので気になって読んでみた。俺の興味領域にあるコーダの話だったので、当事者の言葉を読んでみたかった。ものすごく胸を打たれる母子のシーンが二箇所あって、泣かされた。

五十嵐氏の体験はコーダ当事者からしか語ることのできない非常に貴重なもので、そこに普通の親子関係にもある親への複雑な愛憎が混ざっていて、これを開示するには相当な勇気が必要だっただろうと評価する。

ただ、俺の興味の中心はどちらかというと手話と音声言語の言語としての違いにあるので、その点については物足りなさを感じた。聾者の友人を助けるつもりで振る舞ったことが、逆に彼らから「できること」を奪ってしまっていたと気づく場面は、読んでいて強く印象に残った。

全体として五十嵐氏の語りは個人的体験に強く依拠していて、筆力という意味では特に際立つものは感じなかった。けれど、個人的体験を超えた先に何を書いていくのか、そこには期待したい。

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2025年09月01日

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昨年映画を観て、今回本屋さんで見かけたので
手に取りました。

コーダは、揺れるもの。
聴こえる世界と、聴こえない世界を行き来して。
どっちも「日常」なのに、ろう者の家族を手伝えば「えらいね」と言われたり、「あそこは障がい者のいる家だから」と揶揄されたり。
そんな日常を行き来していた、五十嵐さんの物語。

決して綺麗事ではない。日常を称賛されたい訳ではなくって。
なんて言うんだろう、うまく言葉には出来ないんだけど、世界を少しだけ広げて欲しかった、そんな願いがあったのかな。
コーダにも支援が必要、そんな言葉にハッとした。

ぎゅーって、なりながらも、知りたかった世界。
読めてよかったな、と思いました。

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2025年08月23日

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母の愛。

上京した日を覚えているよ。
ワクワク感が強かった。

今は送る側の、気持ちだよ。

子どもには逞しく羽ばたいてほしい。

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2025年05月31日

Posted by ブクログ

旧題、ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと。
こちらの本を元に製作された映画がとても素晴らしく、原作があると知り、手に取った。

CODA:Children of Deff Adluts…「聴こえない親の元で育った、聴こえる子どもたち」。
映画やドラマで、昨年くらいからよく目にするようになった言葉だ。

主人公-CODAである筆者・五十嵐大さんの苦悩と葛藤は、件の映画でも十分に伝わってくるけれど、こちらではより詳細に背景や感情が綴られている。

もっと深いコミュニケーションが出来るよう、小学校で手話クラブを作ったこと。
進路相談や高校受験の孤独な闘い。母が補聴器を買った時の会話…
親と共通言語で会話が出来ないことが、子供にどんな影響を与えるのか。

聴覚障害を持つ友人からの「私たちから出来ることを奪わないで」。
筆者同様、頭をがつんとやられたような気がした。
自分が相手を守ろう、助けようと思うが故に、障害を持つ一個人の自由を奪ってはいないか。

そして、「世間からかわいそうな子と同情される苦しみ」。
人は境遇の辛苦よりも、他人からの不躾な視線に最も傷つけられるということが、
この本を読んでいるとよく分かる。

五十嵐さんはあとがきで、
「マイノリティとマジョリティの分断は『知らないこと』によって生まれる」
と言及されている。だからこそ、知ってほしいと。
正にこの本で、CODAの五十嵐さんの人生を垣間見ることで、考えるきっかけをいただいたと思う。大人だけでなく、子供たちにも読んでもらいたい本だ。

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

良い本を読んだな。
読みやすいし、コーダの苦悩がとても感じられる。
私は聴者なので、その苦悩や気持ちの揺れなど理解は出来ないが想像するだけで胸が締め付けられる気がする。
大好きな母親なのに、一方で恥と感じたりしてしまうのは当たり前のことだよなと。
そしてお母さん素敵な方だな

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2025年03月26日

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コーダ、について知ることが出来た一冊。また障害のある親を持つ子どもの、本当の気持ち、を素直に正直に、まっすぐと書かれていて心を打たれた。

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2025年01月12日

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何度も泣いた。
20代の時、手話教室に一時通っていた時があってその時の先生が聾唖の方で奥様も。
一人娘さんがいてまだ小学生だったかな、その子は聴者で。
まさにコーダの世界を生きていたんだね。
著者がおかあさんのことが大好きだからこそ、世間から傷つけられたくないと、パートに出ようとした母親を無理に決まってると反対してやめさせたこと、すごくわかる。
でもそのことがずっと心にひっかかってて大人になってちゃんと謝れたこと、そしてこのおかあさんが素晴らしい人格者で、このおかあさん無償の愛に心を打たれっぱなしだったよ。
コーダとして生まれたことを嘆いた時もあったけど、今はほとんどのコーダはその両親から生れたことを誇りに思ってるって、そこでまた安堵の涙が…。
この作品が映画化されたらしいけど(著者が吉沢亮、男前すぎない?)俄然、観たくなったよ。

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2024年11月17日

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映画が気になり鑑賞してみて、あまりにも心が揺さぶられて感動したので、衝動で本書を手に取りました。
映画の内容とは多少は違うところはあったものの、本書はまた違った良さがありました。
今回の映画や本書を機に「CODA」という「聴覚障害者のもとに生まれた聞こえる子どもたちのこと」を指す言葉も初めて知りました。なので、もしかしたらこれまで私が無知故に知らず知らずのうちに彼らを傷つけてしまっていたのではないかと思い、ものすごく内省しました。できれば、彼らのような存在が実際にいること、様々な苦労をされていることを周りの人に発信して、微力ながら貢献していけたらいいなと思います。
私は障害を持つ人が身近にいたわけではないので、本当の意味で、著者を含めたCODAの方々の苦悩をわかることができたのか自信はないです。しかし、少なくとも本書を読んだことで、彼らの苦悩や葛藤、思いが少し理解できたこと、そして彼らに寄り添って、健常者・障害者関係なく、共生していくことの大切さを学べたような気がします。マイノリティの方々への偏見意識はないか、差別してないかというちょっとした意識を心がけながら日々を過ごしていこうと強く思いました。

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2024年10月26日

Posted by ブクログ

聴覚障害の、私の母から勧められて読みました。
この本を読んで初めて、私は"コーダ"というんだと知りました。
私は幸いにも、家族が障害者だからといって差別や偏見に苦しんだことはないですが、住んでる地域や年代によっては偏見が色濃く残っていることもあるのだなと感じました。
しかし、母が私の話を聞き取れなくて言い直さないといけないとか、手話を使ってるのを人に見られるのが恥ずかしいとか、共感できる部分が多くあって、他人事とは思えませんでした。
コーダの方も、そうじゃない方も、みんなに読んでみてほしいです。

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2024年10月19日

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映画を観た。
何も知識がない状態で映画を観たので、映画に原作があることも知らなかった。
観終わった時、原作を読みたいなーと、本屋にふらっといったら、ちょうどこの本が。
すぐに読み始めた。

映画はうまく繋ぎ合わせて作っていたんだなーという印象。
映画も原作の本著も、コーダと家族との繋がり。ではなく、コーダと母親との繋がりが描かれている。
我が家はコーダではないが、酒癖の悪い父がいたために、母は自分の身なりを気にせず働いてくれていた。
そんな母を愛しながらも、参加日には来て欲しくないといって悲しませ、大学の学費が払えないとわかると罵り。
自分の母も悲しそうな表情をしていたなーと。
五十嵐さんのことを読みながらも自分のことを思い出し、少し辛かった場面もあった。

五十嵐さんが何度となく書いていたこと。
「守ってあげなければ」という言葉。
五十嵐さんも書いていたが、この言葉の裏には、どこか自己満足や自分のためという思考が働いている気がする。
大人になった自分も、同様の思考が無意識に働いている感じが否めない。
本当は「見守る」ことが必要なのだろうが、それが難しいんだよな。。

五十嵐さんもあとがきに書いていたが、近年、聴覚障がいの方の書籍や映画、映像が多くなっている。
でも、やはり、どこかで「可哀想な人」と思う気持ちがないでもない気がしている。(友達に失聴者がいるのに、自分もどこかに感じている気がする。。。)
もっともっと、「可哀想な人」という感覚がない世の中になっていければな。と切に思う。

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

聞こえない親と聞こえる自分、CODAとしての苦しみや葛藤が描かれているようで、周りと違うことへの自覚や思春期以降の親とのすれ違いなど、多くの人が共感しやすい内容も多く描かれていた。
映画を観てから読むとより理解が深まり、またひとつ自分の世界が開けたような感覚を覚えた。「電車のホーム」のシーンは映画同様必涙である。

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2024年09月30日

Posted by ブクログ

葛藤が伝わってくる本。
読んだきっかけはSNSで「いくら」さんというろうインフルエンサーさんが映画の宣伝を投稿していたから。

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2024年08月11日

Posted by ブクログ

私がこの作品を手に取った理由、それは私の生徒でこの著者と同じ、耳が聞こえない両親の元で育った姉弟がいるからだ。彼らはまだ小学2年生と1年生。2年生の女の子は、大人と話したい欲が強く、いつも色んな大人に声をかけている。そんな彼女たちがこれから中学高校大学と進んでいくにつれて、壁にぶつかっていく姿を想像すると何かしてあげたい、でも何をしてあげたらいいのか分からなくて、とりあえず今はたくさんコミュニケーションを取って彼女たちとの会話を重要視している。
この本を読んだだけで、コーダのは人たちの気持ちを100%理解することはできない。たくさんの苦しみや葛藤があったと思う。ただその一部をこうやって文字で読んで知ることができてよかった。

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2024年07月24日

Posted by ブクログ

コーダの著者。抱える問題点や苦悩がリアルに伝わってきた。聴覚障害にがかわらず、いろんなことを知ることは大事だと思う。

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2024年09月24日

Posted by ブクログ

読みやすかった。たまたま私が手話に関心があるから出会えた作者ではありますが、映画を機に、手話とか聴こえない方とか、優生保護法とかにまったく今まで関心のなかった方々に届くといいなぁ。

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2024年07月14日

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