【感想・ネタバレ】中世荘園の様相のレビュー

あらすじ

動乱が続く時代のさなか,狭い谷あいに数百年生きのびた小さな荘園,若狭国太良荘.争い合う支配者やたくましく生きる百姓ら,多くの「名もしれぬ人々」の小さくも壮大な歴史を,熱をおびた筆で克明に描く.徹底した史料調査から「歴史を動かす力」に肉迫し,今なお高く評価される,著者の研究の原点.(解説=清水克行)

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Posted by ブクログ

歴史家の網野善彦が初めて出版した単著書を文庫化したもの。1966年刊行なので、まだ38歳だったはずである。今の福井県小浜市の一角に所在した荘園の支配を巡る闘争を、数百年にわたって追跡したもの。

自分のような門外漢には決して読みやすくはないが、網野の壮大な歴史観が綿密な実証に支えられたものであることが、よく分かる。また、職人や隷属民など、のちの網野の著作につながる話題が、既にいくつか登場しているのも興味深い。

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2024年10月08日

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