【感想・ネタバレ】数学思考のエッセンス――実装するための12講のレビュー

あらすじ

「週末のバーベキューが雨で台なしになる確率は?」「買い物のレジ待ちで早く進む列を見分けるには?」「パーティーを抜けるベストなタイミングは?」――こうした身近な問いをもとに、数式をほとんど使わずに、数学者や統計学者の考え方の勘どころを伝授する実用的数学入門。「構造」「ランダムさ」「情報」の3つのパートごとに解説する。著者は、コロナ危機時に正確な情報発信で話題となった英ブリストル大学数学科の情報理論教授。「3つのパートで採り上げる数学のツールキットを身につければ、世界の変化の根底にある構造的原理を理解し、その伝えられ方を支配するランダムさと不確かさを認識し、正しい情報と嘘の情報を区別できるようになるだろう。(略)10年後にどんなニュースが世間を席巻しているかを予測するのはほぼ不可能だが、このツールキットを身につければ、どんなニュースが来てもそれを合理的な形で分析して、シグナルとノイズを峻別する力を高めることができる」(「はじめに」より)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

イギリスのローカルな話題により過ぎなのと、コロナの話題が多くて今ひとつ入り込めなかった。

情報理論やベイズなど、最近のトピックについてもそれなりのページを費やしてかかれている

・としてコインの問題に戻り、Aを「1万回投げてオモテが5200回出る」、Bを「このコインは公正である」としよう(たくさんあるコインのうちどれだけの割合が本当に公正であるかを考えることに相当する)。第5章で説明したとおり、Bである場合にAである確率は比較的簡単に計算できる。そこでベイズの定理を使えば、もっと興味深い、Aである場合にBである確率、つまり、観察されたような結果の場合にこのコインが公正である確率を導き出すことができる。

・この原則は情報源を選ぶ上で一般的に通用する。読んだ記事からできるだけ多くの情報を得ることが目的であれば、シャノンの言うとおり、何を言いそうか前もって予想できるコラムニストの記事を開いてもさほど役に立たない。そのような記事を読んでもエントロピーはほとんど増えず、追加で得られる情報はほとんどない。また、飛ばし読みを恐れてはならない。構成のしっかりした記事であれば、最初のほうのパラグラフからは一語あたり多くの事柄を知ることができるが、後のほうのパラグラフから得られる追加の情報は少ないはずだ。

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2024年10月27日

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