あらすじ
「超高額ボーナスは社員のやる気に逆効果?」「水を加えるだけのケーキミックスが売れないのはなぜ?」――行動経済学ブームに火をつけたアリエリーの第二弾は、より具体的に職場や家庭で役立てられるようにパワーアップ。人間が不合理である原因を楽しく解き明かす!
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Posted by ブクログ
良本です。以前にご紹介しました、【予想どおり不合理】と同じ作者さんです。
その中でもお気に入りは。
嫌なことは休憩さずにやる。
まず実験協力者A、B、Cに、掃除機の爆音を聞いてもらい、不快な度合いを答えてもらった。
A 掃除機の爆音5秒間
B 掃除機の爆音40秒間
C 掃除機の爆音40秒間で数秒中断し、また5秒爆音
結果一番不快だと言ったのはAだった。順番でいうと、A C Dの順である。
これは「慣れ」が生じることで、不快の度合いが軽減するという結果であるが、Cに関しては
少し間を空けたことにより、「慣れ」が中断されてしまって
また不快感が戻ってしまったという結果である。
つまり、やりたくないことを中断して、また再開すれば前にも増して嫌になる。
しかし反対に心地の良いことは、中断してやった方がより満足度は上がるという研究結果もある。
好きなことは中断を積極的に。
実験協力者にマッサージを受けてもらうことにする。
まず続けて3分間受けてもらうグループと、
80秒マッサージをして、20秒中断し、また80秒マッサージをするグループ。
つまり合計2分40秒なので最初のグループよりも20秒マッサージが短い。
A 3分間マッサージ
B 2分40秒マッサージ(中断あり)
しかしみなさんもうわかる通り、一度幸福を中断したため、幸福に「慣れ」ていたグループは、
また新しい幸福が味わえたため、2番目の中断したグループの方が、
満足度は高かったそうです。
つまり好きなことは、何度も中断して行い、自分の嫌いなことである勉強などは
続けてやった方が、気持ち的には楽であるということですね。 【おまけ】
完全に余談ですが、皆さん「シュレック」をご存知ですか?
あのシュレックはウォルトディズニーをクビになった人が作ったもので、
復讐心に燃えて作ったのでディズニーのおとぎ話を茶化していて、
さらにその時に確執のあった上司である、「マイケルアイズナー」とそっくりな悪役だそうです。
確かに検索してみると、悪役のフォークアードとそっくりで面白いです。。。
Posted by ブクログ
・厄介なことは一気に、楽しいことは休み休み。
・大勢の苦しみより、一人の苦しみに影響される。
・組み立て家具やケーキミックスのように、手間と手軽さのバランスを調節すると製品に価値を感じる。
・感情による決定がその後長期的に影響する。
Posted by ブクログ
行動経済学第一人者であるダン・アリエリーの第2段。
『予想通りに不合理』や『ずる』あたりは読んでたので、筆者の代表作はそれなりに読めたかも。
大体知ってた内容ではあったけど(一時期行動経済学関連の本を読みすぎた)、第10章「短期的な決定がおよぼす長期的な影響」は衝撃だったね。
イライラしていてとっさの瞬間に取ってしまった行動が、未来から自分の行動の参考になってしまう。人は一貫性を求める生き物のため、その行動へのハードルがどんどん低くなる…。怖いなぁ。
ただまぁ救いなのは、おそらくそれはマイナス面だけじゃないってことかな。嬉しかった時に優しくすることのようなプラス面も同じように強化されるはず。
まさしく「行動が人を作る」のだな。