あらすじ
死んだはずの親友・朝日からかかってきた一本の電話。時子はずっと会いたかった彼女からの連絡に喜ぶが、「住所ない」と話す朝日が家に住み着き――。デビュー作にして第171回芥川賞候補作。
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Posted by ブクログ
分かる感覚なのに、小説としては読んだことがない話
新しい小説
恋愛とは違う、友情にしては踏み込みすぎる
個人と個人があまりにも近づきすぎたとき、境界が溶け合って、反発しながら、惹かれすぎて離れられない
「いてほしい」と「いなくなってほしい」が反復する様子を表したタイトルが上手すぎる
激昂に至るトリガーが「知らない男と連絡を取り合っていたこと」というのが、生々しくて良かった
ラストまで読んで「この後どうなるの?」と思ったけど、俯瞰で見たら、この二人は一生こうやってすったもんだして、別れないんだろうな〜と思った
これだけ人を好きになれる、好きな人がいるのは、どれだけ傷ついたとしても、尊いことだと思う
別れられないカップル
とっても良かった
Posted by ブクログ
最後の、最後のシーンが印象的なのは、
今までやんわりと拒絶やぶつかってきていたなんとなーくなやり取りに痺れをきらしてお互い本気のぶつかり合っていたから。
高校生の2人は唯一無二な存在でどっちかにずっとうんうんしていても特別だと感じていたから我慢できてて、それが社会人とか色んな経験の人に触れることで、ニコイチのような存在が今はそんなことないなって改めての視点でフラットに見れた時、
色んな違和感や疑問が不満になってしまってたんだろうな。と。
すごい面白いテーマと話の中で、ずっと現れて欲しかった、が鬱陶しいとか消えて欲しいの生々しい感情としてきちんと描かれていたから、そう感じちゃう無印も人間味と(...)
Posted by ブクログ
●感想
死んだと思ってある意味美しく固定された石のような思い出の友達が、実際には生きていて、生身の人間(肉)であり、主人公を追い詰めていく。時子の居場所を奪い、侵食していく。
テーマとタイトルがいいと思った。
会いたかったのに会いたくなかった。会いたくなかったと思ってしまう自分を責める時子。
主人公の時子が優柔不断、朝日は図々しいのカタマリ。
実家はいなくなった姉の代わりみたいにして朝日を受け入れる。一方で居なくなってどこかで生きてる姉も現れ、しかも妊娠中。登場人物のなかで自立していて現実的。一番まともに見えた。
時子の揺れ動く優柔不断さに苛立ちを覚える人もいるだろうが、断然朝日に腹が立つ笑
●本概要
死んだはずの親友・朝日からかかってきた一本の電話。時子はずっと会いたかった彼女からの連絡に喜ぶが、「住所ない」と話す朝日が家に住み着き――。デビュー作にして第171回芥川賞候補作。
Posted by ブクログ
過去の憧憬と現実の乖離、愛情が裏返って捻れて疎ましくなる感覚に共感。
女の友情は旬があるって言葉があるけれど、季節外れに再会してしまって、だけど次の旬が来年なのか再来年なのかもうこないのかわからなかったら、私は手放す勇気が持てるかなあ。
淡々と進む日常に挟まる、幼くてハイテンションな交換日記が物語の歪さを象徴してる気がする。(死にたいし、大人にもなりたい、いまだけいらない。ってすごく十代の感情だ)時子と朝日の関係も、時子の家族も、おそらくは朝日の家族も、身近な人間関係がみんなどこか歪んだ形でずれている。
時子が社会人をしている間、ほとんど家にいる朝日は人生ゲームで同じマスにずっと止まっているみたいだし、目の前に本人がいても十七歳の朝日をずっと探している時子は精神的に過去から一歩も動いていない。
朝日と時子、二人は再会してもそれぞれ別の場所で止まっていて、最後まで同じ時間軸で会っている気がしないというか、朝日が幽霊みたいな存在だった。
Posted by ブクログ
米津玄師さんやなとりさんが読んでいると聞いて、感受性豊かなアーティストが読んでいるのはどんな本が気になって読みました。
時子の気持ちが分かってしまったから苦しかったです。離れたいと思っていても本当に離れるようなことを考えると愛おしくなったり。結局は依存と執着なのかな。
記憶の中の会えないであろう人が思い出と共に美化されてその記憶の中で人格を確立させていたからこそ、いざ目の前に現れると「あれ?なんか違うぞ」の現象あるあるだ。
今回の場合亡くなったと思っていた朝日が突然姿を表したことにより、記憶の中で美化されていたのかなとも思いました。
朝日はこれからどうなってしまうのか、最後の終わり方がお互い首を絞めながら下から聞こえてくる時子の両親の喧嘩に笑っているという愛と憎の紙一重を表す行動で終わっていますが、私はしっかり着地をした終わり方が好きなのでそこはちょっと合いませんでした。
Posted by ブクログ
薄っぺらい感想だが、愛情と憎しみは紙一重だなと思った。
時子→朝日だけじゃなく、朝日→時子もそうだと言えそうなところがまだ救いのように感じた。