【感想・ネタバレ】乱れからくりのレビュー

あらすじ

玩具会社部長の馬割朋浩から、妻・真棹の素行調査を依頼された調査会社社長・宇内舞子は、新米助手の勝敏夫と共に夫妻の乗った車を尾行する。ところが、その車を隕石が直撃するという奇禍で、朋浩は命を落とす。この事件が幕開けを告げたかのように、馬割家で不可解な死が連続し、舞子と敏夫は、幕末期まで遡る一族が抱える謎と、「ねじ屋敷」と呼ばれる同家の庭に造られた、五角形の巨大な迷路に隠された秘密に挑むことになる。絢爛巧緻な犯罪絵巻であり、本格ミステリの醍醐味に満ちた、第31回日本推理作家協会賞受賞作にして、不朽の名作!/解説=阿津川辰海

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Posted by ブクログ

ネタバレ

からくり仕掛けの連続事件を追うミステリーなのに、玩具や迷路の歴史まで楽しめるという意外な広がりがあって、読みながら世界がどんどん立体的になっていく一冊でした。主人公コンビの舞子と敏夫は少し独特な行動もあるのですが、舞台劇のようなテンポで物語が進むので、細かいリアリティよりも流れの面白さが勝っていて気持ちよく読めます。
事件は次々と起こるのに犯人像がまったく見えず、伏線の張り方や意外な展開に何度も驚かされました。途中にはからくり人形や工芸品の豆知識のようなパートもあり、物語の背景にある“ものづくり”の文化が垣間見えるのも魅力。
そして物語の象徴でもある巨大迷路。事件解決の鍵になるのは容易に想像できるのですが、思っていた方向とは違う使われ方で、横溝正史さんの有名作をふと連想しました。
読み終えると細かい疑問は残るものの、それすら気にならないほど、エンタメとしての楽しさを存分に味わえた作品でした。

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2026年07月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

トリックあり、恋愛あり、冒険活劇要素ありの贅沢な傑作。
犯人は冒頭で運悪く死亡するが、その後に起こる殺人はすべて犯人が事前に仕込んでいたからくり殺人だった。
冒頭の事故はなんと隕石が突然降ってくるというギャグみたいな展開。あまりに非現実的すぎて、夢と現実が混ざっているのでは?と少し勘ぐってしまったほど。
文章がかなり上手く、物語の中に自然に伏線を溶け込ませる技巧やホワイダニットが鮮やかであることは連城三紀彦を思い出したし、解説の阿津川辰海も同様のコメントをしている。そして阿津川という名字が泡坂妻夫の本名厚川から取られていることを今さら知る。

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2025年12月07日

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