あらすじ
高温や渇水が頻繁になり,穀物や野菜の生育に悪影響が増大.農業は温暖化に脆弱な「被害者」だ.その一方で,実は温室効果ガスを排出する「加害者」でもあることはあまり知られていない.けれども,これからは「救世主」にもなりうる! 世界で広がる「環境再生型農業」の取り組みを紹介し,新時代の農業のあり方をともに考える.
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Posted by ブクログ
農業の観点から地球温暖化についてざっくりと知れる1冊。ほんとにサクッと読めるので導入として良かったと思う。
農業における地球温暖化対策として、温室効果ガス排出量を低減するor炭素固定の2つが主にある。でも、どちらにせよ対症療法的な方法だなと思った。
バイオ炭や微生物、マングローブ等で地中に温室効果ガスを埋め込んで地表に存在する温室効果ガスをなくす、的なことはよく謳われているが、もしその埋め込んでいるもの(?)が分解されてしまったときが心配なのだが…と思ってしまう。
炭素を埋め込むことはいいが、果たしてそれは持続的な解決手段といえるのか、疑問に残った。
Posted by ブクログ
こういう、自分がよく知らない分野を扱った書籍は好奇心が刺激されてやっぱり面白いですね。
素地・素養の無い私でもサクッと難なく読んで理解出来るわかりやすい文章はあらゆる層へお薦め出来るかと。
内容をあえて一文で表現するならば「温暖化の「原因」と「解決策」としての農業」(p9)の入門導入書。
そもそも「温室効果ガス」にはCO2と同じように、「一酸化二窒素」「メタン」も排出削減すべき対象であり、「メタンの温室効果はCO2の二五倍、一酸化二窒素は二九八倍もある強力な温室効果ガスである。」(p12)という事実はもっと認知されるべきだなと思った。
そして、‘これから排出される温室効果ガスをどうするか’と‘いま大気中に存在している温室効果ガスをどうするか’という2点について考えていく訳である。
キーワードは「リジェネラティブ農業」と「バイオ炭」。
前者は土を耕さず、雑草や樹木を除去せず、化学薬品や人の手を加えない、自然な傾向によって土壌の再生・回復を促す手法。CO2を放出せず、土壌に回収する効果・目的である。
後者は木や竹、穀物の茎や殻などを低炭素または無炭素で蒸し焼きにした炭のことで、これを土壌にすき込むことで土壌を健康に保ち、かつ温室効果ガスを吸収する効果も期待ができる。
最終的には「私たち一人ひとりが意識と関心と責任感をもって」(p70)という部分が極めて大切になってくるのであって、こういった効果の高い新技術への投資や予算投入についての理解は深めるべきであろうと感じました。
安かろう、だけが正義ではないということ。
1刷
2025.4.26
Posted by ブクログ
トラクター使用等による二酸化炭素、家畜からのメタンや窒素肥料からの一酸化二窒素など、農業活動は大量の温室効果ガスを排出している。
この本は、農業がどれだけ温暖化の原因になっているのか、対策としてどのような農業の方法が実践されているのかを簡潔にまとめている。
バイオ炭を初めて知ったが良い方法だと感じた。人工で石炭ほどではないが似たような炭を作り、炭素を固定するものである。
Posted by ブクログ
岩波ブックレット1094です
いやーヤバいよね、絶対ヤバいよね地球
だって暑いもん
暑すぎるもん
異常!どう考えても異常!
わいには聞こえる!地球の悲鳴が!
で、温室効果ガスですよ
温室効果ガスを何とかせなあかんのですよ!
でね、各分野で温室効果ガスを削減しよう!って取り組みがされてるのはみなさんご存知だと思うんですが、これって今地球上にウニョウニョある温室効果ガスを「増やさない」ようにすることしかできないんです
もちろんそれはそれで大切なことなんですが、農業には温室効果ガスを「減らす」ポテンシャルがあるんですな
植物ですからね、もう光合成しちゃいますから
でまあ、実際どういう取り組みがされてるかってことは興味のある人は勝手に調べればばいいんですが、大事なことは消費者として何ができるか?ってことね
ちゃんと書いてありました
よーく勉強して、そういう取り組みの末に生み出された製品を選ぶってこと
まぁ当たり前っちゃ当たり前だけど、けっこう大変なことよ
まずきちんと意識するところから始めないと
ちなみにアメリカのダノン社が、かなーり積極的な取り組みをしてるらしいんで、これからヨーグルトはダノン!ってところから始めよう!
まぁ、明々後日には忘れるけどな!