あらすじ
深川沿い澪通りの木戸番小屋に住む夫婦は、人に言えない苦労の末に深川に流れて来たと噂されている。木戸を通る人々のさまざまな喜びや悲しみに寄り添い、生きる力を取り戻していく物語を綴った、泉鏡花文学賞受賞の連作短編集。山本一力氏、イチオシ!
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Posted by ブクログ
木戸番小屋に住む笑兵衛とお捨夫婦。
夫は夜廻りに出かけ、女房は昼間、荒物や駄菓子を売って細々と生活をしている。この50歳前後の夫婦には辛い過去がある。しかし、この品がある夫婦の過去は誰も知らない。
そんな夫婦のもとに苦しみを抱えた人達が話を聞いて欲しいとやってくる。切なく、哀愁を帯びた話が8話収録されている。
天下泰平の世、江戸時代。身分違いの恋や自分の美学にこだわるが故の生きにくさ。人の心はなかなか理屈では割り切れない。そんな江戸の市井に生きる人々の人情の機微に触れる作品でした。